スポンサーリンク
昔ドラマで観たことのあった『サトラレ』の原作マンガを読んでみました。
こちらのサイトから無料で読めます(1日180ページまで)。全8巻。
サトラレ|スキマ|全巻無料漫画が15,000冊以上読み放題!
この話考えた人、天才。
ウソをつくことの是非、人の心の愚かさ、相手の気持ちを理解することの難しさなど、生き方についても考えさせられます。
この記事では『サトラレ』から学べる生き方や名言を紹介しています。
読んだことのない方はぜひ。
サトラレとは
「サトラレにサトラレであることを気づかせてはいけない」――
“サトラレ”とは正式名を「先天性R型脳梁(のうりょう)変性症」という謎の奇病によって、口に出さずとも自分の考えが周囲の人に“悟られ”てしまう不思議な能力の持ち主のコト。
そして、例外なくあらゆる分野で天才的な功績を残すほどの才能を持つ彼らを、密(ひそ)かに保護するサトラレ対策委員会。これは、サトラレの青年・西山幸夫(にしやま・ゆきお)と彼を警護する小松洋子(こまつ・ようこ)、そして……その他大勢による少し不思議な物語。
引用元:Amazon
「サトラレ」とは、自分の考えが周囲の人に悟られてしまう能力の持ち主のことです。
彼らはみな国に功績を残し得るほどの天才的な能力を持っています。
主人公で量子物理学者の西山幸夫、臨床医の里見健一、航空宇宙技術研究者の星野勝美など。
しかし「サトラレ」であることを本人が知ってしまったらそのショックで自殺してしまう可能性があるため、それを密かに保護しているのが「サトラレ対策委員会」。
それゆえに本人が気づかないように夢を諦めさせられてしまったり、家族と離れ離れにさせられたりといった人間ドラマが繰り広げられます。
でも「サトラレ対策委員会」の人たちも、国益だけではなくサトラレの幸せを願って彼らを影から保護しているので、「ほんとうにこれで正しいんだろうか」と葛藤する様も見どころのひとつです。
題材になっているのはジム・キャリー主演の映画『トゥルーマン・ショー』だそうな(参考:Wikipedia)
なお、全8巻+『サトラレneo』という続編が2巻出ていますが、事実上の打ち切り状態になってます。
作者はいまでもふつうにほかのマンガを描いているので、大人の事情ってやつ?
サトラレに学ぶ生き方・名言(一部ネタバレ)
『サトラレ』からは、生き方について多くのことを学ぶことができます。
以下、ぐっときたシーンをピックアップしてみました。
ウソは偉大な能力(サトラレ対策委員会・二ノ宮)
サトラレ対策委員会の二ノ宮は、サトラレを守る過程で「ウソ」が偉大な能力であることに気づきます。
ウソをつけるのは人間に与えられた偉大な能力です
その能力が本当の幸せを作り出せる事を
私は妻から教えられました
サトラレは思考がダダ漏れになるため、ウソをつけません(正確にはついてもバレる)。
しかし、通常の人間はウソをつくことができます。
本来ウソは良くないこととされますが、対策委員会はサトラレにウソを突き通すことで彼らの人生を守っています。
そして、二ノ宮自身も彼の妻にウソをついていました。
「世界一愛している」とプロポーズしたんですが、そのとき実はほかにずっと想いを寄せている人がいたんです。
奥さんはそれを知っていながらプロポーズを受けました。それによってふたりは家庭をもち、「本当の幸せ」を作り出すことができたんですね。
『サトラレ』はウソが幸せになることもあるということを教えてくれます。
人は純粋になれるか(木村浩)
自分がサトラレであることを知ってしまい、他人との接触を避けるため無人島で暮らしている小学生・木村浩。
そこにやってきた川原美咲を「女性」として見てしまったことで、自分の中の下衆な部分に気付いてしまい動揺します。
思春期ですからねー…仕方ないよ…
そんな想いを抱えたまま彼女に会うことはできないと思い悩みますが、彼女の命を救ったことであることに気づきました。
真剣に必死で相手の事を想っている時
きっと心はきれいになる
必死で相手の事を想っていれば、心の醜い部分なんてどこかに行ってしまうんですね。
下衆な気持ちなんて忘れ去ってしまえるように、真剣に生きていきたいものです。
サトラレは実在する?
ネットを見てみると「私はサトラレです」って書き込みもけっこうあるようです。
作品中にも、「サトラレノイローゼ」と言って「自分はサトラレなのではないか」という強迫観念にかられてしまう人々が登場します。
また、統合失調症のいち症状として「サトラレ系」(自分の考えたことが周囲に伝わってしまうと考える)ということばが使われてます。
もちろんサトラレは架空の病気なんですが、作品中ではこんなことが語られています。
今あなたのとなりの人を見てください
いつもより少し注意深く見てください
たのしそうにしていますか
それともつらそうですか?
しぐさや行動から
ほんの少しずつ相手の気持ちがもれでて来るのが解るハズです
人はみなチョットしたサトラレなのですから
「人はみなチョットしたサトラレなのですから」
このセリフの前には、将棋の名人がはじめて出会った家族の言動から彼らが自殺しようとしていることを推察し、事前に食い止めるというシーンが描かれています。
しかし、サトラレの警護でその場に居合わせたサトラレ対策委員会の人たちは、まったくおなじ状況を見ていたにもかかわらず、その兆候に気づくことはできませんでした。
本作では「サトラレ」という人物を描くことによって、人の感情の脆さやコミュニケーションの難しさを浮き彫りにしています。
現実にサトラレはいませんが、作者の言うとおりしぐさや行動から人の気持ちを読み取ることは可能です。
そこにもう少し注意を傾けることで、まわりの人をちょっとだけ幸せにするような生き方ができるのかもしれませんね。
タケダノリヒロ(@NoReHero)
つぎのページへ!
漫画『この世界の片隅に』すず・周作・リン・哲の恋愛、傘と三角関係
スポンサーリンク