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アフリカ・ルワンダ在住者の【音楽×読書×遠距離恋愛】ブログ

【感想・書評】これからの世界をつくる仲間たちへ/落合陽一

time 2016/04/03

世界屈指の研究者、メディアアーティストで「現代の魔法使い」と呼ばれる落合陽一さんの新著『これからの世界をつくる仲間たちへ』(通称『これせか』)。

コンピュータやインターネットのある環境が当たり前になった「デジタル・ネイチャー」の時代を生きていくヒントを沢山もらえて、読みながらニヤニヤしてしまいました。

世界は予想もつかないスピードで変わっています。置いて行かれたくなければ、読みましょう。

中高生でも読めるほどわかりやすく書かれています。

自分の生活に落とし込みながら、つんく♂の祝辞の例などを交えて要約してみました。

この世でいちばん幸せな人は誰か

「この世でいちばん幸せな人は誰か」という問い。これに対して、落合さんがたどり着いたのは「ブータンの山奥で、いつか世界を変える(と自分では思っている)ビジネスモデルを作っている人」という結論でした。

おれやん、と思いました。

ぼくは現在(ブータンではありませんが)、ルワンダというアフリカの小国の丘の上にある村で青年海外協力隊として活動しています。

協力隊はボランティア事業ですが、ぼくらがいなくなっても住民が自力でまわしていけるようなシステムを作るという意味では、ビジネスモデルの構築と大差はありません。そこには当然お金も絡んでくるわけですし。

落合さんは、何かを成し遂げるよりもそこに至るまでの過程にこそ幸せを感じるものだとしています。「成功」した瞬間に「幸福」は消え去るから、その2つは必ずしも一致しないんですね。

そこで大切なのが、自分は何で幸せを感じられるのかをはっきりさせておくこと。それを仕事にしてしまえば、24時間、365日をそれに費やしたいと思えるし、「ワークライフ・バランス」なんて言葉も必要なくなるというのが落合さんの考え方で、ぼくも同感です。

だからこそ、日曜日である今日も、小学校でやるワークショップの内容を考えたり、ルワンダ語を勉強したりと「仕事」にあたる行為をしているんですが、全然「頑張っている」という感覚はないのですごく幸福感は高いと思います。

創造的専門性を高め、クリエイティブ・クラスを目指せ

しかし、時代は残酷です。「シンギュラリティ」、つまり人工知能が人間を超える瞬間が迫っていて、人間の仕事、特にホワイトカラーの業務がどんどんコンピュータに取って代わられています。そこで必要になるのがその人にしかわからない「暗黙知」や「専門知識」です。

いくら幸福感の高い生活を送っていても、こういったリソースを積み重ねて行かなければ人材としての価値は高まりません。逆に言えば、「お金がお金を生むシステム」だった資本主義社会とは異なり、固定された物理的リソースではなく「知的な独占的リソース」があれば大きな成功を収めることが出来るようになったということです。

その創造的専門性を持った知的労働者は「クリエイティブ・クラス」と呼ばれ、ホワイトカラーよりも上位に位置しており、これからはこのクリエイティブ・クラスを目指すべき、と落合さんは語っています。

オリジナルな専門分野を見つけるための5つの問い

その専門分野を深めていくうえで重要になるのが「その新しい価値がいまの世界にある価値を変えていく理由に、文脈がつくか」「それに対してどれくらい造詣が深いか」ということ。

「文脈」とはオリジナリティの説明のことで、以下の5つの問いに落とし込むことが出来ます。

・それによって誰が幸せになるのか。
・なぜいま、その問題なのか。なぜ先人たちはそれができなかったのか。
・過去の何を受け継いでそのアイディアに到達したのか。
・どこに行けばそれができるのか。
・実現のためのスキルはほかの人が到達しにくいものか。

この5つにまともに答えられれば、そのテーマには価値があるということです。

つんく♂の祝辞から世界を見る

専門性を高めても、それが少数派にしか受け入れられなければビジネスとしては成り立ちません。でも、それは日本だけで考えているからです。世界の70億人を相手にすることで、ニッチな分野でも戦うことが出来るんです。

ルワンダで生活しておきながら、ぼくはこの視点が欠けていたなと思います。

つい先日、近畿大学の入学式でつんく♂が送った祝辞が素晴らしかったですね。

「バンドで日本一になるぞ!」と思い、オリコン1位を獲得し、紅白に出て、プロデューサーとしても大成功を収めたつんく。

「やった!目指せばなんとかなるやん!」という達成感を得ることが出来た彼がいま思うのは「なぜあの時『世界一になるぞ!』と思わなかったのか」ということでした。

ぼくも協力隊が終わったら自分でビジネスをやってみたいという想いはあったものの、無意識的に「日本に帰ること」を前提にしていました。そんなせこいことを考えずに、世界に目を向けようと思います。

ルワンダのこの人口2万人の村を変えることが出来れば、きっと世界のどこに行っても戦えます。日本には自分が入る余地はなくても、世界のどこかにブルーオーシャンが残っているかもしれません。

人材価値を高めるために重要なこと

落合さんの『これセカ』に話を戻すと、人材としての価値を高めるために重要なことが以下のようにまとめられています。

重要なのは、「言語化する能力」「論理力」「思考体力」「世界70億人を相手にすること」「経済感覚」「世界は人間が回しているという意識」、そして「専門性」です。これらの武器を身につければ、「自分」という個人に価値が生まれるので、どこでも活躍の場を見つけることができます。
何より「専門性」は重要です。小さなことでもいいから、「自分にしかできないこと」は、その人材を欲するに十分な理由だからです。専門性を高めていけば、「魔法を使う側」になることができるはずです。

これらのことを意識しながら、自分の価値を高めていきたいですね。

サイン頂きました!

Twitterで、「表紙画像送ってくれたらサインします」というつぶやきを見かけたのでミーハーにもサインしてもらいました。

ルワンダにいながらにして、著者のサインをゲット出来るというまさに魔法のような体験でした。落合さんありがとうございます!

タケダノリヒロ(@NoReHero

 

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タケダノリヒロ

1989年生まれ。アフリカのルワンダでボランティア(青年海外協力隊)やってます。Africa Quest. comライターとしても執筆中。 音楽×読書×恋愛×生き方・はたらき方→『タケダノリヒロ.com』 ルワンダ情報専門サイト→『ルワンダノオト』 ※当ブログ記載内容はJICAおよび青年海外協力隊の見解ではなく、個人の見解です。 [詳細]