ルワンダでは「兵士」が人気!?子どものなりたい職業

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音声配信アプリstand.fmからの書き起こし記事です。

どうも!アフリカのルワンダからお送りしています、タケダノリヒロです。2021年3月17日水曜日、『アフリカから世界を学ぶゴリラジオ』、やっていきましょう!今回は、今日見たニュースの中で気になる記事があったのでお話ししたいと思います。

日本では「会社員」が人気

日経新聞の記事で、子どもが将来なりたい職業の2020年度のランキングが発表されました、という記事がありました。第一生命が調べたらしいんですが、ほとんどのカテゴリーでトップが「会社員」だった、っていうニュースです。厳密に言うと、小学生の女子の一位が「パティシエ」だったんですけど、それ以外の男子の小中高生、そして女子の中高生が全部「会社員」がトップになっていたそうです。

これかなり意外だなーと思いました。近年だとYouTuberが人気だったかなと思ったんですけど、まさかのすごい地味な「会社員」っていう職業だったのがびっくりでした。この要因としては「在宅勤務が広がって、自宅で仕事をする親の姿を身近に感じた子どもが多かった」と分析されてるそうなんですね。この理由を聞くと、ああなんかいいなあと思いました。家でお父さんとかお母さんが仕事をしている姿をかっこいいと思ったのか、素敵だなと思ったのか、はたまた家でもこうやって仕事が出来るって良いなとかね、色んな理由があると思ったんですけど、いずれにせよ親が働いている姿をポジティブに捉えていた、っていうことなのかなと思って、その点はちょっといいなと思いました。

ルワンダのなりたい職業Top5

僕が住んでいるアフリカのルワンダでは、一体どんな職業が子供達に人気なんでしょうか。これは正式なランキングが出ているわけではなくて、あくまで僕が個人的に見聞きした範囲ですが、トップ5をあげたいと思います。

まず学校の先生ですね、それからサッカー選手、お医者さん、あとパイロットやドライバー系ですね。車とかバイクの運転手。そして一番意外だったのが、「ソルジャー(兵士)」っていう答えですね。日本だったら「兵士になりたい!」っていう子供なんていないと思うんですけど、ルワンダはかなりの割合でソルジャーになりたいという答えが返ってきます。これら5つの職業の共通点は何かなと考えてみたら、やっぱり「身近だ」っていうところがポイントかなと思います。

さっきの日本の子供たちも、在宅勤務が広がって会社員である親の姿を身近に感じたから、っていう理由がありましたよね。それと同じようにルワンダでもこういった仕事が子供達にとって身近だから、それだけ回答として出て来やすいのかなと思います。とは言え、「兵隊が身近ってどういうこと?」と思いますよね。ルワンダでは兵士がわりと身近な存在で、例えば PKO(平和維持活動)、国連軍として紛争が起こってる地域などに各国が兵士を派遣する制度があるんですけど、実はこれルワンダもたくさんの兵を派遣してるんです。

2021年1月31日時点で、PKOに派遣している人数が世界で2番目に多いのがルワンダです。6378人を派遣しています。ちなみに1位はバングラディッシュで、6711人。ルワンダもバングラディッシュも発展途上国と言われるところなので、「支援される側」の国だと思いきや、実は国連軍として他の国に対して支援を行っているんですね。その世界で2番目に多いのルワンダということになってます。なのでそれだけ兵士の数も多いですし、あとは街中で軍隊がトレーニングをしてる様子を見かけたりする機会もそこそこ多いかなと思います。

【参考: 国別PKO派遣人数】 Troop and police contributors | United Nations Peacekeeping

最初に「ソルジャーになりたい!」っていう答えを聞いた時は、ちょっとびっくりしたと言うか、ヒヤヒヤする感覚でしたね。「(この子、戦争したいのかな……)」とか「(紛争を起こししたいのかな、ちょっとヤバい子なんじゃないか)」と思ったんですけど、でもこういったPKOのこととかを考えたら、戦争を起こすためではなくて戦争を止めるためであって、平和をもたらすのがその人たちの仕事ですし、実際にその子供たちも平和を築いていきたいから、世界を良くしたいから、という理由で兵士になりたいと思ってるみたいですね。なのでわりとポジティブな理由で兵士になりたいと答えてる子が多い気がします。

子どもに夢を聞くより見せる方が大事

ただこの話題について、ちょっと持論があるんですね。子どもに夢を聞くことって、あんまり意味が無いと思うんですよね。大人がやるべき事っていうのは、子供に夢を「聞く」んじゃなくて夢を「見せる」ことなんじゃないかなと。特にルワンダに来てから思います。将来何になりたいって聞いたところで数える程度しか選択肢がなくて、その中から「強いて言えばこれかな」みたいな感じで出してると思います。

僕も小さい頃を思い出してみたら、幼稚園の時にオーレンジャーのレッドになりたいとか言ってましたけど、数年後には全くそんなことも忘れてました。すぐ変わってしまうのが子供の夢だと思うので、そんな風にあまり意味のない質問するくらいだったら、「世の中にはこんな仕事があるよ」とか「こんな働き方があるよ」っていう選択肢を増やしてあげるようなことをやっていくのが大人の役目なんじゃないかな、という風に、特にルワンダで子供達と関わったりして思うようになりました。なので僕がやってるスタディツアーとかでは、ただ夢を聞くだけじゃなくて「こんな働き方があるよ」とか「こんな仕事があるよ」っていう、世の中の可能性を見せられるような取り組みをこれまでもやってきてましたし、今後も機会があればやっていきたいと思っています。

今日は日本の子どものなりたい職業ランキングから、ルワンダの子どもたちには実は「兵士」が人気だっていうお話をお届けしました。

この番組『アフリカから世界を学ぶゴリラジオ』では、ルワンダの事例をもとにちょっとためになるお話をお届けしています。今日の放送を聞いて面白いと思ってもらえたら、ぜひフォロー、いいね、コメントなどお願いします!お便りも募集しているので、レター機能を使ってどしどし送ってください。
ここまでのお相手は、タケダノリヒロでした。じゃあまたねー。

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