アフリカ・ルワンダで青年海外協力隊やってます、タケダノリヒロ(@NoReHero)です。
自分の住んでる村で、「スクール・クラブ・フェスティバル」というイベントを開催しました!2つの学校から5クラブが参加。劇やダンスを通して衛生啓発・性教育などの重要性を訴えました。
ほかの協力隊の方々にも参加してもらって、音楽ライブも開催!地域を巻き込んだ大盛況のイベントとなりました。
ダイジェストを動画にまとめてあるので、まずはこちらをどうぞ!
【動画の長さ 49秒】
以下、イベントの詳細や、大変だったこと、今後の課題などまとめてます。
スクール・クラブ・フェスティバルまでの道のり
ぼくの青年海外協力隊としての任務はコミュニティ開発、要は地域の住民生活向上のお手伝いをすることで、特に水・衛生環境の改善が求められています。
協力隊としてこの地域に配属されたのはぼくがはじめてだったので、コミュニティに関する事前情報はほとんどなし。まわりも「YOUは何しにルワンダへ?」状態。
頼りになるはずの上司も、一人目はほとんど英語がしゃべれず、彼女が異動になったと思ったら二人目は国有林を売りさばいて逮捕され、半年くらい経って来た3人目は忙しすぎて全然いっしょに活動できていません。
そんな中ひとりで家庭調査をしながら少しずつ現状を把握して、「国の方針として学校に衛生クラブをつくらなければいけないのに、学校だけではうまくできていない」ということを知り、「学校における衛生クラブの立ち上げと自立」を活動のメインとしてきました。
メンバーを集めてクラブを組織し、一年目は自ら授業をおこなっていましたが、それでは自分がいなくなったら廃れてしまうので、2年目以降は担当の先生を決めてもらい、先生にテキストを渡してクラブをまかせることに。活動が形になってきたので、学校のなかで発表会を実施したりもしました。
でもそれだけでは地域に広がっていかないので、複数の学校を集めて、住民を呼んで、地域向けに発表会をすることに。で、「啓発するだけじゃつまんないから、いろんなパフォーマンスを入れて祭っぽくしちゃおう」ということで企画したのが、今回の「スクール・クラブ・フェスティバル」。
発表内容
オープニングでは、協力隊同期で、聾学校の先生をしているまっきーとルワンダの空手ナショナルチームのコーチを務めるかずきといっしょにライブをやりました。
歌った曲はYouTubeにアップしてます→『Somewhere Over The Rainbow』『Hide and Seek』(まっきーオリジナル曲)『Ntachadutanya』(ルワンダ語)。
最後の曲はルワンダで大人気の曲なので、観客もいっしょに歌ってくれて鳥肌ものでした。
学校でパフォーマンスしてくれたのは、ルシシロ小学校の衛生クラブ、空手クラブ、伝統文化クラブ(Umuco n’ubutwwari club)。
それからドーハ・コンプレックス・スクール(セカンダリースクール=中高)の女子教育クラブ(Tuseme club)、性教育啓発クラブ(SRHE=Sexual and Reproductive Health Education club)。
ぼくもほかの水・衛生系の隊員と啓発ワークショップをやったりしてきましたが、やっぱり自分たちでやるよりも「ルワンダ人がルワンダ人に対してやる」という形がいちばんいいですね。そのほうが盛り上がるし、教える本人の自覚も高まります。
ルワンダでは日本の部活動や習い事のように、大会やコンテストで成果を披露する場があるわけではないので、大勢の人たちの前でこうやってパフォーマンスをするというだけでも、子どもたちにとっては良い経験になったはず。
会場は雨が心配だったのと音響設備を使いたかったので、教会のホールを借りましたが、入りきれないほどの人が。
あとから数えたら、最終的には400人くらいはいたようです。
ルワンダ人とのコミュニケーションの壁
こうやって振り返ると素晴らしいイベントになったような気がしますが、決して順風満帆だったわけではありません。
スピーチを頼んでいた上司と同僚は欠席。連絡をしてもつながらなかったため、急遽この会場がある教会の神父さん(うちの大家さんでもある)に代役をお願いしました。
それから片方の学校は1時間半の大遅刻。こちらもまったく連絡はなし。
「予定が変わるのは仕方ないけど、なんで連絡しないの???」と腹が立ってしょうがなかったんですが、それが多くのルワンダ人にとっては「当たり前」なんですよね。
もちろんきちんと予定変更を伝えてくれる人もいるとは思いますが、少なくともぼくはまだ出会っていません。
遅れてきた先生に「あれほど時間通りに来てって言ったよね?予定が変わるのは分かるけど、それなら連絡ぐらいしてよ!」と言ったら、「うちの学校が遠いことも理解してくれ」と。
知っとるわそんなこと!!!
と、謝罪よりも弁解の多い彼にまたイライラしてしまったのでした。
日本では「予定が変わったら連絡をする」「迷惑をかけたら言い訳するよりきちんと謝る」という当たり前のこと、言わなくても分かるでしょ、ということがこちらでは通じません。
そこを理解できていないと、ぼくのように怒りで発狂しそうになるのでお気をつけて(と知ってはいても体験するまではピンとこないものですが)。
深まった先生との理解
そんなムカつくこともありましたが、イベントが終わった週明けの朝あらためて学校にお礼を言いに行って、イベントのレポートを渡しました。
するとこんなことが。
「終わったらそのままの人も多いのに、ノリは直接お礼言いに来てくれて、振り返りもして、仕事がデキるんだな」と言ってくれんです。
わかってるじゃん!!!
ルワンダ人に「仕事のやり方」を評価してもらえることなんてめったにないため、うれしくてあれだけ怒っていたこともすっかり忘れて仲良くなってしまいました(単純)。
反省点は、「ルワンダ人に役割を与えること」。
準備はほとんどひとりでやってしまって、上司や学校の先生たちには進捗報告のみでした。だから「ノリのイベント」でしかなく、「自分たちのイベント」にはなってなかったんですね。
もっと準備段階から一緒に内容を考えたり、責任のある役割を与えていれば、遅刻されたりドタキャンされたりすることもなかったかもなあと思っています。
とは言え、このイベントをやったことでものすごく勉強になりました。
いっしょに盛り上げてくれた協力隊のみなさま、手伝ってくれた近所の方々に感謝です。ありがとう!
残り3ヶ月の任期も、住民主体の地域づくりを目指してサポートしていきます。
タケダノリヒロ(@NoReHero)
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