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タケダノリヒロ( @NoReHero)
ドラえもんの映画最新作『ドラえもん のび太の宝島』を観てきました!脚本は『君の名は。』『告白』『悪人』などメガヒットを連発している映画プロデューサーの川村元気さんなので、面白くないわけがありません。予告編だけですでに泣ける。
本記事では、映画のあらすじ(前半はネタバレなし、後半はネタバレあり)と個人的な感想をまとめています。見どころはのび太たちの友情、星野源の主題歌『ドラえもん』&挿入歌『ここにいないあなたへ』、父と子の物語の3つ!
あらすじ
本作のあらすじを紹介します。後半はネタバレ(物語の核心部分)も含むので、内容を知りたくない方は前半部分だけ読んでください。映画の見どころはつぎの章で紹介しています。
ネタバレなし
- 空き地で出木杉がみんなに小説『宝島』の話をする(そして自分でも『宝島』を題材にした小説を書いているという、相変わらずのいけ好かなさ)
- のび太は「宝島に行こう!」と目を輝かせるが、みんなはそんなの作り話だと取り合わない
- 「ドラえも~ん!」とのび太が泣きつくと、ドラえもんが宝のありかを見つけられる地図型のひみつ道具を出してくれる
- ドラえもんも見つかるわけないと半信半疑だったが、奇跡的にのび太が宝島を発見する
- ちょうどニュースで太平洋に新しく出現した島が発見されたと報じられたばかりだった
- みんなでその島に冒険に出かける
- 島に上陸する目前、突然海賊が現れてのび太たちの船が襲われる
- なんとか攻撃をしのいで海賊たちは退却するが、しずかちゃんが「セーラ」という女の子と間違われて連れて行かれてしまう
- のび太は必死にしずかちゃんを助けようとするが海底に逃げられてしまう
- 力尽きて溺れたのび太を引き揚げると、同時に金髪の男の子が浮き輪で気を失っているのを発見する
- 彼の名は「フロック」。実は宝島は海賊船で、そこから逃げてきたと言う
- 海賊の口にしていた「セーラ」という女の子は、フロックの妹だった
- のび太たちはフロックと力を合わせてしずかちゃんの救出へ向かう
ネタバレあり
ここからはネタバレありです!
- 海賊船の船長はフロックとセーラの父親であるシルバー
- 海賊船はもともとシルバーの妻で科学者だったフィオナがつくった船で、地球と未来の子どもたちを救うためのものだった
- しかしフィオナは病気で死んでしまう
- シルバーは妻の意志を引き継いで研究を続ける
- しかしシルバーはタイムマシンで滅亡した地球の未来を見てしまい、未来の子どもたちを救うためには「ノアの箱舟」作戦を実行するしかないと思い至る
- それは地球のエネルギーを地下のマグマから吸い取って、自分たちの船に乗っている人間たちだけ別の星へ移住するというものだった
- フロックはその計画に反対して説得を試みたが分かり合えず、船を飛び出して来たのだった
- 連れ去られたしずかちゃんは船内で偶然セーラと出会って仲良くなり、彼女や食堂で働く人たちに守ってもらう
- のび太たちがしずかちゃんを助けに来るが失敗
- セーラは合流するが、しずかちゃんはシルバーのもとに連れて行かれてしまう
- ジャイアン、スネ夫は船のまわりの海賊たちと応戦し、その間にのび太たちは再度船に乗り込み、フロックの鳥型お世話ロボット「クイズ」の案内のもとシルバーのもとへ向かう
- のび太、ドラえもん、フロック、セーラはシルバーのいる部屋へ到着。しずかちゃんと再会を果たす
- しかしシルバーは作戦実行のボタンを押してしまう
- 地下へ放たれたエネルギーを身体を張って止めようとしたドラえもんは故障
- それを助けようとしたのび太としずかちゃんも気を失って空から投げ出されてしまうが、ジャイアン・スネ夫・ミニドラたちに助けられる
- フロックは父親であるシルバーを説得するが応じないため、プログラムに侵入
- シルバーの妨害を乗り越え、ハッキングに成功。シルバーの作戦は失敗に終わる
- 船内に戻ってきたのび太は、「ぼくだったら悲しいよ!」とフロックやセーラがいかに辛い思いをしているかをシルバーに訴える
- シルバーは思い直し、再び家族仲良く暮らせるようになる
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感想と見どころ
ここからは個人的に面白かった部分や映画の見どころを紹介します!
のび太たちの友情
映画ドラえもんの見どころは何と言ってものび太たちの友情ですよね。
船が難破しそうになったとき、ジャイアンとフロックは操縦でケンカをしてしまいます。そこでのび太がひとりで必死にマストを引きながら「こんなときにケンカしてる場合じゃないだろ!」と叫ぶと、ジャイアンがガシッとロープを掴んで一言。
「のび太のくせに生意気だ!」
ここ、男前すぎて鳥肌立ちました。
スネ夫も絶妙な場面で良い活躍をするんですよね。もともと男気のあるジャイアンと比べて、最初は及び腰のスネ夫が勇気を奮い立たせて困難に立ち向かっていく姿は何度見ても良いのものです。
そしてのび太も。終盤、シルバーが地底に放ったエネルギーを身体を張って止めようとして瀕死状態になるドラえもん。その光景を見て、のび太は「ぼくが助けなきゃ!!」と足をガクガク震わせながらも、エネルギー弾に飛び込んでいきます。
星野源の主題歌『ドラえもん』に「何者でもなくても世界を救おう」というフレーズがありますが、映画ドラえもんではまさに何の変哲もない子どもたちがその姿勢を体現してくれていて、大人になってから気付かされることもたくさんありますよね。
星野源の主題歌&挿入歌
本作の主題歌と挿入歌は星野源が書き下ろしています。主題歌『ドラえもん』については以前の記事でも書きましたが、挿入歌『ここにいないあなたへ』もものすごくいい場面で使われていました。
ここにいないあなたへ
空を見ては そっと手を繋いで
ここにいないあなたへ
潮の路が燃えている引用:星野源『ここにいないあなたへ』
亡くなった人に向けた歌なんだろうなと思っていたのですが、シルバーの妻でありフロックとセーラの母親であるフィオナが亡くなる回想シーンでこの優しいメロディと源さんの暖かい声が流れてきたらもう泣くしかありません。
ちなみにシルバー役は大泉洋さん、フィオナ役は長澤まさみさん。シルバーはフィオナの死の前後でキャラクターが大幅に変わってしまうんですが、大泉さんの声の使い分けが見事。優しい父親・夫から、妻の死のショックで狂ってしまった男までこんなに演じ分けられるなんて。
主題歌の『ドラえもん』はエンドロールで流れますが、それに合わせて観客の子どもたちが踊ったり「♪冒険しよう~」と歌いながら劇場を出ていったりしていてとってもかわいかったです。今年の運動会シーズンには各学校からこの歌が聞こえてくる光景が目に浮かびますね。
父と子の物語
本作の最大の見どころは「父と子の親子関係」。
序盤で「宝島を探しに行く!」と張り切るのび太は、ママに「そんなこと言ってないで宿題やりなさい!」と言われてしまいます。
「パパなら分かってくれるよね?」とすがると、「そうだなーパパも昔は……」と肯定しようとするも、ママにたしなめられ「……まあ、そういうのは宿題が終わってからだな」とママ側にパパがついてしまうという伏線があるのです。
もう一組の親子はフロックとシルバー。シルバーの願いは妻・フィオナの意志を受け継いで「未来の子どもたちを守ること」でしたが、悲しいことに「地球のエネルギーを吸い取って見捨て、他の星に移住する」という結論に至ってしまいます。
フロックは大好きだった父親が変わってしまい傷つきますが、のび太が「ぼく(がフロック)だったら悲しい!」と涙ながらに訴えてシルバーは改心。そのときに、家出するのび太の背中を寂しそうに見つめるパパの姿が回想され、父親になってもおかしくない年齢になったいま、感情移入せずにはいられません。
隣に座っていた観客のお父さんもこのシーンでウルッときているようでした。この作品はぜひお父さんたちに観てほしい。
「大人が言うことは絶対に正しいの!?」と問い、純粋に自然や友情を大切にするのび太たちの姿は大人になった今だからこそ観る価値があるのではないでしょうか。
あらすじだけではこの感動は伝わらないので、ぜひ映像も音楽も大迫力の劇場に足を運んでお楽しみください!
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星野源『ドラえもん』歌詞の意味~映画『のび太の宝島』主題歌~
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