【2017/01/16 更新】
ルワンダ在住歴1年、タケダノリヒロ(@NoReHero)です。
現地で(しかも田舎で)生活していて便利だなーと思うのが「モバイルマネー」。携帯電話を利用した送金システムです。
そもそも「アフリカなのに携帯持ってるんだ!」と驚く人も多いでしょう。ルワンダの携帯普及率は78.2%(※16年3月時点)とされています。
※引用元:Mobile phone penetration rate rises marginally to 78.2% in March| The New Times
ぼくはこのモバイルマネーで、電気と電話とネットの料金を支払ってます。
登録&デポジットさえしておけば、いつでもどこでも入金可能なんです。
デジタル面では遅れていると思われがちなアフリカ生活ですが、きょうはこの便利なモバイルマネーについて紹介します。
Contents
モバイルマネーに無料登録
まずは携帯ショップに行って、モバイルマネーに登録しましょう。
ぼくが使っているのは「MTN」という会社。おもな電話会社はほかに「Tigo」や「Airtel」があります。
IDとパスポートのコピーを携帯と一緒に渡し、所属先や端末の登録者名(※)など確認された後、モバイルマネーのPINコード(5桁)を設定して、無事に登録完了。
※JICAボランティアの場合は、以前のボランティアの名前になってる可能性があります。デポジットするときに毎回名前を確認されるので、自分の名前に変えてもらいましょう。
モバイルマネーの登録自体は無料で可能です。
デポジット
デポジットする金額の目安
モバイルマネーに登録ができたら、デポジット(入金)しておきましょう。
ぼくは毎月ネット代に25,000RWF、電気代に10,000RWFくらい?、電話代(エアタイム)にちょこちょこと使ってるので、毎回30,000~60,000RWFくらいデポジットしてます。
もちろん何度も入金するのが面倒であれば、多めに入れといてもいいと思います。
デポジットできる場所
デポジットできるのは、以下の3箇所。
- MTNショップ
- 道端にパラソルを出しているMTNの路上スタッフ、
- MTNの代理店になってるアリメンテーション(※)
※水やお菓子、ちょっとした生活雑貨などを売ってる小さなよろず屋さん。
アリメンで30,000RWFデポジットしようとしたら、「金額が大きすぎる」と断られたことがあります。まとまったお金を入れるときはMTNショップか、パラソルの路上スタッフのところに行きましょう。
デポジットする方法
以下の流れでデポジットできます。
- 入金したいお金を渡し、金額を確認
- 電話番号を伝える
- スタッフがPCや携帯で電話番号を入力
- 「Norihiro Takeda?」と名前を確認される(電話番号に紐付いた登録名がスタッフの端末に表示される)
- 合っていたら、入金してもらう
- 完了後、自分の携帯にSMSが届く
これで各種サービスに入金可能です。
モバイルマネーで入金できるサービス
モバイルマネーを使えばさまざまなお金のやり取りをすることができますが、ここではぼくが実際に使っている電気(キャッシュパワー)と電話(エアタイム)とネットの入金方法について説明します。
電気料金(キャッシュパワー)支払い方法
「*182#」に電話をかける。
※「182」だけでなく「*」も「#」も入力必須です。
1) ENを選択(EN=Engllsh, KIN=Kinyarwanda)。
2) Buy を選択。
2) Electriciy を選択。
送金したい金額を入力。
メーター番号(カードの11桁)を入力。
このカードに書いてある11桁を入力。
MTNショップで設定した5桁のモバイルマネー用のPINコードを入力。※携帯自体のセキュリティコードとは別です。
「すぐに確認のメッセージが送られてきます」の表示。ここで残高も確認できます。
成功するとこんなSMSが届きます。あとはこれに書いてある20桁の番号をメーターに入力すれば電気の補充完了。
家にこんなメーターがあるはず。お金が切れそうになると「ピッピッピッ」ってなります。うるさい。
MTN側の問題か、通信環境のせいか、何度やっても失敗する状態が一定時間続くことがあります(しかもわりと頻繁に)。
「停電しちゃったのに入金できない!」という事態を避けるために、余裕をもって入金しておきましょう。
電話料金(エアタイム)支払い方法
エアタイムは道端で売ってるカードを買って、スクラッチしたら読める数字を入れてもいいんですが、エアタイムを使ったほうが楽です。
- 「*182#」に電話をかける
- 1)EN
- 2)Buy
- 1)MTN Airtime
- 入金したい金額を入力
- 電話番号を入力
- PINコードを入力
ネット料金支払い方法
ここでは、MTNのポケットWi-Fiの料金支払い方法を説明します。
↑これのこと。
MTNから毎月初に、こんなPDFがメールに添付されて届きます。必要なのは右上の「Account Number」。
- 「*182#」に電話をかける
- 1)EN
- 3)Pay Bill
- 2)Post Payed Bill
- アカウント番号を入力(6桁)
- 電話番号を入力
- 入金したい金額を入力
- 理由を入力(なんでもOK)
- PINコードを入力
これでOK。便利ですね、モバイルマネー。
MTNモバイルマネーサービスの公式サイトはこちら。
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当初の戸惑い
以下は、生活し始めたときの様子です。どうしたらいいか全然わからなかったなあ・・・なつかしいので残しておきます。
電気料金の払い方が分からぬ
ムシャセクターに住み始めて2週間ほど経った時のこと。突然、電気がつかなくなりました。
停電かな……?でも隣の神父さん(大家さん)ちは電気ついてるな……。
あ、あれか!とふと思い出したのは、家の外についている電気メーター。
やっぱり“Flash = Low Out”って書いてありました。ランプが赤く点滅してるからお金を補充しろってことか。
そう、ルワンダの電気はプリペイド(前払い)式なんです。どうやって電気買うのか確認するのわすれてたー、とのんきなことを思いながら神父さんに電話。夜にも関わらず、すぐ来てくれました。
「どうやって電気補充すればいいの?」
「ぼくは携帯でいつも払ってるんだけどね。いまちょうどデポジットがなくて…。明日の朝になったら、その辺の道端にいる若い兄ちゃんから買えるから、また明日だね!Ijoro rwiza(おやすみ)!」
オーマイゴッド、ざっくりすぎるよ神父さん。ほんとにそんなんで買えるのか…。悩んでてもしょうがないので翌朝「道端にいる若い兄ちゃん」を探します。
ファーザー、人っ子一人いませんが。
運悪く、その日は月に一度のウムガンダ(※)の日でした。
※毎月、最終土曜日の朝に、地域全員で清掃活動などを行うしきたり。信州地方で言う「おてんまさん」のようなもの。
どこでウムガンダやってるかなんてまだ知りません。ウム…。とりあえず近くのアリメンテーション(※)で聞いてみよう。
※水やお菓子、ちょっとした生活雑貨などを売ってる小さなよろず屋さん。
話が分かりそうな、二十歳ぐらいの女の子が店番してました。
「電気買いたいんだけど…」
「それならこの携帯で出来るわよ。番号は?」
「番号……?」
「メーターに番号が付いてるはずだけど……」
「分かんないな……ちょっと来て!」
埒が明かなそうなので、家まで着いてきてもらうことにしました。
敷地内に他人を入れるのは初めてでありましてまた若い女の子だったので色んな意味でちょっとだけドキドキしてしまいましたがこんなことで無駄に心拍数を上げてしまったことをとにかく深く反省している次第であります。
最近ルワンダで不倫相手の旦那に斧で殴り殺されるという事件があったそうなので気をつけましょう。
「番号ってこれのこと?」
「うーん……11桁あるはずなんだけど、これは8桁しかないから違うね」
「まじか……」
と困っているところに、どこを警備してたのか全く分からないタイミングで、ハリポタに出てくる可哀想なやつに似ていることから心のなかでドビーと呼んでいる警備員登場。
事情を話すと、誰かを呼んでくると行って、電話しながらどこかに行きました。
待つこと30分。。。
ドビーが見知らぬお兄さんと帰ってきました。
「これが君んちのカードだよ」
「おお、サンキュー!確かに11桁書いてある!」(黒で塗りつぶしてあるところ)
……
でも誰だおまえ。なぜうちのカードをこいつが持ってるのか…こいつが「道端にいる若い兄ちゃん」だったのか…それか神父さんちの使用人か…と疑いつつもとりあえず番号が分かったので良しとします(結局いまだに彼がどこの誰だったのかは分からず)。
この11桁をお姉さんが携帯に打ち込んで、とりあえず5,000RWF(約830円)分入れてもらうと、20桁の番号がSMSで届きました。それをメーターに入力。
無事に回復!
と思いきや、赤ランプが点滅から点灯に変わっただけ。十分入っていれば緑色になるはずが、これじゃ少ないみたいです。とりあえずお姉さんに現金で5,000RWF渡してこの日は終了。
現在ルワンダ時間18時半。そろそろ日が暮れてきました。
灯りがあるって、ありがたい。
タケダノリヒロ(@NoReHero)
ルワンダのネット事情についてはこちら。
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