ルワンダトーク~アフリカの社会問題を考えよう~ 明治大学で40名に講演してきました。

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タケダノリヒロ( @NoReHero

アフリカのルワンダから、青年海外協力隊の任期を終えて2年ぶりに帰国。

JICAの帰国プログラムがあったので、すぐに実家の熊本には帰らず5日間東京に滞在していました。

その間、国際学習・国際支援・国際交流を軸に活動する明治大学の公認サークルMIFO(Meiji International Friendship Organization)さんにお招きいただいて、ルワンダでの経験についてお話してきました。いわゆる講演会ですね。参加者は約40名

自分が話すだけじゃ面白くないので、ルワンダの生活や問題点を紹介した後、参加者のみなさんにも「もし自分が協力隊になったら何をするか?」を考えて発表してもらいました。

しっかりと現状を理解してくれて、どれも実現可能性の高いアイデアばかりでびっくり。果たしてどんな提言が飛び出したのか、ご覧ください。

講演内容

動画で観るルワンダ

まずは自己紹介した後、ルワンダでどんな暮らしをしてたのかイメージを掴んでもらうために動画を観てもらいました

近所のレストランコンビニ的なお店を紹介しながら、食事やルワンダあるあるを伝える動画。

【動画の長さ 2:42】

いくつかムービーつくったけど、ルワンダ全体のことをざっくり紹介できるようなダイジェスト動画つくらなきゃ。

ルワンダクイズでアイスブレイク

肩慣らしにクイズを出題。

ルワンダ・ネームの意味は?

知人が「泊めてくれ」と言ってきた理由は?

こういったクイズを出題しながら、ルワンダでの生活について説明しました。

ある程度笑ってもらいたいところで笑いが取れたことでひと安心。空気が読める学生さんたちでよかった←

ここから真面目な話に入りました。

家庭調査の結果とルワンダ農村部の暮らし

ルワンダ農村部の約130軒に対して実施した家庭調査の結果を紹介しながら、現地の暮らしや問題点をお伝えしました。

家庭調査から見えてきた問題点と私が実施した活動

これらの問題点について、会の後半で参加者のみなさんにも解決策の考案・発表をしてもらいました。

Q&Aで働き方を考えよう

ワークに移る前にQ&Aコーナー事前に質問を募集していたので、その中から面白いものをピックアップしてお答えしました

社会人と学生の違いは?

学生時代にやっておけば良かったことは?

活動の成否を分けるポイントは?

支援は誰のためにやるもの?

今後のビジョンは?

この一個一個の設問に対してそれぞれ記事が書けるくらい語れてしまうので、今回は割愛。

もしあなたが協力隊になったら何をする?

最後に参加者のみなさんにもワークに取り組んでもらいました

お題は「もし協力隊になったら何をする?

私のプレゼンの中で、ルワンダ農村部における問題点を見てもらったので、その中から「自分だったらどんな問題をどうやって解決したいか」を考えてもらいました。

やり方はこんな感じ。

①ひとりで問題点に対する解決策を考える
②グループでそれぞれのアイデアを発表する
③グループでいちばん良かった人を選ぶ
④選ばれた代表者がみんなの前で発表する

いきなり「はい、考えて!」と言っても難しいと思ったので、みなさんにはこんな点を意識してもらいました。

【WHO】誰に対する支援なのか?
【WHAT】どんな問題に着目したのか?
【WHY】なぜそれを解決したいのか?
【HOW】どうやってそれを解決するのか?

5W1Hを埋めるように考えると、アイデアが具体的になります。

さらにアイデアが「できること」「やりたいこと」「求められていること」の重なる領域にあればベスト。

3つの領域が重なる取組みがベスト 出典:世界に対して自分のベストを尽くすということ(過去記事)

私の場合は、学校における衛生クラブの支援がこれに当たりました。

【やりたいこと】衛生啓発活動を通じた、水因性疾患の予防・削減
【できること】衛生の知識を伝え、意識と行動を改善する

【求められていること】=衛生クラブの運営サポート

でもいきなり全部を満たすのは難しいので、”何も思い浮かばなかったら「できること(得意)」や「やりたいこと(好き)」からスタートするのもありですよ“とお伝えしました。

いざディスカッション

ワークの内容とコツを理解してもらったらいよいよスタート。

複数の団体が集まっていたので初対面となる方々も多く、若干緊張気味に始まりました。

でも、みなさんアフリカや国際協力に興味のある方ばかりだったので、すぐに打ち解けて楽しそう。しかも飛び交っているのはアツい話。

真剣に話し合う参加者のみなさん

なんかもう、この風景を見ただけで、「やって良かったなあ」と思いました。

なんて素晴らしい若者たちなんだ……(自分もまだオジサンだとは思ってないけど)。

参加者のアイデア

彼らの発表してくれた意見を一部ご紹介します。

【お土産開発→雇用創出、貧困削減】
・ルワンダは観光地としての注目度が高まっている
・でもお土産がまだまだ少ない
・お土産を作って売ることで雇用創出、貧困状態の改善につながる
・キテンゲ(アフリカ布)を使ってハンドメイドの製品をつくる

お土産」に着目してくれた方が多かったです。

おそらく、当日私がお土産として持っていったのがポテトチップスという、40人もいる勉強会では最高に配りづらいものだったから。

「もっと配りやすいキャンディのようなものを買ってこようかと思ったけど、空港に売ってるルワンダ産のお菓子がこれしかなかった(から私のセンスが悪いわけではない)。ルワンダはお土産がまだまだ充実してないんですよね」という話をした影響もあるかと。

アフリカの素材を使ったアイテムの製造・販売としては「Alizeti(アリゼティ)」、「Chérie COCO(シェリーココ)」、「Ruise B(ルイズビィ)」などがありますね。

【託児所×図書館×自家菜園のコミュニティ形成→雇用創出、貧困削減、シングルマザー・ファザー支援、栄養改善、衛生改善】
・地域に託児所や図書館、畑をつくる
・シングルマザー/ファザーが子どもを預けて、その間に働く
・地域の人を雇って雇用を生む
・コミュニティスペースとなることで、料理教室や衛生教室なども開催できる
・栄養不足や衛生の問題にも寄与可能

これは「託児所や図書館を軸にコミュニティスペースをつくろう」という意見。

託児所に関してはシングルマザー/ファザーへの配慮から出たアイデアでした。でも、ルワンダではすでに近隣の住民同士、または年長の子どもが小さな子どもの面倒を見るなど、地域間・家族間で助け合って子育てをしています。

なので、託児所ほどきっちりした施設はニーズを感じてもらいづらいかもしれない、というお話をしました。

ただし、「コミュニティをつくる」ということがどれだけ大きな意味をもつかというのは、『ルワンダ北部でアコースティックライブ・ツアー@女性支援NPO&図書館のある山奥のコミュニティ』の記事でも書いたとおり。

この記事のなかでは、同期の協力隊員が支援していた「観光×お土産×女性支援」のビジネスについても触れているのでぜひご覧ください。

ルワンダ北部でアコースティックライブ・ツアー@女性支援NPO&図書館のある山奥のコミュニティ

いやあ、どの意見もほんとに素晴らしかった!

限られた情報しかお伝えできなかったのに、みなさんきちんと現場の状況を汲み取ってくれて、しかも実現可能性の高い提言をしてくださいました。

今後もこういうファシリテーション続けていきたい。

参加者の感想など

勉強会終了後、参加してくださった方々から感想をいただきました!

この様子を知った「日本ルワンダ学生会議」さんのアカウントからもこんなコメントが。ありがとうございます!

帰国直後、自分にとっても初めての講演会でしたが、みなさんのおかげで本当に素敵な時間を過ごすことができました。

めちゃくちゃ楽しかった。

私に声をかけてくれて、参加者の募集や当日の準備など何から何までやってくれたのは、以前ルワンダにホームステイしに来てくれた勝田くん。

アフリカ・ホームステイ体験記(勝田翔一朗さん)~人の行き来が最大のプレゼント~

あの時の出会いがたった一度だけでなく、こういう形でいまにつながっていることを本当にうれしく思います。

勝田くん、ムラコゼチャーネ!またなにか面白いことやりましょう!

この記事を読んで「青年海外協力隊やルワンダの現状について、話を聞きたい!勉強会をやってほしい!」と思っていただけたら、『タケダへの仕事・取材依頼について』のページからご相談ください。

タケダゴロク
 
協力隊終了後、良いスタートが切れました!

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