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タケダノリヒロ( @NoReHero)
8月11日に「Social Salon(ソーシャルサロン)」という社会問題を話し合うイベントにゲスト出演します!今回のテーマは「世界の対立と共生」。
→ 「Social Salon vol.27 〜シリーズ〝人権〟 05.世界の対立と共生」
むずかしそうなテーマですが、スタッフや別のゲストとの打ち合わせは議論が広がり深まりめちゃくちゃ楽しかったです。
そこで特に印象的だったことが、「わたしたちはなぜ世界を知る必要があるのか?」という問い。
世界の問題を、その国とはあまりかかわりのない日本人に知ってもらうためのイベントですが、「そもそもなんで知ることが大事なんだろう?」と話し合いました。
そのなかでわたしが得たのは、「世界を知るとやさしくなれる」という考え方。
どういうことなのか、整理してみました。
世界を知るとやさしくなれる
まず、結論を具体的にあらわすと、こうなります。
世界を知る
↓
ちがう立場の人の気持ちがわかるようになる
↓
他人を傷つけるような言動を簡単にはしなくなる
↓
やさしくなる
わたしは、青年海外協力隊時代に2年間滞在したルワンダの農村部で、これを実感しました。
「チャイナ!」の洗礼
わたしが住んでいたルワンダは、中央アフリカ東部にある内陸国。
九州の7割ほど、人口も東京都よりちょっと多い程度の1100万人の小さな国。
そこでは、わたしのような外国人はまだまだめずらしい存在です。
ルワンダの人たちは基本的にはやさしい人たちが多いのですが、イラッとさせられることもよくありました。
その代表例が「チャイナ!」と呼ばれること。
彼らのなかでは「アジア人=中国人」なのかもしれませんし、あいさつのつもりで言っているだけかもしれませんが、「おれは中国人じゃないし……!」「てか、なんでわざわざ声かけるの??なにがしたいの??なにを求めてるの??」と嫌な気分になることもしばしば。
ひどいときは「チンチョンチャン!」と中国語を真似て、明らかに侮辱されることもあります。
「なんでこんなことをするんだろう」「なんでこんなに嫌な気持ちになることがわからないんだろう」と思っていたのですが、その原因は「世界を知らないこと」にあるのではないでしょうか。
知らないから傷つけていても気づかない
ルワンダではまだまだ外国人に出会う機会は多くありません。また、日常的にテレビを観たりインターネットを使ったりできる人も依然としてすくないまま。
そのため、世界の多様さを知らない人がたくさんいるのではないかと思っています。
だから「アジア=中国」と思っていたり、自分がマイノリティになった経験がないから侮辱されることがどれだけ嫌なことかもわからない。
もし彼らがもっと世界のことを知る機会があれば、「アジアには中国以外にもたくさんの国があるんだ。アジア人っぽい見た目だからと言って中国人だと決めつけることは浅はかなんだ」と気づいてくれるはず。
知らないから、傷つけていることに気づかない。
でも、知らないことに罪はない。
けれど、だからと言って、それで傷ついている人たちの悩みや苦しみを見過ごしても良いのでしょうか?
他人を傷つける言動が減る
これはなにもルワンダで「チャイナ!」と呼ばれる、という小さなレベルにとどまる話ではありません。
たとえば、わたしは10年くらい前まで「LGBT」ということばを知りませんでした。
それまでは無自覚に、当事者の方々に嫌な思いをさせるような言動を取っていたかもしれません。でも、大人になるにつれて、ゲイやトランスジェンダーの知り合いも増えて、彼らを簡単に傷つけるようなことはしなくなったつもりです。
それは、男が女を好きになることや、心も体も男であることが当たり前ではないと知ったから。
自分の知らなかった世界を知ることで、すこしはやさしくなれたのではないかと思っています。
ここでようやく最初の話に戻りますが、世界を知るとちがう立場の人の気持ちがわかるようになり、それによって他人を傷つけるような言動が減り、結果としてやさしくなれるのではないでしょうか、というお話です。
ルワンダのことを知ってほしい
だから、わたしがかかわっているルワンダのことも、多くの人に知ってほしい。
たしかに1万kmくらい離れていますし、一生のうちでルワンダ人と出会う日本人なんてごくごくわずかでしょう。
それでも、知ることによって広がる世界があります。
その機会を提供したいと思ってつくったのが、「START」というスタディツアープログラムです。
農村ホームステイや学校ボランティアを通じて、ルワンダの歴史と文化とビジネスを学びます。
世界を知れば、やさしくなれる。
あなたの知らない世界、のぞいてみませんか?
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