You’re fired!トランプ大統領司会の番組『アプレンティス』が面白すぎる

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【更新 2018/06/22】タケダノリヒロ( @NoReHero

多くの人の予想を裏切って、ほんとうにアメリカ大統領になってしまったドナルド・トランプ

実業家だった彼が、テレビ番組で人気司会者として活躍していたってご存知ですか?

この番組を観れば、彼のイメージ、変わりますよ。もしかしてあの暴言も人気取りのための演技なのかも。

番組自体もすごく面白いので、紹介します。

トランプ大統領司会のリアリティ番組・アプレンティスとは

その番組というのが『Apprentice(アプレンティス)』。初回は2004年。

実業家であり大富豪であるトランプが、優秀な人材を競わせてビジネスの右腕(アプレンティス=右腕)となる人物を選ぶリアリティショーです。

これ、めちゃくちゃおもしろい!!

初回はレモネード販売対決

この番組、ビジネスがテーマなのにまるでスポーツ観戦をしているかのようにワクワクできます。

初回の放送は、男性8人・女性8人の2チームに分かれて、どちらが「レモネード」を多く売れるかという勝負。

レモネードと言えば、アメリカでは子どもがビジネスの初歩を学ぶための商品として有名ですよね。
アメリカのレモネード・スタンドは子供たちの起業家精神を養う第一歩?! – CONYAC TIMES

トランプが「最初の課題は『レモネード売り』だ!」と発表したときの、参加者たちの興奮具合がやばい。

ハーバードのMBAとか、大統領の秘書官とか、超一流のビジネスマンたちが集まってるんですが、夏休み初日の子どもたちのようにテンションマックス。

シンプルなお題だからこそ、「自分の力を見せつけてやるぜ!」と熱くなれるんでしょうね。またトランプの煽り方が上手い(後述します)。

ビジネスの楽しさ

これを見てると、ビジネスってほんと楽しいんだなと思わされます。

男性チームはいち早く団結し、その辺のお店からワゴンやカップ、材料などを調達して売り始めます。

とにかくみんな一生懸命。超エリートが手作り感満載の手書きの看板で必死に呼びかけたり、車や自転車を追いかけたり。でも目はイキイキしてます。

モノをつくって、売る。「ビジネス」って言うとすごく難しく聞こえますが、やることはそれに尽きるんですよね。

一方の女性チームはなかなかまとまらず、感情的になってしまう場面も。しかし徐々にまとまり始め、男性客を中心に売り上げを伸ばします。

女性陣は美人が多く、買ったお客さんのほっぺにチューしたりしてて、そりゃ売れるだろ!と笑

どちらのチームが勝ったかは、本編のお楽しみに。

トランプの代名詞「You’re fired.」

この勝負、勝利チームが決まるだけではありません。

負けたチームからは、ひとりだけ脱落者が出るんです。

それを繰り返して、最終的に残った人がトランプのもとで働けるっていう設定なんですね。

だれをクビにするかっていう話し合いの様子もリアルです。

クビを宣告するときにトランプが言う「You’re fired(お前はクビだ)」というセリフは大流行しました。

かのセリヌンティウスなみに邪知暴虐なイメージしかない現在の大統領からすると、「お前なんかクビだ!!!出てけ×××(放送禁止用語)!!!」って言うのかと思ったら全然違いました。

落ち着いたトーンで、紳士的に「残念ながら、君には出て行ってもらわねばならない」みたいな感じ。

いや、誰、これw とてもあの鼻から旗を引っ張り出してる面白おじさんとは思えません(コラだけど)。

勝負前には候補者を鼓舞し、脱落者を決めるときは冷静かつ公平に候補者から話を聞き、勝負後には勝利チームをトランプタワーのスイートルームに招待してフレンドリーに話しかける、など硬軟の使い分けがすごく上手い。

個性の強い一流ビジネスマンたちをあっという間に手なずけてしまう空気づくりとリーダーシップはさすがです。

トランプと少年とのエピソード

この番組の影響で、人気・知名度がさらに高まったトランプ。こんなエピソードがあります。

末期がんの子どもの願いをかなえる団体がありまして、ひとりの少年が「アプレンティス」のファンで、彼の願いは「トランプさんに『お前はクビだ』と言われたい」だったんです。

それで、トランプはその少年が入院している病院まで行きました。少年は「アプレンティス」の出演者のようにスーツにネクタイでトランプを迎えたんですが、トランプは彼を見て「お前はクビだ」とはどうしても言えなくて、「がんばれ。人生を楽しんでくれ」と言って、彼は帰っていったんです。このときのトランプはいつものボス・キャラを演じられなかったのです。

衝撃事実!トランプの「暴言」は演技だらけ? | アメリカ

アメリカ在住のコラムニストの町山智浩さんは、トランプの強気な発言は大衆のウケを狙った「演技」だとしています。

そんな世間にはまったく素を見せないトランプが、演技をまっとうできなかった数少ない場面が上述の少年とのエピソード。

もちろんそんな美談ですべてが正当化されるわけではありませんが、彼の扇動的な発言や行動に翻弄されて見落としている部分もあるかもしれませんね。

ビジネス好きな方、トランプ大統領が嫌いだけどもう少しフラットに国際情勢を見守りたい方、彼のルーツに関心がある方、ぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

タケダノリヒロ(@NoReHero

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アイキャッチ画像出典:Amazon

 

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