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音声配信アプリstand.fmからの書き起こし記事です。
今日は1枚の写真から考えたことをお伝えします。どんな写真かと言うと、ルワンダのカガメ大統領が、コロナのワクチンを打っている写真ですね。これがすごく目を引いたので、ここから色々と考えたことをお話ししようと思います。
カガメ大統領がワクチン接種する写真
As part of the ongoing nationwide vaccination rollout that has seen more than 230,000 people vaccinated, President Kagame and First Lady Jeannette Kagame received their #COVID-19 vaccines at King Faisal Hospital. pic.twitter.com/OylatTad9W
— Presidency | Rwanda (@UrugwiroVillage) March 11, 2021
この写真、ネットニュースのトップ記事にもなっていましたし、TwitterやFacebookなどのSNS 上でも目にしたので、かなり話題になっているなという風に思いました。このルワンダでも、数日前からコロナのワクチンの接種がスタートしました。それで国民の中にも「ワクチンを打って本当に大丈夫かな」と思っている人たちがたくさんいると思います。そういった不安を払拭するために、絶大な支持を受けているカガメ大統領が自らワクチンを打って、しかも堂々と受けている写真を見せて、国民に安心してもらおうと政府が思っているのかなぁなんて感じました。
看護師さん、緊張するだろうな〜!!
ただ僕がこの写真を見て一番に思ったことはそうではなくて、何かと言うと「この注射をした看護師さんめっちゃ緊張しただろうな」っていうことです。もうこんなの小学生でも言える感想なんですけど、なんでそう思ったのかっていう背景をちょっと解説させてもらいます。
このポールカガメさんという方はただの大統領ではなくて、ルワンダという国の大英雄なんですね。もうヒーローです。日本で言ったら、政治のトップである菅総理と、それから長嶋茂雄さんみたいな国民的大スターが合体したみたいな存在ですね(※あくまでイメージです)。ちょっと長嶋さんは例えとして古いかもしれないんですけど、それぐらい政治においても、それから国民の人気においてもすごい人がこのカガメ大統領です。前回の大統領選挙の得票率は何と98.8%!
参考:カガメ大統領、得票率98.8%で3選果たす(アフリカ、ルワンダ) | ビジネス短信 – ジェトロ
98%以上、ほぼ100%の国民がカガメさんに投票をした、それぐらい圧倒的な人気を誇っています。何でそこまで人気があるのかと言うと、1994年の大虐殺(ジェノサイド)を鎮圧して、この国に平和をもたらしたからなんですね。当時は大統領ではなかったんですけど、その後に大統領に就任して、今に至るまでのこの平和な国を築いてきました。そこからのルワンダの復興は「アフリカの奇跡」と呼ばれるくらい賞賛されているんですけど、その過程ではもう間違いなくカガメさんの寄与するところは大きかっただろうなと思います。
大統領の負の側面
ただそういったヒーローとしての側面もある一方で、反対派を強く封じ込めたりする傾向もあるので、一部では独裁者と呼ばれることもあるんですね。なので国のヒーローというだけではなくて、そういった負の側面もあるんですが、ちょっとこういうオープンな場ではあまり語れる内容ではないので、今後オンラインイベントなどでそういった場で、裏側についてもお話ししていきたいなと思っております。
話を戻しますが、写真に写っていた注射を打っている女性の看護師さん、すごい緊張しただろうなと思ったんですけど、もし僕がその立場だったら絶対ブルブル手が震えるし、失敗しちゃって大統領の腕にもう何回も針をブスブス突き刺しちゃったりする可能性もあるなって考えたら本当に恐怖でしかないですね。我が国の総理大臣にワクチンを打つんだったら、ああいうおじいちゃんってわりとどこにでもいそうなのでそんなに緊張しなそうだけど、それがカガメ大統領だったらちょっと話は変わってくるなと思います。なのでこの大統領にワクチンを打つという、非常に大きな仕事を全うした看護師さんには心から拍手を送りたいなと、この1枚の写真から思いました。
お知らせ
最後にお知らせです。2021年4月10日(土)、まだ少し先ですが、オンラインツアーを開催します。HIS旅カレッジさん主催で、私が案内人を務めています。ツアーのタイトルは「大虐殺を乗り越えた国をめぐり考える、ルワンダ ピーススタディツアー」です。「ピーススタディツアー」という名前の通り、ルワンダの虐殺という事例を通して平和について考えていきましょう、という内容になっています。ルワンダについて何も知らない人にでもお分かりいただけるように説明していきますのでご安心ください。3月にもおこなったのですが、3月は43名の方々に参加いただきました。ルワンダの虐殺というニッチなテーマにしては大盛況だったのではないかと思います。
虐殺の背景や、それを生き延びた現地の女性へのインタビュー、現在のルワンダの姿などお伝えしていきます。今日お話したカガメ大統領についても、もう少し詳しくお話する予定です。参加費は2000円で、ZOOMを使ってオンラインで開催します。この放送の概要欄にリンクを貼っておきますのでご確認ください。
大虐殺を乗り越えた国をめぐり考える、ルワンダ ピーススタディツアー<参加費:2000円> | Peatix
画面越しですが、みなさんとお会いできるのを楽しみにしています!
以上、「アフリカから世界を学ぶゴリラジオ」でした。じゃあまたね〜。
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