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タケダノリヒロ( @NoReHero)
アフリカのルワンダで、青年海外協力隊として活動しています。
隊員生活も残り1週間。「いつ帰ってくるの?」「帰ってきたら飲みに行こう」と友人たちから声をかけてもらい、うれしい限りです。
帰国するのは実に2年ぶり。みんなと再会できるのは楽しみなんですが、その半面不安もあります。そんな心境をツイートしたら、多くの反響をいただきました。
来週2年ぶりに帰国。友人に会えるのは楽しみ半分、不安半分。みんなとだいぶ違う方向に進む自分は分かり合えるだろうか。「アフリカで起業なんて」「遠距離彼女と結婚なんて」とか余計な心配されないだろうか。無責任でいいから「面白いじゃん!」って笑ってほしい。自分の心配は自分でするから。
— タケダノリヒロ@アフリカ・ルワンダ (@NoReHero) 2018年1月2日
私は日本に一旦帰国した後、またルワンダに戻ってくるつもりです。そしてこちらで起業します。
そんな「アフリカで起業」という普通とは違う道を進むことで、友人からネガティブなことを言われないだろうかということが若干不安なんですね。
べつにまわりから否定されること自体が怖いわけではありません。
分かってもらえないのは仕方ないけど、明らかに価値観に齟齬が見えたら、たぶんその人とはもう会いたいとは思わなくなる。つまり、友だちがひとり減る。それが悲しいんです。
もちろん「夢を叶えること」と「考え方の合わない友だちひとりを確保すること」だったら迷わず前者を選びますが、がっかりはしますよね。
このツイートに対して、みなさんからの反応を一部ご紹介します。
6月に面接があったのに、就活の道を外れてインターンを始めたとき、親も含めて何人かに「それヤバくない?」なんてボコボコに言われまくった。けどここまで今頑張れてるのは、深い意味もなくただ一言「うるせえ飯いくぞ」「いいんじゃない!?」なんて声をかけてくれた、あのときの彼らのおかげ。 https://t.co/NZ1WaGwiBq
— Ralphie (@ralphiel_cf) 2018年1月2日
JOCV受かった後「アフリカ行ってくる、2年後どうするかは分からない」って高校の頃の友達に言ったら「ちゃらんぽらん」って言われたの思い出した。
違う世界で新しい人たちと話すのは超楽しいけど、素直に話せる昔の友達が残れば良いなーって最近思う。笑 https://t.co/So5GPUyGbU— 溝口 悠樹 Yuki Mizoguchi (@YMFJP) 2018年1月2日
高卒でOLを選んだ時、友達には心配された。30歳で音大生になると決めた時、上司から「結婚もせず夢を追うなんて」と言われた。要するに、独自性の強い道を歩む人は理解はされにくい。だから面白いし、友達には「いいじゃん!」と言ってもらいたいよね😁本当の友達ならいつか絶対わかってくれる。 https://t.co/FxXTFymHaU
— kanana (@kana_vn1222) 2018年1月2日
間違いなく日本人との温度差を感じるはずなので、その違和感を言語化して発信していただきたいです!そしてぜひお会いしたいです!
— 原貫太 Kanta Hara (@kantahara) 2018年1月2日
面白いじゃん!!!🌏🌏そのまま自分の道を!
— Kayoreena@インド🇮🇳🇯🇵 (@kayoreena1021) 2018年1月2日
「うるせえ飯いくぞ」とか「いいじゃん!」とか、友人から前向きな言葉をもらえるとやっぱりうれしいですよね。一方「ちゃらんぽらん」などと言われてしまった方も……。
私が3年間働いた会社を辞めるとき、上司には止められました。ある人には「協力隊なんてプータローみたいなヤツらが行くところだ」とさえ言われました。
でも、そのプータローの2年間で、会社ではできない貴重な経験ができましたからね。海外に行ったことすらない人たちのアドバイスなんて聞かなくてよかった。
辞める前、同期入社の友人に飲みに誘われました。上司から「タケダを説得してやってくれ」と言われたそうです。
なぜ会社を辞めるのか、これから何をやっていきたいのかを話しました。私が協力隊に参加したのは、単なるボランティアでもなく、ビジネスでもなく、「お金を稼ぎながら社会問題を解決できるなにか」を見つけたいと思ったことが理由のひとつです。
そんな「ソーシャルビジネス」の既存の例として、当時広まり始めていた「子ども食堂(※1)」や「カルマキッチン(※2)」の話をしたら、彼は
「もしお前がそんな店を出したら、おれが最初に客として行くよ」
と言ってくれました。「説得しろ」と言われていたのに、応援してくれたんです。
さすがにキザすぎて笑ってしまいましたが、うれしかったなあ……。
※1 おもに地域の大人が貧困家庭の子どもに安価または無料で食事を提供したり、年長の子どもが勉強を教えたりするコミュニティスペース。
※2 自分の食事代は前に来たお客さんによって支払われ、自分は次に来るお客さんのために支払いをする「恩送り」(pay forward)のシステムを導入した飲食店。
もし自分が誰かを「送り出す側」になったら、あのときの友人のように、無責任でもいいから背中を押すようなことばをかけてあげたいなと思います。
自分の知らない世界について狭い見識であれこれアドバイスしようと思っても、的外れになってしまうのが関の山です。友人がちゃんと考えて出した答えなら、それを信用して「面白いじゃん!」と一緒にワクワクしてもらえるのが相手にとっては一番うれしいはず。
逆に「送り出される側」になったら、単なる「質問」を「批判」と捉えないこと。
「なんで○○するの?」「どうやって○○するの?」と聞かれたら、詰問されているように感じてしまうかもしれません。
でも、友人だったら新たな道に進む相手を心配して、納得できるまで話を聴きたいと思うものですよね。いろいろ聞かれたからと言って「ああ、この人は私に反対してるんだ」と捉えずに、思ってることを素直に話しましょう。
最後に、毎年なぜこの時期に観たくなる「『どうせ無理』という言葉をなくそう」という植松努さんのTEDスピーチ。
【正月明け やる気復活動画】
「今できないことを追いかけるのが夢なんじゃないの?」
学校教育への絶望や祖父母との思い出話に、何度観ても泣かされます。夢を否定するのは大抵やったこともない人。
やったことないこと、どんどんやってこう。人の夢は応援しよう。https://t.co/SoNUnBAzyJ— タケダノリヒロ@アフリカ・ルワンダ (@NoReHero) 2018年1月3日
学校の先生から「お前には無理だ」と夢を否定された植松さん。もし誰かの夢を聞いたら「どうせ無理」ではなく、「だったらこうしてみたら?」と一緒に考えてみませんか、と呼びかけています。
「今できないことを追いかけるのが夢なんじゃないの?」という言葉に、胸が熱くなりますね。
ぜひ観てみてください。
ちなみに私の場合、「ルワンダで起業する」ことは「夢」ではなく「手段」でしかありません。
「もっと勉強したい学生が大学から院に進む」のと同じくらい、いまの自分にはごく自然な選択肢だと思っています。
だから、「あいつすげえことやってんな」とか思わないでほしい。夢物語でもなんでもなく、みんなと同じで目の前にある道を進んでるだけです。
……いや、でもやっぱり冷静に考えたらアフリカで働くってだけで「すごい」ことか笑 友人のみなさんには会ったときに語らせてもらいます!
それでは。
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なぜルワンダに戻るのか?書きました。
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