アフリカ・ルワンダ在住のタケダノリヒロです。
現在は妻とアフリカ南部を1ヶ月ほどかけてバックパッカー旅行中。
ルワンダを出発して、バスでタンザニアのダルエスサラームにやってきました。
この街の人たちは、日本にすごく良い印象を持ってくれていましたよ、というお話。
タクシー運転手の話
ルワンダの首都キガリから40時間バスに乗って、タンザニア最大の都市ダルエスサラームに着きました。
到着したのは夜の8時。バスが遅れて真っ暗になってしまいました。
ダルエスサラームはアフリカのなかでも治安が悪いことで有名な都市。
タクシー強盗に銃を突きつけられてATMを連れまわされ、限度額めいっぱいまで現金を引き出させられた、なんて話も聞きます。おそろしや。
宿までの移動は安全なUber(配車アプリ)を使うつもりが、インターネットのバンドルを使い切ってしまい、アプリが使えなくなってしまいました(そもそもバスターミナルは市外だからUberは使えなかったらしいけど)。
それで一抹の不安を抱えつつ「ネット代をチャージするか、タクシー探すかしよう」と妻と話していたところ、バスを降りてすぐに50歳くらいで中肉中背のおじさんが話しかけてきました。
話を聞けばライセンスを持っているタクシードライバーで、料金も料金表に応じて決まっているとのことでした。それならぼったくられることもなさそうなので、警戒しつつもそのタクシーに乗ることに。
狭くて暑苦しかったバスから一転して、クーラーの効いた快適なタクシーにほっとひと息。宿に向かいながら、おじさんが話しかけてきました。
お「どこから来たの?」
タ「日本だよ」
お「日本か!日本はインフラを整備してくれたり、たくさんタンザニアを助けてくれたんだよ!」
タ「そうなんだ!」
お「だからタンザニアと日本は良い関係だよね」
ダルエスサラームには何度か来ていて、その危険さを知っているからこそ緊張していました。
それでも街自体は危ないけど、やっぱりこんな人もいるんだな、とうれしくなったのでした。
屋台のおじいさんの話
翌朝、宿の前を歩いていると、美味しそうなローカル屋台を発見。
そこで牛の内臓の入ったスープを飲んでいると、60歳くらいで額のシワに貫禄のあるおじいさんが話しかけてきました(ちなみにスープは匂いがきつすぎて、ぼくは一口でギブアップ。残りは全部妻が食べてくれました。感謝……!)。
お「どこから来たの?」
タ「日本だよ!」
お「日本か!おれは車の整備士なんだ。トヨタ、日産、三菱ーー全部日本のだろ?」
タ「そうそう!」
お「タンザニアと日本のつながりはほんとに強いよな」
そう言いながら、両手の人差し指同士をかぎのように曲げて引っかけ、引き合う動作をしていました。
引っ張っても離れないつながりの強さを表してくれてたんですね。
ティンガティンガアーティストのおじいさんの話
タンザニアのポップアートとして人気の「ティンガティンガ」を作りに行ったときのこと。
アーティストのひとりである70歳くらいの丸眼鏡をかけたおじいさんが、「こんにちは!」と日本語で話しかけてきました。
彼は日本に仕事で何度も行ったことがあるそうです。
お「いろんな所に行ったよ。大阪も九州も。東京でもいろんな所に住んだし。アカサカミツケ!ナカノサカウエ!」
タ「すごい!(おれより日本の地理に詳しい)」
日本には大使館の仕事?で行ってたんだとか。
だから数カ月の滞在で行ったり来たりしたらしく、大阪の海遊館でも絵を描いたと言っていました。
ちなみに寿司は大好きで、納豆は食べれるけどそんなに好きではないそうです。
日本と海外をつなぐ仕事
タンザニアと日本の関係性を良いと言ってくれるおじさんたちや、日本に何度も行ったことがあるおじいさん。
一般市民からこれだけ日本の話題が出るのはすごいことです。
ぼくは3年近くルワンダに住んでいますが、その辺の人たちに日本のことを聞いてもこんなに色んな情報が出てくることは稀です。
日本車は有名ですが、「日本がどんな貢献をしているか」なんて話はプロジェクト現場の周辺でなければそう出ないでしょうし、「日本」という国の存在すらピンと来ていない人たちも少なくありません。
だからダルエスサラームでのおじさんたちとの会話を通じて、タンザニアのJICAや青年海外協力隊、大使館、その他の企業、団体が長年に渡って現地の人たちと手を取り合ってきたんだなあ、と強く感じました。
こうやって遠く離れた国との友好関係をつくれる仕事って素敵ですよね。
ぼくも元青年海外協力隊として、アフリカで起業して暮らしている身として、そんな仕事をしていけたらと思います。
この旅の様子は「#タケダ夫婦のアフリカ旅」というハッシュタグを付けて、Twitterでほぼリアルタイムに発信しています。
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