ぼくがなりたかったもの〜「将来の夢は?」という愚問について〜

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ルワンダ青年海外協力隊のタケダノリヒロ(@NoReHero)です。

平成27年度3次隊の同期隊員で、インドで活動中のあっらーがこんなブログを書いてました。

青年海外協力隊になる前になりたかった職業を考えてみた。

彼の知らなかった一面も見れてすごく良い記事だと思ったので、便乗してぼくも考えてみました。

何になりたかったんだっけ?

そう考えていると、もっと大事なことにも気がつきました。

「何になりたいか」よりも「どんな人間になりたいか」の方が大事なんです。

ヒーローになりたかった幼少期

まず、子どもの頃の夢は、いかにも男の子らしく「ヒーロー」でした。

幼稚園の七夕で「おーれんじゃーれっどになりたいです」って書いたのを今でも覚えてます。

実は大人になってもこの気持ちはわりと残っていて、「どうやったら戦隊ヒーローになれるかな」とか本気で考えてました。

それで大学生のときに、表参道で声をかけられた小さなモデル事務所に入ってたこともあります。いつか戦隊モノのオーディションとか受けられないかなと思って。

結局ドラマやCMに何本かエキストラとして出演しただけで、「何か違うな」と思って辞めちゃったんですが。

撮影の現場を見たり、いわゆる「芸能人」とどこにでもいるような「エキストラ」との、紙一重でありながら圧倒的な差を肌で感じることが出来たりして、良い経験になりました。

通訳になりたかった中学時代

中学生のときは通訳や翻訳家って良いなとぼんやり思っていました。

そのときはまだ海外なんて全然縁がありませんでした。

でもあるとき、英語の先生に「英語の発音がいいね」って褒められてから英語が好きになり、通訳とか翻訳家になって違う国の人同士を繋ぐことが出来たら格好良いななんて考えていました。

感動を作りたかった就活時代

「なりたいもの」について初めて真剣に考えた就活時代。「家族」や「感動」をキーワードに、受けたい企業をリストアップしていました。

ウエディングプランナー

主に受験していたのがブライダル企業。ウエディングプランナーになりたかったんです。

自分は何を仕事にしたら楽しく働けるかな、どんなことに心を動かされるかなと考えていたときに思い浮かんだのが、所ジョージさんの番組『笑ってコラえて』で放送されていた『日本列島結婚式の旅』という企画。

ガラポンで選ばれた地域で結婚式を行うカップルを取材して、本人出演の再現VTRを式で流すってやつですね。あれを観て、毎回感動していました。新婦から両親に向けて読む手紙とかもうね…。

こんな風に、結婚式という人生でも最も印象深い瞬間に、最高の感動を与えられる仕事が毎日出来たら幸せだろうな、と思ってブライダル企業の面接を受けていました。

しかし単なる憧れであることが見抜かれていたのか、適性がなかったのかは分かりませんが、結局どこからも内定をもらうことは出来ませんでした。

住宅メーカー営業

もうひとつメインで受けていたのが住宅メーカーです。テレビっ子だったので、これもテレビの影響を受けてます。『大改造!!劇的ビフォーアフター』ですね(そういえばこれも所ジョージ…別にファンではないです)

「匠」と呼ばれる建築家がやってきて、問題のある家を建て替える番組。この番組が好きだったのは、単純に建物を建て替えるだけではなくて、それによって家族の問題まで解決されるからです。

家が新しくなり泣いて喜んでいる家族を見て、こんな風に感動を与えて生活まで変えられる仕事も素敵だなと思いました。

それで住宅メーカーを受けてみたんですが、説明会で見たセールスの働き方がすごくカッコ良かったんです。

何度も依頼者と打ち合わせを重ねて、家族のそれぞれの趣味やライフスタイルに合わせた家を提案する。それによって、相手の人生をより良いものにしていくという仕事。

「お客様から家が完成した後に『本当に○○さんに担当してもらって良かった』という感謝の手紙をもらえたことが何より嬉しかった。お客様との関係は家が出来たら終わりではなく、ずっと続いていくものです」と語っていました。

そんな風に人の人生をサポートしていける仕事っていいなと思いました。

しかし住宅メーカーからは二社から内定を頂いたんですが、「海外で働いてみたい」という思いも捨て切れず、最終的には「家族」をキーワードにしながら海外に行くチャンスもある菓子メーカーに就職することにしました。

何になりたいかよりどんな人間になりたいか

いまになって、ぼくの就職活動のやり方は間違っていたなあと思います。

「何になりたいか」「どの会社に入りたいか」ばかり考えていたんですが、それよりも「どんな人間になりたいか」の方が大事だからです。

よく大人が子どもにする「将来の夢は何ですか?」っていう質問。あれって、職業名を答えさせてますよね。ケーキ屋さんとか、サッカー選手とか、YouTuber(最近多いらしい)とか。

じゃあなんでケーキ屋さんになりたいのか。

例えば「なんとなく可愛いから」だったら、別にケーキ屋さんじゃなくてもモデルさんでも花屋さんでもCAさんでも何でもいいはずです。

「美味しいものを作って他の人を喜ばせたいから」だったら、パン屋さんでもコックさんでもいいし、料理の得意な専業主婦になってもいいはずです。

こんな風に「何になりたいか」ばかり考えていると、選択の幅を自ら狭めてしまいます。そこからさらに一歩踏み込んで、「どんな人間になりたいか」と考えると、その目標を達成する手段は無数に存在します

職業はやりたいことを叶える「手段」に過ぎません。それ自体が「目的」じゃないんです。

ぼくが叶えた夢

実際、ぼくはいくつかの夢を叶えています。

通訳や翻訳家という職業にはつかなかったものの、東北のボランティアで海外から来た方を通訳としてサポートしたこともありますし、ネットの動画を英語から日本語に訳すバイトをしたこともあります。

別に通訳や翻訳家でなくても、子供の頃憧れていた「違う国の人同士を繋ぐ人」にはなれたんです。

ウエディングプランナーにもなれませんでしたが、友人に頼まれて結婚式用のムービーを作ったことで、「人生の大事な場面で感動を与えられる人」にもなれたんです。

時代はどんどん移り変わって、以前は存在していた職業も急激に消えていくでしょう。逆に、これまでになかった職業もどんどん出てくるはずです。

そんな時代に、職業や肩書きにこだわって「○○になりたい」って考えるのは無意味ですよね。その夢に向かって子供の頃から努力してきたのに、大人になったらその職業はなくなってた、なんてこともありえます。

もし「こんな人間になりたい」「こんな風に働きたい」っていう思いを形に出来る職業が今現在ないんなら、自分でつくっちゃえばいいわけですし。

よく就活生がやる「自己分析」ですが、就活中だけやってればいいわけではありません。

むしろ面白い人生にしたいなら、「自分はどんな人間で、どんな風になりたくて、そのためにはどんな働き方をすればいいんだろう」っていう問いは一生考え続けるべきだと思っています。

戦隊モノのヒーローにはなれなかったけど、ぼくにとってのヒーローは、強くて優しくて、困っていたら助けてくれて、夢や希望を与えてワクワクさせてくれる人です。

ルワンダのちびっ子たちにとって、ヒーローみたいな人になれたらいいななんて思った、よく晴れた土曜日のルワンダからでした。

タケダノリヒロ(@NoReHero

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