スポンサーリンク
タケダノリヒロ( @NoReHero)
あなたはきょう、コーヒーを飲みましたか?
そのコーヒーがどこから来ているか、知っていますか?
いつもはルワンダのことばかり書いていますが、きょう紹介するのはマラウイという国のお話。
↑アフリカ大陸の南東部。ルワンダはそのすこし北にあります。
このマラウイに、コーヒーを販売して売上のなんと100%(!)を子どもたちの給食支援に使っている会社があるのです。
それがWARM HEARTS COFFEE(ウォームハーツコーヒー)。
会社なのに売上を全部寄付するなんて、大丈夫なの!?どうやって運営してるの?そもそもなんでマラウイなの?なんで給食を支援してるの?
そんな疑問を、代表の山田さんにぶつけてみました。
ウォームハーツコーヒーとは
タケダ:山田さんがマラウイの支援に携わることになったきっかけは何だったのですか?
山田さん:学生時代に「Doing Charity by Doing Business(ビジネスを通したチャリティ)」という活動方針を土台にした社会貢献事業に出会い、それがNPO法人せいぼでした。
~
せいぼは「おなかを減らしているすべての子どもに給食を!」という長期目標をかかげて、学校支援活動に取り組むNPOです。そのおもな支援先のひとつがマラウイとなっています。
せいぼが現地で提供している団体がウォームハーツコーヒークラブで、山田さんはその運営責任者。現地で生産されるコーヒー・紅茶を販売し、その売上の100%をマラウイの給食支援にあてています。
なぜ100%寄付でも会社が成り立つのかというと、仕入れ、焙煎、包装、配送などのすべての費用を国内の支援企業に負担してもらっているから。
また、訪日外国人向けにSIMカードを販売する英・モバル社の売上も、せいぼの活動促進に役立てられています。
そうやって国内外の企業からの支援で、継続的に子どもたちを支援する仕組みがまもられているのですね。
洪水が起きたマラウイをコーヒーで支援
タケダ:せいぼはなぜマラウイを支援しているのですか?
山田さん:2015年にマラウイで起こった大洪水による5歳以下の子どもたちの栄養失調の増加がきっかけです。そこから現地共同体と協力して、給食支援をはじめました。
タケダ:では、そのマラウイを支援するためのツールは、なぜ「コーヒー」だったのですか?
山田さん:マラウイの現金収入の一部がコーヒーの輸出となっていますが、まだ日本と現地との間の利害関係は強くありません。しかし、現地にはフェアトレードで天然栽培を行っているコーヒーがあり、現地の社会的発展にもつながるコーヒー事業が存在します。
そして、日本はコーヒーの消費量においても世界でトップ10に入る国です。従って、日本においてチャリティを根付かせ、現地の支援にもなっていく好循環を作り出すのはコーヒーであると言えると考えています。
タケダ:現地での栽培がさかんで、日本でも需要の高いコーヒー。両国をつなぐうえではぴったりの商品なのですね。
なぜ「子どもたちの給食」なのか
タケダ:途上国において支援をする対象はたくさんありますが、なぜ「子どもたちの給食」だったのですか?
山田さん:2015年に洪水があった際にも、現地では両親が働きに出て、家に食事、安全な住居なしで取り残されてしまう子ども達が増えました。
彼らが日々を安定して暮らし、食事がとれるためには、学校、幼稚園に来てもらう必要があったのです。そこで始まったのが、学校給食支援でした。
マラウイの約半分の人口が15歳以下の子どもたちです。現地では初等教育が無償化されていますが、学校に行けない子もまだまだ多いのが現状です。
山田さん:それを解決し、教育へと彼らを繋げることができるのが、学校給食だと考えています。
タケダ:男子の就学率90%という数字も一見高いように見えますが、10人に1人は学校に通えていないと考えるとやはり決して高くはないですよね。
教育のメリットを理解できていない親も多そうなのでその重要性を訴えることと、「学校に通わせれば、すくなくとも給食を食べさせられる」というインセンティブを実感してもらうことが改善につながりそうです!
被支援者たちの自発的な取り組み
タケダ:山田さんにとって印象的だった現地の方々のことばや行動の変化はありますか?
山田さん:給食支援という事業のかたわら、共同体内でその基盤となる水の重要性に対して、せいぼが貢献した例ですね。
参考:Yewo Chomene from Northern Malawi | せいぼじゃぱん | アフリカ・マラウイへの学校給食支援に寄付を
彼らは井戸水が提供されたのち、すぐにその水を使ってトイレもつくりはじめました。
こうした支援をそのままにせずに、生かしていくことのできる人々がいることは、私たちにとって大きな励みですし、国内でも信頼も高めていくことができる材料となります。
タケダ:わたしも青年海外協力隊だったのでわかりますが、国際協力においては被支援者の「自主性」がなによりも大事ですよね。こういう自発的な住民のストーリーを聞くと、「背中を押す人も必要だけど、やっぱり主役は住民だよなあ……!!」と胸が熱くなります!
このコミュニティのリーダーの方のことば、素敵です。
人間は、誰でも働き者になれる。でも、その人の話を聞いてくれる人は常に必要です
引用:Yewo Chomene from Northern Malawi | せいぼじゃぱん | アフリカ・マラウイへの学校給食支援に寄付を
たくさんの人々の役に立つ活動を通して、豊かさが芽生えていきます。
その豊さは、自ら企画し、行動するという精神から来ています。
こうした共同体の精神を、NPO法人せいぼの支えによって開花でき、
井戸の建設に繋がりました。現地ではボランティアの金山雅右さんの手助けもありました引用:Yewo Chomene from Northern Malawi | せいぼじゃぱん | アフリカ・マラウイへの学校給食支援に寄付を
支援を受けるだけでなく、それを活用して自分たちのコミュニティをより良くしていく。せいぼと現地の方々が良い関係性を築けていることが伝わるエピソードですね。
コーヒーで子どもたちに給食を
ウォームハーツコーヒーのサイトでは、このようなストーリーを経てつくられたフェアトレード&オーガニックのコーヒー・紅茶が販売されています。
マラウイでの給食は1食およそ15円。100gのコーヒーを1袋(1,000円)買うことで、およそ65人の子どもたちが給食を食べることができます。
単純にアフリカでとれたコーヒーを飲んでみたい。
コーヒーを飲むだけでなく、社会にとって良いこともしてみたい。
たまにはいつもと違う気分を味わいたい。
そんな方はぜひいちど、ウォームハーツコーヒーを試してみてはいかがでしょうか?
ウォームハーツ コーヒー – 寄付によりコーヒーで子供たちに給食を【WARM HEARTS】
ルワンダコーヒーも有名ですよ
【ルワンダ旅行記】マニアも驚くコーヒーツアー&農村ホームステイ(松田和真さん)| ルワンダノオト
スポンサーリンク