AFRICA

アフリカ・ホームステイ体験記(勝田翔一朗さん)~人の行き来が最大のプレゼント~

アフリカ・ルワンダで青年海外協力隊やってます、タケダノリヒロ(@NoReHero)です。

ぼくが住んでるルワンダのムシャに、大学生ふたりが遊びに来てくれました。「なんにもないところだよあんまり時間があっても手持ちぶさたになるよ」と伝えたんですが、1週間のルワンダ滞在のうち、ムシャにはなんと3泊

ホストシスターのオルガと袴田さん(真ん中)・勝田さん(右)

そんな心配をよそに、地元の方の家にホームステイしたりして存分に楽しんでくれたようです。その感想を勝田翔一朗さんに書いてもらいました。

ぼくは良くも悪くもルワンダに慣れてしまったので、とても新鮮に映った彼の目から見たルワンダの姿。ルワンダ人との交流のあたたかさが伝わってくる文章なので、ぜひ読んでみてください。

勝田さん寄稿文

(以下、勝田さんの文章。タケダ編集)

私は、コンゴ民主共和国の研究に関わっていた経験から、隣国ルワンダについても関心と少しばかりの知識がありました。竹田さんのご紹介で、ムシャでのホームステイや、小学校の授業体験を経験させていただこうと決めた学生最後の夏休み。

ルワンダ滞在を通して感じたことをお話ししたいと思います。

親切であたたかいルワンダ人

まず、ムシャに限らずルワンダに1週間滞在する中で感じたポジティブな側面としては、何より人が親切であたたかいということです。

シャイな方も多く全員がフレンドリーだと一括りに言うことはできませんが、こちらが「ムラホ(こんにちは)!」と挨拶をすれば、必ず目を見て「ムラホ!」や「アマクル(元気)?」と返事をしてくれますし、道端で出会う子どもたちは興味津々にこちらを見つめ、一緒に遊ぶ素振りを見せれば喜んで遊び相手になってくれます

勝田さんと「遊んであげてる」子どもたち

ホームステイさせていただいたご家庭でも、私の帰宅が遅くなってしまった際に夜ご飯も食べずに待っていてくれたこともあれば、帰国する際には別れを大変惜しんで、せめてと私の砂だらけの靴を磨いてくれました

アマンダ―ジ(揚げドーナツ)とイチャーイ(チャイティー)でティータイム

公衆衛生の問題

もしネガティブな側面を挙げるとすれば、それは人ではなく公衆衛生の問題だと思います。

ムシャで水汲み場も拝見させていただきましたが、水不足のためにムシャでは比較的裕福なご家庭でも、手を洗う場所やシャワー、水洗便所はありませんでした。

袴田さんとホストシスターのリリー。食器洗いは外でしているのがわかります。

水不足は、例えば寝床にベッドがあったとしてもシーツが洗えないためにダニ発生の温床になるなど、健康に対して深刻な被害をもたらす大きな要因にもなっているそうです。

公衆衛生以外にも個人的にはいくつか不安なことがありました。

しかし、例えばWi-Fi環境があまり整っていないことは日本も同じですし、モト(バイク)移動が多いことへの不安は私が慣れていなかったこともあるので、滞在しているうちにどちらもそれほど気にならなくなりました。

タケダについて

恐縮ではありますが、竹田さんという方についても思ったことをお話しします。

タケダ(左)と勝田さん(右)

今回のムシャ滞在でもっとも心を動かされたのは、初めてお会いした竹田さんの考え方です。

例えば、竹田さんは協力隊という国際協力における「川下」の経験と、より大きな組織や企業での「川上」の経験という、両方の意義を信じて取組んでいることを知りました。

私もまず企業に入ることを決め、就職活動を終えたばかりですが、国際協力の取り組み方に疑問を抱いていた時期は、川上の「現場との距離」川下の「影響力」との間で葛藤しておりました。

協力隊のお仕事も、1年で現地の課題が見つかるかどうか、そして2年で少し解決できるかどうかという「影響力」の部分に悩み挫折する方も多いそうです。

また、将来的にはビジネスを興すことも視野に入れて、大変なお仕事の合間に「100RWFでもいいから自力でお金を稼ぐ経験をしたい」との想いから、現地の人を巻き込んでフライドポテトを作り、売り歩く経験もされたそうです。

このように、常に悩みながらも前向きに行動し続ける竹田さんに刺激を受けました。貴重なお話を伺い、また経験をさせていただき、ありがとうございました。

勝田 翔一朗

タケダから

勝田さん、ありがとうございました。楽しんでもらえたようでなにより!

勝田さんと袴田さんはホストファミリーにも学校の生徒たちにも積極的に絡んでくれたので、シャイなルワンダ人もすぐに心を開いてくれて安心しました。

これまで10組以上ホームステイを受け入れてきましたが、ここまでゆっくりと個人的な話をできたのははじめて。

「なぜいまの道に進んだのか?」「これからどうしていくのか?」という話をおふたりに聞いてもらったことで、考えを整理できて、自分のためにもなりました。

「なんでわざわざこんなふうに受け入れてくれるんですか?」とよく聞かれますが、立場や経験の異なる人たちと会って得られる発見が、自分にとってなによりの報酬になるんですよね。

そのうえで自分よりも若い人や、アフリカの田舎を経験したことがない方々になにか気づきを与えられればと思っています。

人の行き来が最大のプレゼント

先日、ホストファミリーのお母さんから「ノリが帰ったらだれがお客さんを連れて来てくれるの?」と言われました。

それだけルワンダの人たちも、日本の若者がやって来るのを楽しみにしてくれてるんですよね。

こちらのインタビューで糸井重里さんが言っていた「最大のプレゼントは人の行き来」ということば。

ただでさえハードルの高いアフリカで、まして地方の農村部に泊まって住民と交流するなんてふつうは無理ですよね。

そこに自分がただ「いる」ことで、「つなぐ」ことができる。それだけで、村を訪れた日本人にも、彼らを受け入れたルワンダ人にも、「なにか」が生まれると思っています。

勝田さんとホストブラザーのファブリス

そのなにかがぼくらの人生にどう影響を及ぼすかはわかりません。でも、本来生まれるはずのなかった「交流」がそこに生まれるというだけでも、自分のいる価値はあるはず。

先日ふとWhatsapp(ルワンダでよく使われているメッセンジャーアプリ)を見てみたら、ホストブラザーのプロフィール写真が、勝田さんと袴田さんと3人で撮った写真に変わっていました

それを見ただけで「あーよかったなあ」と思ったのでした。

ルワンダでの任期、のこり120日。なにを残せるかな。

タケダノリヒロ(@NoReHero

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