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コピーライター梅田悟司さんの著書「『言葉にできる』は武器になる」を読みました。
全然関係ないけど、「逃げるは恥だが役に立つ」と語感が同じですね。口に出して言いたくなるリズム。
「言葉にできる」は武器になる。 | 梅田悟司 | ビジネス・経済 | Kindleストア | Amazon
「説明するの下手なんだよね」っていう方、「言葉にするのが苦手」って思ってませんか?
話したり、文章を書いたりするのが下手だから、いまいちうまく伝えられないと――
でも、それって「言葉にするのが苦手」なんじゃなくて、「言葉にできるほどには、考えられていない」ってだけなんです。
本書はそんな「言葉」をつくる土台となる「思考」を養う方法をわかりやすく教えてくれます。
『言葉にできるは武器になる』書評・要約
本書をひとことで説明すると、「言葉の土台となるのは思考であり、その思考を深める方法を教えてくれる本」です。
とくにぐっと来たのがこの文章。
言葉にできないということは「言葉にできるほどには、考えられていない」ということと同じである。どんなに熟考できていると思っていても、言葉にできなければ相手には何も伝わらないのだ。
「言葉にできないということは『言葉にできるほどには、考えられていない』ということと同じ」
つまり、言葉にできないとき、ついその原因は会話力だとか文章力だと思ってしまいがちですが、そうではなくまずは思考を養う必要があるんですね。
それが
言葉は思考の上澄みに過ぎない
ということ。
内なる言葉を意識する
では、その思考を深めるにはどうすればよいのでしょうか。
そこで重要になるのが「内なる言葉」。
無意識のうちに頭に浮かぶ感情や、自分自身と会話をすることで考えを深めるために用いている言葉のことです。
たとえば、とある絵画を見てものすごく感動したとします。でも、その感動を言葉にできない。
それは自分の「内なる言葉」がもやもやっとしていて、はっきり理解できていないからです。
ある出来事を言葉にするためには、その過程で生まれる感情を理解する必要があるんですね。
だから、「自分の気持ちに関心をもち、心の機微を捉える」ことが重要だと。
内なる言葉をはっきり捉えることができれば、その絵画が「子どもの頃よく遊んでいた風景に似ていたから懐かしい気持ちになった」とか「今までに見たこともないような色使いで表現されているから衝撃だった」とかって言葉で表せるようになるんですね。
考えを深める「思考サイクル」
では、その「内なる言葉」の解像度を高めるにはどうすればよいのでしょうか。
本書では「思考する7つのステップ」として、その方法が紹介されています。
①アウトプット
②連想と深化
③グルーピング
④視点の拡張
⑤客観性の確保
⑥逆転の発想
⑦複眼思考
これは、内なる言葉を発しながら考えていることを強く意識したうえで、頭に浮かんだ言葉を書き出し、その言葉を軸にしながら幅と奥行きを持たせていく作業です。
ここをあまり詳しく書いてしまうと、本を買う人が減っちゃいそうなので書きませんが、この方法、とっても使えます。
ぼくも最近考えごとするときはこれをやってるんですが、頭のなかでもやもやっと考えていたことがめちゃくちゃスッキリ整理されます。
おかげで自分がこれからやっていきたいことが見えてきました。
ポイントはA4用紙にでっかく書くこと。
内なる言葉の意識が高すぎるため読み取れぬよう加工しています。人に見られたら恥ずかしいやつ。
さすがプロのコピーライターさんが実際に使っているやり方。まじでおすすめです。
ここまでは「思考」を深める方法ですが、本書ではこのほかにも「言葉」に磨きをかける方法も紹介されています。
「たとえる」「繰り返す」などの日本語の型や表現技法、「言葉のプロが実践するもう一歩先」のテクニックなど。
いやー、ことばって面白い。
言葉と思考にまつわる名言
本書でこんな名言が引用されていました。
人間は、その人の思考の産物にすぎない。人は思っている通りになる。
―マハトマ・ガンディー
これだけで、思考を深めることがいかに重要かが痛いほどわかりますね。
ぼくはこのブログを始めて1年が経ちましたが、「ブログを書く」という作業はまさに「思考して」「言葉にする」の繰り返しです。
ある出来事に対して「なんでこんな気持ちになったんだろう」「この出来事が起こった背景にはなにがあって、これからどうなっていくんだろう」と考え、それを言葉にしていくことで自分の「考える力」は確実に高まっていると感じています。
そのうえで、本書を読んだことでより効果的に「思考する」ことができるようになりました。
言葉にするのが苦手な方、誰かになにかを言葉で伝えたい方、必読です。
「言葉にできる」は武器になる。 | 梅田悟司 | ビジネス・経済 | Kindleストア | Amazon
タケダノリヒロ(@NoReHero)
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