スポンサーリンク
タケダノリヒロ( @NoReHero)
アフリカのルワンダで、青年海外協力隊として活動しています。
帰国まで残り1ヶ月。 一旦帰国した後は、またルワンダに戻って来るつもりでいます。
「なんでわざわざルワンダに戻りたいなんて気持ちになってるんだろう」と、その理由を考えていて思い当たったのが、ここには「ないものがある」ということ。
敏腕編集者の箕輪厚介さんが手がけたことでも話題になっていた、尾原和啓さんの『モチベーション革命』。
戦後の日本は現在ほど豊かではありませんでした。そのため、頑張って働いて、お金を稼いで、良い車に乗ったり高いお酒を飲んだりすること、つまり「ないものを満たすこと」がモチベーションになっていたんですね。
ところが現代には必要なものが溢れています。世の中が満たされていて「ないものがない」状態。だから我々「乾けない世代」は飢えておらず、「意味合い」や「友好な人間関係」をより重視しているんですね。
でも、日本と違って、アフリカにはまだ「ないもの」がたくさんあるんです。
ルワンダが独立した直後の1960年代に、ルワンダ中央銀行の総裁を務めた日本人がいたということをご存知ですか?
50年前ルワンダを再建した日本人リーダー5つの教え『ルワンダ中央銀行総裁日記』
服部正也さんという方なんですが、彼が総裁に就任した直後、ルワンダの財政状態は絶望的でした。
著書『ルワンダ中央銀行総裁日記』には、当時の心境がこのように書かれています。
なるほど中央銀行の現状は想像を絶するくらい悪い。しかしこれは逆に見れば、これ以上悪くなることは不可能であるということではないか。そうすると私がなにをやってもそれは必ず改善になるはずである。
引用元:服部正也『ルワンダ中央銀行総裁日記』
「何をやっても改善になる」。
50年も前のことなので現在のルワンダはずいぶん発展していますが、誰も手をつけていない領域はたくさんあり、「何をやっても改善になる」こともまだまだ残されています。
このルワンダでの2年間、青年海外協力隊として衛生啓発活動に取り組んできました。
学校で先生や生徒が衛生啓発をおこなうクラブをつくって、学内だけでなく住民向けにパフォーマンスをするイベントを開催。
ライブ・劇・空手・伝統ダンス…ルワンダで啓発イベント開催してみた!
これだけでも地域の人たちの衛生意識と行動を改善することができたし、学校と地域の交流の場をつくることもできました。
ゼロからのスタートなので、まさに「何をやっても改善になる」状態。随所に成長が見られるから、めちゃくちゃ楽しい。
たぶん自分は「完成度」より「成長性」を求めてるんだと思います。
ドラクエでも際限なくレベル上げをするよりは、できるだけ早くボスを倒して、早く先に進むのが好きです。早く次の物語を見たいから。
ルワンダはこれからどんどん変わっていくはずです。5年後、10年後には、きっと想像もつかないような変化が起きていることでしょう。
どうせなら、その変化をただ「見ている」だけではなくて、「つくる」側にまわりたい。
「ないもの」を満たすことで誰かの人生が変わるかもしれないし、もしかしたら、それが国を変えるかもしれない。そう考えるとワクワクしますよね。
「世界平和を成し遂げたい」とか「貧困を根絶したい」というほどの崇高な思いは持っていませんが、自分の好きな仕事で、誰かの暮らしが少しでも豊かになればいいなと思っています。
日本人はおろか、まだまだ外国人が少ないルワンダでなら、自分にもできる気がする。
それが、私がルワンダに戻る理由です。
この記事がおもしろかったら、こちらもおすすめ↓
行動理由を言語化する「自分への取材」(by はあちゅうさん)シリーズ
スポンサーリンク