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先日、ルワンダに来て初めて、自分で肉を買いました。
「そんなのわざわざブログに書くほどのことかよ」と思っている方もいるでしょう。
もちろんこれまでずっと一人暮らしをしていたので、日本でも、留学先のアイルランドでも、肉ぐらい自分で買ったことはあります。
でも途上国では、「肉を買う」というそんなごく日常的な行為でさえ、非日常になってしまうんです。
想像以上にエグかったです。
血とか肉とか、グロい系が苦手な方は読まないでください。
食事前、食事中の方もあまりおすすめできません。
大丈夫ですか?
それではご覧ください。
タケダノリヒロ、肉を買う。
とにかく買い物が不便な村
任地ルワマガナ郡ムシャセクターに移って、10日ほど経ちました。
ここでの経験は、まだ新鮮なことだらけです。
最近分かったのは、家の周囲には店と呼ばれるものがほとんどなく、とにかく買い物が不便だということ。
どれくらい不便かを説明するために、グーグルマップで首都キガリ市内とぼくの任地を比べてみましょう。
まず、これがホームステイをしていた家の周辺、キガリ郊外のキミロンコを上から見た図。
「アフリカ」と言うと広大な草原や荒涼とした砂漠をイメージをする方が多いと思いますが、実は都心部にはこのように建物がたくさんあって、道も整備されています。
ちょっとしたスーパーやコンビニのような店もあちこちにあって、買い物で不便することはほとんどありません。
一方、こちらがルワマガナ郡のムシャセクター、ぼくの家の周辺です。
緑が豊かですね。縮尺はさっきの地図と同じですよ。
のどかで良いところなんですが、家がぽつぽつあるだけで、スーパーやコンビニなどあるわけありません。
「アリメンテーション」と呼ばれる小さなよろず屋的なお店はあるんですが、口にするものは水やお菓子ぐらいしか売っていません。
最寄りの市場までは片道徒歩10分+バス5分と比較的近いんですが、月曜と木曜のみなので基本行けません。
このセクターがあるルワマガナ群中心部にもうひとつ市場があるんですが、そこまでは徒歩10分+バス30分。
なので、基本的に食材はこのルワマガナの市場か首都キガリまで、週末に上がって買いだめすることになります。
でも、このムシャセクターにも、ちゃんとした食材が買えるお店が一軒だけあるんです。
そう、それが、お肉屋さんなんです。
はじめてのおつかい(おにくやさん)
こちらがそのお肉屋さん。
毎朝、職場に行く度にここの前を通るので、存在は知っていました。でもなかなか入る勇気が出なかったんです。
ルワンダ語も勉強してまだ一ヶ月だし、どういうシステムで注文すればいいかも分からないし、なんとなく不衛生そうだし…。
とはいえ、そんなこと言ってたらここで暮らしていけないので、勇気を出して行ってみることにしました。
「ミリウェ(こんにちはー)!」と言いながら店の中を覗くと、さっそくワイルドな光景が。
2畳ほどの店内にはむぉっとした生暖かい臭いが充満していて、日本人が一生のうちに見るのと同じぐらいの数のハエが飛び交っています…。はえぇ…。
「やっぱりいいです」と言いそうになりましたが、なんとか我慢。
タケダ「牛肉を買いたいんですけど」
肉屋さん「どれくらい?1kg?500g?」
タケダ「(…肉何グラムとか考えて買ったことないから分かんないな…)んー、その半分ぐらいかな」
肉屋さん「(秤に載せて)これぐらい?」
タケダ「それでいくら?」
肉屋さん「これで500RWF(83円)だよ」
タケダ「じゃあ1,000RWF分(166円)ください」
そうやっておじさんと話しながら、重大なことに気づいてしまいました。
奥になんかいる…。
牛と思われる動物の、目と鼻と口とが…。
生々しすぎる…。
こうやってぼくらは命を頂いているんですね。
ということで、1,000RWF分購入してきました(たぶん500g)。
左が買ってきた肉、大きさを比べるためにiPhone5S置いてます。
ショッキングな光景を見て、盛大に食欲が失われたのでしばし休憩…。
いざ調理!
野菜も市場まで買いに行くはずが、大雨で断念。
結果、肉と米だけになってしまいましたが、とりあえず完成。
フライパンで焼いて、塩と醤油で味付けただけの超シンプル料理。
久しぶりに食べる肉は美味しかった…んですが、固い。
一応包丁の背で叩いたりしたんですけどね。
そして臭みも強い。コショウがまだ手に入っていないのはかなりの痛手でした…。
調理面でも、骨からゴリゴリ引き離したりしなきゃいけなくてなかなか面倒です。
タンパク質取るなら、肉よりもオイルサーディンの缶詰とか使った方が楽だし、保存も効くし、美味しいかも…と思ってしまいました。
もう少し材料と調味料が揃えば、よりおいしく食べられるとは思いますが…。
ということで、若干残念な結果ではありますが、無事に肉を買い、それなりに美味しく頂くことが出来ました。
いずれ慣れると思いますが、途上国生活では肉を買うだけでもこんなスリルを味わうことが出来ます。
隊員の中には、自分でニワトリやウサギを買って、つぶして食べる人もいます。
先日も先輩隊員の家でウサギをごちそうになったばっかりです(つぶすのは警備員にやらせてましたが)。
日本ではこんな経験なかなか味わえないですよね。
「毎日つまんないな…」と日常生活に嫌気がさしたら、ぜひアフリカへいらしてください。
各地の隊員からのコメント等
Facebook上にて、他の隊員たちからもこの記事に関するコメントをもらったので紹介しておきます。
技術補完研修で鶏の屠殺やってきたから分かるわー
ー ウガンダ派遣予定、現在研修中のAさん
隊員の中には、任国派遣前にJICAでこういった研修を受ける人もいます。ぼくも研修受けたかった。羨ましい…。
拝見したよ!衛生的にめっちゃくちゃ危ないよね。自分の任地には肉屋さんがあるけど、生肉とかはガラスケースに売ってあるし、冷凍肉は冷凍ケースとかで売っている!
ー ザンビア派遣中のYさん
同じアフリカでも、ザンビアではちゃんとケースに入れて肉を売ってるみたいです。ぼくが行った肉屋さんはハエに好き放題やられてたので、衛生的にはかなり問題ありそうです…。でもちゃんと熱して食べたらまったく問題ありませんでした!
配属先の学校では肉が手に入らないので、ヤギを一頭買いして生徒に絞めさせてました。それを教員でシェアするかんじです。ヤギを絞めるところから肉になるまでずっと見学させてもらったよ~冷蔵庫がないので一日置いといたらハエの大群に攻められて大変でした(笑)
ー マラウイ派遣中のOさん
壮絶ですね…。学校でそんなことするなんて。冷蔵庫、あると便利なんですが、インフラが脆弱で停電が多い国だと全然意味ないんですよね。
私も去年ルワンダに行った時に同じ光景見たのがふと蘇ってきました((((;゚Д゚)))))))キミロンゴ??っていう大きな市場のお肉やさん、とても入れる雰囲気ではなかった。写真は遠くからなら撮ってもいいと許されて記念の一枚です(≧∇≦)見えなかったけど奥では残虐な感じなんですね。今後もルワンダ情報楽しみです(≧∇≦)
ー 去年ルワンダに行ったというTさん
この肉屋、ホームステイ中にぼくもちらっと見たことがあります。どの部位か全く分からない黒くてグロいものがあり、絶対こんなところで買いたくないと思いました笑 Tさんに喜んでもらえるような情報を、これからも発信していきます!
こんなふうに世界中に仲間が出来て、色んな情報をシェア出来るのも青年海外協力隊の魅力の1つですね。
みなさんからの情報お待ちしてます!
タケダノリヒロ(@NoReHero)
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