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Awesome City Club(以下ACC)がまたまた素晴らしいPVをリリースしておりました。延々と観てられる。
トータルプロデュースの鬼ACC。楽曲だけでなくメンバーもPVもオシャレ。これ聴いてると「オレイケてる!」と思ってしまう。
Awesome City Club – Don’t Think, Feel (Music Video) https://t.co/mfTup61Kxz— タケダノリヒロ@ルワンダノオト (@NoReHero) June 28, 2016
存在感を増すダブルボーカル
こちらの記事の最後にも書いた通り、ACCは非常に戦略的なストーリーをもったバンドです。メンバーも「演奏が上手くて可愛い女の子を入れる」ともともと決めていたそうな。
そのせいかふたりいるボーカルのうち男性のatagiくんが「歌が上手い人担当」、女性のPORINちゃんが「ビジュアル担当」と揶揄されることもあったようです。
しかしここに来て「PORIN覚醒期」とメンバー内で言われるほど、PORINちゃんのボーカルとしての存在感が高まっています。
個人的には後ろでドラムを叩いてるYukieさんも好きなのでもっとフューチャーしてほしい。
PORINちゃんが前に出て、atagiくんとガシガシやり合う感じいいね。「ビジュアル担当」だけじゃない。可愛いけど。
Awesome City Club、「シティポップ」を抜け出して、何を歌う? https://t.co/T7HW9LaSrj @CINRANETから— タケダノリヒロ@ルワンダノオト (@NoReHero) June 28, 2016
この曲もボーカルふたりの掛け合いがあるからこそメリハリが出てますね。
それにしてもふたりともステップの踏み方とリズムの取り方がかっこ良すぎます。ダンスとかやってたのかな。
「気軽に踊れる」イマっぽさ
ACCをはじめ、多くの「ネオシティポップ」と言われるアーティストの楽曲がイマっぽさを感じさせるのは、気軽に踊れる点にあります。
踊れる場所というとクラブが思い浮かびますが、決して誰もが気軽に行けるような場所ではないですよね。
でも少し前にファレル・ウィリアムスの『Happy』が、最近ではジャスティン・ティンバーレイクの『Can’t Stop The Feeling!』が、「踊ってみた」動画を流行らせたように、踊る(というより”ノル”)ことが好きな人は多いんです。
クラブまでは行かないけどカラオケでノリノリになるのは好きとか。
他のジャンルで言えば、
テント泊はしないけど小洒落たコテージなら泊まるとか、
特定のアーティストのライブには行かないけどフェスには行くとか、
マラソンは走らないけどカラーランなら出るとか。
そういうお洒落感がありつつ、ちょっと手を伸ばせば誰でも気軽に楽しめるコトが受け入れられる時代なのかなと思います。
PVに使われているのも、高級ブランド店ではなく、かと言ってユニクロやしまむらほど安っぽさはないGAPです。
そのイマの時代に合った「ちょうどいい」領域をACCはうまく捉えているなという印象です。
(本物のGAPはこんなにオシャレじゃないですけどね)
40年前の遺伝子を受け継ぐ次世代の曲
じゃあ楽曲自体もまったく新しいものなのかと言うと、そうではありません。
この『Don’t Think, Feeling』のイントロとサビには、Bebu Silvetti(※)の『Spring Rain』のものと思われるリフが使われています。
※ラテンや国際音楽の演出が評価されグラミー賞を受賞したアルゼンチンのピアニスト、プロデューサー。『Spring Rain』はその代表作。
Awesome City Clubの『Don't Think, Feel』はこの曲へのオマージュ?
Bebu Silvetti – Spring Rain 1976 https://t.co/w6IGFyv1tj @YouTubeさんから— タケダノリヒロ@ルワンダノオト (@NoReHero) June 28, 2016
この『Spring Rain』から、生まれたのが電気グルーヴの代表曲『shangri-la』(1997年)。「♪夢でキスキスキス」ってやつ(曲は0:50から)。
続き)…と思ったけど、Bebu Silvetti『Spring Rain』→電気グルーヴ『shangri-la』→ACC『Don't Think, Feel』の流れか
DENKI GROOVE – shangri-la https://t.co/gLgA9Ihq2l— タケダノリヒロ@ルワンダノオト (@NoReHero) June 28, 2016
この曲が出たのはぼくがまだ物心ついて間もない頃のはずですが、サビを聴いて「お〜!!これ聴いたことある!!」ってなったのでそれだけ流行ってたんですね。
Bebu Silvetti『Spring Rain』(1976)→電気グルーヴ『shangri-la』(1997)→ACC『Don’t Think, Feel』(2016)と、20年おきにこのリフが使われていることになります。
ぼくが「♪夢でキスキスキス」を「よく知らないけど懐かしい!」と思ったように、20年というサイクルは流行が一周するちょうどいいタイミングなのかもしれません。
ハマった世代が忘れたころであり、知らない世代が新鮮に感じるころ。
40年前の遺伝子をもつこの音楽が、様々な世代の耳に馴染むであろうことは容易に想像がつきますね。
音楽の歴史って面白い。
マーケティングはACCに学べ
ということでAwesome City Clubは時代の求める「ちょうど良さ」を捉える感覚=マーケット感覚がとても優れたバンドです。
世間の流れをこのバンドから汲み取ることも可能かも?
タケダノリヒロ(@NoReHero)
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