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アフリカ・ルワンダ在住、タケダノリヒロ(@NoReHero)です。
青年海外協力隊としての任期が残り半年になり、その後なにをしていこうかと考えていて、自分が国際協力の道に進むことになったきっかけを思い出しました。
大学4年の夏に行った、タイ山岳民族地域でのボランティアです。
この体験を通じて「ボランティアっておもしろ!」と思ったぼくは、3年間の会社員生活を経て青年海外協力隊になり、ルワンダまで来てしまったわけです。
今回はこのように海外ボランティアに参加することになった経緯やそこで得られたもの、これからやっていきたいことについてお話しします。
ボランティアのきっかけ
大学4年の夏休み。「子どもに貢献できる仕事がしたい!」と息巻いていた就職活動もみのり、大手菓子メーカーへの内定が決まっていました。ただ、そこで疑問が。
「おれは本当に子どもが好きなのか?」
そうなんです。全然子どもと絡んだことがなかったんです。親戚のなかでも下のほうだし、子どもの世話なんかほとんどしたことがありません。
それでもなぜか子どもにかかわる仕事がしたかったんです。ニュースでは教育や子育て問題が気になるし、『はじめてのおつかい』を観たら100%泣くし、バリバリ仕事してる人よりも家庭と仕事を両立している人のほうがカッコいいと思ってました。
そんな自分の本心を確かめたい、モテようと思って「子ども好き」って言ってるんじゃないということを証明したかったんですね(モテたくないわけではない)。
留学経験があって海外にも興味があったので、海外で子どもにかかわれる何かをやりたいと思ってたどり着いたのが、タイ山岳民族地域でのボランティアでした。
ミラー財団
お世話になったのは、ミラー財団というNGO。
タイに住む山岳少数民族の生活向上と文化・伝統の継承をサポートすることがおもな活動ですが、学校で日本文化・日本語の授業などをするボランティアの受け入れもしています。
ここで3週間の楽しい楽しいボランティアを終え、平凡な大学生の夏休み生活に戻ったぼくはこう思います。
「なんかつまんないな…」
と。
そして銀行口座の預金残高を確認して、そのお金をぎりぎりまで使って、二週間後に二度目のボランティアに行きました。いま考えれば頭おかしいwそれだけいい経験ができたんですね。
そのときの心情が「ミクシィの日記」(黒歴史)に残ってたので引用します。
◯動機(なぜタイに行こうと思ったか)
●自分の目指す将来像に近づける/成長できる環境があるから
・将来像=世界の子どもたちに自社のお菓子を食べてもらうだけでなく、生活文化向上に貢献する
→例えば、食べたら歯磨きをする、お菓子の袋をポイ捨てしないなどの習慣を根付かせる
→そういう習慣がないことも現地に行かなければわからなかった
→ボランティアという現地の人々と深く関われる立場・環境で、リアルな生活をもっと知りたい・人間力をつける
→子どもたちが楽しく学べる授業の企画・実施、またそれをチームで進める準備段階において社会人として必要とされる力が養われる
→面白くてためになる授業・遊びを考える企画力・想像力、チーム内で仕事を円滑に進めるリーダーシップ、やんちゃな子どもたちをまとめる統率力、授業中のアクシデントに対応する臨機応変さ・冷静さなどなど●なにより楽しいから
・ボランティアで学生・社会人など様々な背景・考えを持った人たちと寝食を共にすることで、良い刺激を受けられる
当時からこういう動機とか目的の分析好きだったんですね。相変わらず小賢しい。
この海外ボランティアを通して、途上国の現場のリアルを知り、企画力・統率力・柔軟性などの人間力を養い、多用な仲間からの刺激を得ることができました。
そう、ほんとに楽しかった。
授業をした生徒たちからは、日本語で書いた手紙をもらったり。
文字が抜けてたり逆さになってたり間違いだらけ。それでも「自分にもこうやって、誰かに何かを与えることができるんだなあ」と実感することができたんです。
そして、「ほんとに子ども好きなのか?」という疑問に対しても、「子どもと接するのは決して得意ではないけど、子どものために働くことでハッピーな気持ちになることができる」という自分なりの答えも得られました。
ボランティアどうしの交流も、ここで得られた財産のひとつ。ほかの国から来てる人も多かったですが、半分くらいは日本の大学生。ほかにおじさんもいるし、高校生もいるし、若手社会人もいる。年上のボランティアから叱ってもらったこともあったし、ボランティア同士でケンカしたり恋愛に発展したりすることも(自分はなかった)。
そんな「場」があるってすばらしいことですよね。
さくらさんの存在
ミラー財団には「さくらさん」という、少し年上の日本人女性がいました。彼女がミラー財団で働いていて、ボランティアの受け皿になってくれていたことで、あれだけ多くの日本人が集まっていたんだと思います。
タイ語だけでなく現地語も操って、村に溶け込み、村人やスタッフみんなから愛されているさくらさんはほんとにカッコよかった。
後にさくらさんはやさしいイケメン現地スタッフと結婚して、『世界の秘境に嫁いだ日本人妻』って番組で取材されてました。当時はそんな気配いっさいなかったので、後から結婚したって聞いたときはほんとにびっくり(「あいつの笑顔は胡散臭い」とかディスってたようなw)。
ルワンダにボランティア体験の「場」を
で、6年後の現在の話に戻ると、ぼくはいまルワンダの農村で活動中です。ブログで情報発信していることもあって、多くの方がここを訪問してくれています。
数えてみたら、この1年でお会いした方は30人以上。来月はすでに4組の方々から、訪問希望のご連絡をいただいています。
ぼくはさくらさんのように現地語がペラペラなわけでも、村の歴史や文化に精通しているわけでもありません。それでも初めてルワンダの地方を訪れる人に、生活の様子を見せたり、ホームステイを仲介したりすることはできます。
協力隊の任期が残り半年となり、いま考えているのはこれからルワンダでなにができるか、なにがやりたいかということ。
そのひとつとして、ミラー財団のように日本の若者が途上国のリアルを知り、人間力を磨き、仲間をつくれるような「場」を提供できたら面白いのではと思っています。
いまは個々にお客さんを受け入れて村を案内しているだけですが、国際協力に関心のある人を集めて、みんなで学校で授業をしたり村の課題解決のお手伝いができれば面白いんじゃないかと。
日本から人がたくさん来れば、ルワンダの村の人たちに「外の世界」と触れる接点をもってもらうことができるし、現地にお金も落とせます。ルワンダ人にとっても、日本からの訪問者にとっても、得られるものはたくさんあります。
ぼくが所属している青年海外協力隊はサポートがしっかりしていてすごくいい制度なんですが、2年間という派遣期間は参加するハードルが高いんですよね。だから躊躇してしまう人も多い。
そこで、数週間~1ヶ月くらいルワンダの田舎の生活を体験できるボランティアプログラムがあったらいいなと。
この村を訪問してくれた大学生の感想を聞いたりブログを読んだりしていると、まるで6年前の自分を見てるようです。「お金はなくてもみんな幸せそうに生きていた」「自分の無力さを思い知った」「想像していたアフリカと全然違った」。
そうやって価値観を揺さぶられて、人生の指針を決めるような経験ができる場所をつくって、自分より若い人たちが自分らしい生き方を選べるようなきっかけをつくりたい。
「社会貢献がしたいけど、なにから始めていいかわからない」「ソーシャルビジネスをしたいけど、現場を知らない」そんな人たちに入り口を提供したい。
それがいまやりたいことのひとつです。
もちろんルワンダを訪れる人の数なんて限られているんですが、大学生の自由がきく3月と8・9月限定とかなら需要あるかなと。
ということで、現在はただ案内するぐらいしかできないんですが、この夏もルワンダのムシャセクターでみなさんの訪問をお待ちしてます。協力隊のうちにできることやっといて、来年から本格始動!
「そんなプログラムがあったら参加したい!」って方はコメントください!ご意見もらえるほど実現の可能性が高まります。
今年の夏はちょっと違う夏にしよう。
っていう気分にさせてくれるSHISHAMOの新曲でバイバイ。
タケダノリヒロ(@NoReHero)
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