LIFE

不公平なボランティアで何が悪い

ルワンダ青年海外協力隊のタケダノリヒロ(@NoReHero)です

村の人たちの生活向上に携わる「コミュニティ開発」というお仕事を始めて10ヶ月。いまは「どこで」「だれを」支援できるか探しているところ

その中で「これって不公平かな?」と迷うことが増えてきました

でも、ボランティアなんて、そもそも不公平なものですよね

不公平なボランティア

金くれって簡単に言うな

村の人たちの生活状況を知るために、家庭調査をしています。調査する集落を探して自転車でぶらぶらしていると、ある村の人から呼び止められました

ルワンダ語でバーっと言われて何を言ってるかよく分かりませんでしたが、ひとしきり喋り終わった後おばちゃんが一言

「ノド渇いた。お金ちょうだい。ソーダ飲みたい」

はぁあぁあ!!?

ハアハア三兄弟
当時の私の心境 ©ハアハア三兄弟(アイシールド21)画像引用元:12日の木曜日 サブキャラ道

「なんでお前にお金やんなきゃいけないんだよ?自分で買えよ」

「お金ない」

「そんなに貧乏じゃないでしょ。そうやってすぐ金くれって言うの、ほんと良くないよ」

と言ったのが伝わったかどうか分かりませんが、あまりにもイラッとしたのでゴチャゴチャ言うおばちゃんを置いて別の村に行きました

「金くれ」「お菓子くれ」はルワンダではしょっちゅうあるけど、あのおばちゃんの言い方はまじでない

もらって当然のように言うなよ。おれはお前の財布じゃねえよ

昨日の村へ

その後、前日に調査した村を再度訪問しました

暴風雨で被害を受けてないか見に行くためです

そしたら案の定、昨日見たばっかりの家が壊れてました

これが…

ルトマ

翌日にはこう…

屋根 壊れた

これはあんまりだと思ったので、「修理に使ってくれ」と言ってお金を渡してきました

基本的には相手の自立を促すためにボランティアはお金を渡すべきではないと思ってますが、災害は別

迷いましたが、あの行動は間違ってなかったはず

詳しくはこちら
食事は1日1回、トイレは屋根なし…ルワンダ農村部の暮らし

違いは気持ちの問題

「ノド乾いた」と言うおばちゃんにはお金をあげなかったのに、屋根が壊れた家庭にはお金を渡しました

この差は何なんだろう…と考えると、もちろん問題の大きさの差はありますが、いちばんは「なんとかしたい」と思うかどうかだと思います

要は気持ちの問題です。相手に自分の気持が動かされるかどうか

何の縁もないおばちゃんに「ノド渇いた」と言われてお金をあげる義理はないけど、前日にお邪魔した家の屋根が吹っ飛んでたら「せめてお金だけでも…」と思うのは当然ですよね

出会えた人としかボランティアは出来ない

マンガ『失恋ショコラティエ』にこんな名言があります

出会えた人としか 恋はできないよ

人生の中で 巡り会える相手って 案外限られてる

ハムスターは 同じカゴの中にいる ハムスターと ツガイになる

それと同じでしょ?

失恋ショコラティエ
引用元:マンガ:「失恋ショコラティエ」語録

このオリヴィエの名言をタケダ風に爽やかに言うと

出会えた人としか ボランティアはできないよ

です(どや)

ちょっと立ち話をしただけのおばちゃんとの関係は「出会い」とは言えないけど、生活状況を聞いた家族との関係は立派な「出会い」です

すでに同じカゴの中に入ってしまったから、「なんとかしたい」と思う

それを「不公平かな」と悩む必要はない

みんなを助けようと思ったら、誰ひとり助けられない

そもそも、不公平じゃないボランティアなんてないんです

必ず「どこか」の「誰か」に焦点を当てて支援することになる

アフリカで知的障害者のケアをしてる人が東南アジアの地震被災者を救うことは出来ないし、中東で難民支援をしてる人にとっては、アメリカのドラッグ中毒者は支援の対象外です

だから、ボランティアなんてそもそも不公平なんだよ

みんなを助けようと思ったら、誰ひとり助けられない

自分が「なんとかしたい」と思った相手をなんとかすればいい

自分にとっての「誰か」を見つける

サラリーマン時代は、東北で復興支援に携わっていました

でも、それは「カゴの外」から眺めてるだけでした。土日にちょこっとお手伝いするだけで、どこかの団体やコミュニティにどっぷり浸かって「ジブンゴト」にすることは出来なかった

だから自分にとっての「誰か」を見つけたいと思ってルワンダに来ました

ルワンダに来る前、熊本のばあちゃんに「別にあんたがアフリカに行かんでもいいたい。他の人がやるでしょ」と言われました

傍から見たらそう思って当然です。縁もゆかりもないアフリカにぼくが行く必要はない

でも、会社を辞めて身軽になって、その土地に住めば必ず「出会い」があると思いました。だから、いま行かなきゃいけないんだと

手触り感と無力感

そう思ってルワンダに来てみましたが、ルワンダは想像以上に平和です

普通に住むだけだと、みんな幸せに暮らしてるようにしか見えない。「ジブンゴト」に出来る問題なんてそう簡単には見つかりません

でも、最近家庭調査を始めて、家の中まで踏み込むようになって、ようやく問題に手触り感が出てきました

やっと「カゴの中」に入れてきたかなと

ただ、やっぱり他人の問題に立ち入るのはしんどい

「この人たちに対して、自分は何も出来ない」と無力感を感じてばかりです

でも、そうやって悩んで落ち込んだり、住民と仲良くなって嬉しくなったり、心を動かされることが自分の成長に繋がるはず

人生とは、何回息をするかではなく、何回息を飲む瞬間があるかだと思う。

ビヨンセ
引用元:世界は言葉でできている

日本で暮らしてるままだったら、こんな感情を抱くことはありませんでした

何回息を飲む瞬間があるか、何回ため息をついて、何回ガッツポーズできるか

そもそも自分の成長のためにルワンダに来たんだから、とことん心が震えるような経験を積んで日本に帰りたいと思います

だから、がんばれ

タケダノリヒロ(@NoReHero

これも読んでね→→→ルワンダ農村部の暮らしと、お金を渡した事の顛末
食事は1日1回、トイレは屋根なし…ルワンダ農村部の暮らし

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