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アフリカ・ルワンダ在住者の【音楽×読書×生き方・はたらき方】ブログ

社会起業家に憧れて会社を辞めた私が、アフリカで1年ボランティアして学んだこと。

time 2017/04/11

青年海外協力隊のタケダノリヒロ(@NoReHero)です。

アフリカ・ルワンダでコミュニティ開発、特に水・衛生環境の改善に携わっています。

2年間の任期のうち、1年3ヶ月が終わりました。

そろそろ協力隊後のキャリアも決めなきゃな、と考えていて気づいたことのメモです。

他人の役に立つのは難しい

1年以上ルワンダでボランティアをやってきて気づいたこと、と言うわりには「当たり前だろ」ってことをいまから言います。

他人の役に立つのは難しい。

ほんと当たり前ですが、この1年はそれに尽きます。

最初の挫折:困ってる人が見当たらない

青年海外協力隊としてルワンダに来るまでは、「アフリカには困った人がそこらじゅうにいて、自分でも何かの役に立てるはずだ」と思ってました。

が、実際は目に見えて困ってる人なんてそんなにいないんですね。

むしろ日本人よりも全然幸せそうに暮らしてます。

「自分にできることなんてないじゃん…」と。ここで1回目の挫折。

ボランティアとしてあるまじき考え方ですが、「困ってる人いろよ!」なんて思ったことすらあります(本末転倒)。

2度目の挫折:寄付が自立を奪う

じゃあ、困ってる人を探しに行こう、ということで半年経ったころから家庭調査を始めました。そこから半年で130軒訪問。

そしたら、じつは表面的には見えないだけで困ってる人はたくさんいることが分かりました。

衣食住は満ち足りてないし、医療や教育の問題もあります。

それらの問題の原因となってるのは、たいていお金(貧困)です。

じゃあ彼らにお金をあげればいいのかというと、そう簡単にはいきません。

ある学生に「学費が払えなくて学校に行けなくなりそうなんだ」と相談されました。

悩んだ結果、学費を出してあげることに。ただし、これはルワンダ語を教えてもらう授業料として払うんだよ、おれだって簡単にお金を出せるわけじゃないんだよとしっかり説明をして。

お金を渡すことで「こんなに楽にお金がもらえるなら、がんばらなくていいや」と思われるのが最悪ですからね。でもこの人なら大丈夫だろうと思ってました。

ところが、案の定です。

一度お金を出してあげると、その後も「学用品が揃ってないと学校に来ちゃダメって言われたからお金をくれ」「スクールトリップに行くお金がないからくれ」「病院にいくお金がないからくれ」と何度もお金を要求されることに。

これでほとほと嫌気がさしてしまいました。

いまでも彼からは「説明したい」と電話やメッセージが頻繁に来ますが、まだ話をする気にはなれず保留中。

お金が絡むことなので覚悟して臨んだつもりだったんですが、こんなにも嫌な気持ちになるもんなのか…

これが2回目の挫折。

3度目の挫折:ルワンダの家族からも「お金くれ」

「困ってる人がじつはたくさんいた」というところに戻ります。

それが分かったら、こんどは「じゃあ誰を助ける?」という問題が出てきました。

村の2万人全員を助けることはできません。

誰の生活を良くするためには、まずその「だれか」と仲良くなって関係を深めなきゃなと思い、それまでは家庭調査など「広く浅く」だったところから「狭く深く」に方針転換します。

で、家族のように接してくれるルワンダ人もできました。彼らからたくさんのことを学びました。

ところが、そこでまたあのフレーズです。

「娘が病気だから、お金ちょうだい

お前もか、と。

せっかく仲良くなったのに、もちろん向こうには悪気はなくて「持ってる人がシェアをする」という価値観なのかもしれませんが、そうやって簡単にお金を要求されるとものすごく嫌な気持ちになります。

お金の話されると悲しくなるから止めて、って前にも言ったんだけどな…。

それで、また気持ちが冷めて、その人たちともしばらく会っていません。

これが3度目の挫折。

「他人」軸の社会貢献は難しい

この1年ちょっと、ボランティアとして来たからには「困ってる人の役に立ちたい」「誰かの生活を良くしたい」と思ってやってきました。

が、このように「他人」に軸足を置いた社会貢献はものすごく難しいということを身をもって知りました。

他人のためにがんばっても、簡単に裏切られるし、傷つけられるし、相手次第でどうにでもなってしまうのでコントロールが難しいんですね。

以前、先輩が帰国間際に言っていた「関われば関わるほどルワンダ人のことが嫌いになる」という言葉がいまならよく分かります。

残り10ヶ月の到達点

とは言え、まだボランティアとしての任期は10ヶ月残っています。

青年海外協力隊としての社会貢献の理想は「住民が主役」なので、あくまで「他人」に軸足を置くしかありません。

何度か挫折はありましたが、いま取り組んでいる学校向けの衛生啓発活動などは比較的上手くいっているので、そこを中心に「成果」や「実績」を残せるようにがんばっていきます。

いまの子どもたちに対する取組みは、10年後20年後の彼らの子どもたちにもつながっていくから、絶対に意義のあるものになるはず。

協力隊後のキャリア

青年海外協力隊としてのボランティア活動で、「他人」に軸足を置いた社会貢献は難しいということを実感しました。

なので協力隊以降はもっと「自分」中心でやっていこうと思っています。

自分でろくに稼ぎもできないやつが社会貢献なんかできるわけないですからね。

自分がやりたいこと、できることから仕事をつくる→その仕事を求めて課題を抱えた人が来る→自分の仕事でその課題を解決する

というアプローチ。

「ソーシャルビジネス」と呼べるほど立派なものじゃなくても、誰かの役に立ててるという手触り感があればそれでいい

どんなことをやりたいかなと考えてきて、学費支援型のクラウドファンディングや、起業家育成のためのシェアハウス立ち上げなんかも面白そうだなと思ったんですが、それはやっぱり「他人」への依存度が高すぎます。

いまのぼくにはまだ他人からの負の影響を受け止めきれる器がないことが身にしみてわかったので、まずは「自分」の手の届く範囲からやっていきます。

ふつうのビジネスとソーシャルビジネス

だから、協力隊が終わるまでに「これだ!」っていう出会いがなければ、「ソーシャルビジネス」とまではいかない「ふつうのビジネス」でもいいじゃんと思ってます。

ルワンダだったら、日本にある「ふつうのビジネス」が来るだけで誰かの生活を豊かにできるものはたくさんあります

まずは身のまわりの人たちを幸せにできるくらいの小さな範囲でもいい。

って、前の会社の上司から辞めるときに言われたなあ……。ようやく気づきました。

その範囲を少しずつでも拡げていけばいいんですよね。

そしたらそれが社会的な意義のあるものに変わっていくかもしれません。

やってみよう。

3度の挫折を経て

この1年ボランティアをやってきましたが、想像の何倍も大変でした。全然うまくいきません。

でも、そのおかげで吐き気がするぐらい人生観を問われるような経験がたくさんできました。

それにボランティアをやったおかげで、巻き込み力、問題解決力、一歩踏み出す力、組織をつくる力など、これからビジネスで役立ちそうな力のタネを自分のなかに見つけることが出来たし、残りの10ヶ月でもっと伸ばすこともできると思ってます。

帰国するときは、ここに何を書いてるか自分でも楽しみです。

気まぐれなので「こないだと言ってること違うじゃん!」とか言われるかもしれませんが、そういうもんです笑

まずは残り10ヶ月、最高に楽しみます。

タケダノリヒロ(@NoReHero

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青年海外協力隊・残り10か月でやりたいこと。3つの目標とスケジュール

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タケダノリヒロ

1989年生まれ。アフリカのルワンダでボランティア(青年海外協力隊)やってます。Africa Quest. comライターとしても執筆中。 音楽×読書×恋愛×生き方・はたらき方→『タケダノリヒロ.com』 ルワンダ情報専門サイト→『ルワンダノオト』 ※当ブログ記載内容はJICAおよび青年海外協力隊の見解ではなく、個人の見解です。 [詳細]