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更新:2020/05/18
子どもの頃に読んだ児童書や童話を、大人になって読み返すと意外な発見があったりするものですよね。
とは言ってもファンシーなイメージとは異なり、原作はかなりドロドロしていたり、エグかったりする描写も多いもの。
そこで今回はあの有名なお話、『白雪姫』の原作あらすじや、ちょっとゾッとする結末について紹介したいと思います。
あなたの知らなかった真実がきっとここに。
ストーリーはこちらの本から。
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アイキャッチ画像出典:flickr, Daniela Brown, Snow White | Accidental Overdose
もくじ
『白雪姫』あらすじ・内容・ストーリー
白雪姫のストーリーをかいつまんで紹介します。
白雪姫の名前の由来
- ある女王さまが黒檀の枠でできた窓辺でぬいものをしていて、指を針で刺してしまう
- つもった雪に真っ赤な血が落ち、綺麗に見えた
- 雪のようにからだが白く、血のように赤い美しいほっぺたをもち、黒檀のように美しい黒髪の子がほしいと願う
- しばらくして生まれた子どもがまさにそのような子どもだったので、白雪姫と名付ける
「雪のようにからだが白い」というのが、白雪姫の名前の由来だったんですね。
「血のように赤く美しいほっぺた」と、「黒檀のように美しい黒髪」も白雪姫というキャラクターの必須条件のようです。
意地悪な継母
- このお姫さまが生まれるとすぐ女王は亡くなる
- あとがわりの女王さまは美しいが、うぬぼれが強く、わがままな人。自分よりほかの人が美しいとじっとしていられなかった
- 女王さまはふしぎな鏡をもっていて「鏡や、鏡、壁にかかっている鏡よ。国じゅうで、だれがいちばんうつくしいか、いっておくれ」と言うと、「女王さま、あなたこそ、お国でいちばんうつくしい」と答えてくれていた
- この鏡はウソをつかないので、女王さまは安心していた
- しかし白雪姫が7歳になると「女王さま、ここでは、あなたがいちばんうつくしい。けれども、白雪姫は、千ばいもうつくしい」と言うように
- それから女王さまは白雪姫をいじめる
鏡、なかなか酷なこと言いますね。
「千倍も美しい」なんて、どんだけシビアw
かりうどによる白雪姫暗殺計画
- 女王さまは、かりうどに白雪姫を森のなかで殺すように命じる
- 白雪姫は殺されそうになるが、かりうどに逃してもらうよう懇願する
- 白雪姫があまりにも美しいので、かりうどは可哀想になり逃してあげることに
- 白雪姫が森の中を逃げていると小さな家を発見。それが7人の小人の家だった
かりうども男ですからね。。。美人には弱いんです。
白雪姫と7人の小人の出会い
- 小人たちは突然の侵入者に驚くが、白雪姫があまりにも美しいので家事をするという条件付きで住ませてあげることに
- しかし、継母にはいずれバレるので、「この家には誰も入れないように用心しなさい」と忠告する
- 案の定、魔法の鏡に「七人の小人の家にいる白雪姫は、まだ千ばいもうつくしい」と言われた女王さまは白雪姫が生きていることを知る
小人たちも男ですからね。。。美人には弱いんです(2回目)
継母の犯行~ひも編~
- 女王さまは小間物屋の格好をして、小人の家にやってくる
- 「綺麗でかわった『しめひも』があります」と言って白雪姫をだます
- 「この正直そうなおかみさんなら、家の中にいれてもかまわないだろう」とあっさり騙される白雪姫。しかもひもを買う
- 女王は白雪姫にそのひもを結んであげるふりをして、首をしめて殺害
- 小人たち帰宅。倒れている白雪姫を発見し、しめひもを切って白雪姫は一命をとりとめる
白雪姫、あっさり騙されすぎです。
しかも買おうと思ったのが「しめひも」って。いらねww
女王さまも一発目のチョイスが「しめひも」って渋すぎます。よくそれでいけると思ったな。
継母の犯行~くし編~
- 女王さまは魔法の鏡によってまだ白雪姫が生きていることを知る。別のおばあさんの姿になって、『毒を塗った櫛』をこしらえて再訪問。
- 白雪姫はいったん警戒するが「見るだけなら、かまわないでしょう」と言われ、あっさり入れる。しかもまた買う。
- 女王は白雪姫の髪を梳いてあげるふりをして、毒を塗った櫛で頭を刺して殺害
- 小人たち帰宅。倒れている白雪姫を発見し、毒の櫛をひき抜いて白雪姫は一命をとりとめる
女王さま、こんどは「毒を塗った櫛」を持ってきました。
相も変わらずだまされる白雪姫。しかもこんどは櫛をお買い上げ。
倒れてる白雪姫を発見した時、7人の小人のうち3人ぐらいは「またかよ」って言ってたんじゃないかと。
継母の犯行~毒リンゴ編~
- 女王さまは魔法の鏡によってまだ白雪姫が生きていることを知る。百姓の姿になって、『毒リンゴ』をこしらえて再々訪問
- 白雪姫はいったん警戒するが、リンゴがあまりにも美味しそうなうえ、百姓がリンゴを半分食べたので安心してそのリンゴを受け取ってしまう
- 白雪姫が受け取った半分にだけ毒が仕込まれており、それを食べた白雪姫は息絶える
- 小人たち帰宅。倒れている白雪姫を発見するが、とうとう生き返らせることはできなかった
いよいよかの有名な「毒リンゴ」の登場です。
今回は女王さまのしかけが巧妙だったとは言え、白雪姫いくらなんでも騙されすぎでしょ。。
倒れてる白雪姫を発見した時、7人の小人のうち5人ぐらいは「またかよ」って言ってたんじゃないかと。
白雪姫と王子様の出会い
- 小人たちは白雪姫を棺に入れるが、ながい時間が経ってもふしぎなことに白雪姫のからだは変わらず美しいまま
- そこにある王子さまが森に迷い込んで小人の家にやってくる
- 白雪姫のあまりの美しさに「この棺を譲ってくれ」と小人たちに懇願する
- 小人たちも渡したくなかったが、王子があまりにも
しつこく熱心に言うので気の毒になり、渡すことに
見ず知らずの人に「この棺を譲ってくれ」と懇願する王子様、完全にヤバいやつですよね。いや、それ死んでるんですけど…。どんな趣味。
しかし王子様も男ですからね。。。美人には弱いんです(3回目)
よっぽど必死だったのか、当初はしぶっていた小人たちもついに王子様に白雪姫を渡してしまいます。
白雪姫の目覚め
- 王子はそれを家来に命じて肩に担いで運ばせる
- ところが、家来のひとりが木につまずいて、棺がゆれた拍子に白雪姫がかみ切った毒リンゴの一切れがのどから飛び出る
- 白雪姫目覚める
- 王子様は白雪姫にプロポーズ。ふたりは結婚する
はい、白雪姫目覚めました。
みなさん、読み飛ばしてませんか?
「家来のひとりが木につまずいて、棺がゆれた拍子に白雪姫がかみ切った毒リンゴの一切れがのどから飛び出る」からの「白雪姫目覚める」ですよ。
原作には王子様のキスとかありません。
家来が蹴躓いただけです。なんのロマンチックさもないですが、こっちのお話のほうがリアリティがありますね(若干ね)。
これは昔『トリビアの泉』でも紹介されていたので、テレビの前で一緒に「へえ」と言っていた方も多いのでは。
本当は怖い白雪姫のラストシーン~火あぶり靴で逆襲~
- ふたりは結婚式をあげる。悪い女王さまは、魔法の鏡に「わかい女王さまは、千ばいもうつくしい」と言われ、その正体を確かめるために参列する
- 悪い女王さまは、わかい女王さまが白雪姫であることに気づき、おそろしさで立ち尽く
- 人々が鉄でつくって火であぶった上靴を悪い女王さまに履かせて、倒れて死ぬまで踊らせる
恐ろしいのはラストシーン。
原文をそのまま引用してみましょう。
けれども、そのときは、もう人々がまえから石炭の火の上に、鉄でつくったうわぐつをのせておきましたのが、まっ赤にやけてきましたので、それを火ばしでへやの中に持ってきて、わるい女王さまの前におきました。そして、むりやり女王さまに、そのまっ赤にやけたくつをはかせて、たおれて死ぬまでおどらせました。
引用元:世界の童話全集
いや、残酷すぎでしょw
なんと悪い女王さまは火であぶった鉄の靴を履かされて、死ぬまで踊らされてしまうんです。
と言っても、この童話全集ではほとんどの話が「悪いやつを殺してハッピーエンド」になってます。
原作が書かれたときはまだ因果応報、勧善懲悪的な考え方が強かったんでしょうか。
童話は教育的な要素が強いので、現代であれば殺してしまうのではなく、ちょっと懲らしめたり、改心させたりっていうオチが多そうですね。
しかし、「悪い女王に火であぶった靴を履かせよう」と提案したのは誰だったんでしょうね――
『白雪姫』作者
白雪姫は「グリム童話」の一種で、作者はグリム兄弟。グリムさんってひとりじゃなかったんですね!
大人になるまで成長した兄弟としては男5人、女1人の6人兄弟であったが、通常は後世にまで名を残した長兄ヤーコプと次兄ヴィルヘルムの二人を指す(今日では後述の末弟・ルートヴィッヒも含むこともある)。
多くをヤーコプ・ヴィルヘルムの兄弟として活躍したが、グリム童話集ではルートヴィヒも挿し絵を手がけている。
引用元:Wikipedia
通常「グリム兄弟」と言えば、長男のヤーコブと次男のヴィルヘルムを指しますが、挿絵を手がけている末っ子のルートヴィヒが含まれることもあるんですね。
グリム兄弟。左・ヴィルヘルム。右:ヤーコプ。 画像出典:Wikipedia
『白雪姫』登場人物
最後に登場人物をアンサイクロペディア風にまとめておきます。
- 女王さま…白雪姫の実の母。縫い物で指を刺してしまうなどおっちょこちょい。
- 悪い女王さま…白雪姫の継母。コスプレ好き。
- かりうど…美人に目がない
- 白雪姫…美人だがド天然。じつは悪い女王暗殺の黒幕?
- 7人の小人…美人に目がない
- 王子様…美人に目がないうえに性癖がすごい
以上、本当は怖い白雪姫、でした!
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タケダノリヒロ(@NoReHero)
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