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ルワンダ青年海外協力隊のタケダノリヒロ(@NoReHero)です。
活動報告!
最近、うれしいことが2つありました。
収入向上&家計指導をしている家庭の変化と、地域の衛生クラブの変化。
もくじ
家計簿アドバイザー
とある家庭の収入向上・支出削減のお手伝いをしています。
まずはじめに取り組んでいるのが家計簿をつけること。
なので、自分では勝手に「家計簿アドバイザー」と言ってます(数字苦手だけど)。
背景
きっかけはこの家の息子から「学費を払えないんだけど、助けてくれないか」と頼まれたこと。
ただ単に寄付するだけでは彼らの自立を阻害してしまって良くないと思ったため、彼の両親も含めて3つの約束をしました。
ぼくにルワンダ語を教えること(その授業料としてお金を払って学費を肩代わり)、家計簿をつけること、新しいビジネスを始めること。
この家庭が学費をまかなえていない理由はふたつ。
ひとつは零細農家のため、自分たちで食べる分の野菜しかつくれずお金を稼げていないこと。
もうひとつは、両親とも学校に通うことができなかったため、お金の計算や貯蓄の仕方がわからないこと。
そのため、新しいビジネスを始めつつ、家計簿をつけてお金の管理をできるようにお手伝いすることに。
進捗
2週間ぶりに訪問すると、お父さんが家計簿を見せてくれました。
家計簿をつけてくれてたお父さん
支出と収入を毎日記録してる!すばらしい!
ぼくが教えたやり方とはちょっと変わってたし完璧じゃないけど、自分なりに支出と収入を管理してくれてました。
また、「ここまでこれだけ貯まったから、今月はこれだけ貯まると思う」と貯金額の予測まで。
ぶっちゃけ、家計簿なんて書いてくれないんじゃないかと思ってました。
なのであまり期待をせずに行ったんですが、想像以上の変化です。
お父さんが家計簿を見せながらガーッと説明してくれたことばは正直8割以上聞き取れませんでしたがw、それだけいろいろ考えて熱心にやってくれてることがすごく嬉しかった。
人のポジティブな変化を見れると、こんなにも嬉しい気持ちになれるんですね。
仕事も増やして収入も増えてるみたいです。
三日坊主にならないよう、子どもたちの学費をまかなえるようになるまで引き続きサポートしていきます。
地域の衛生啓発活動
それから、衛生啓発活動について。
ぼくの協力隊としての任務のひとつに、「ヘルスセンターや住民と協力して、地域で衛生啓発活動をおこなうこと」というものがあります。
ルワンダの各村には住民たちが自主的に衛生啓発をおこなう「衛生クラブ」があるんですが、この地域ではまったく稼働していませんでした。
その衛生クラブの人たちや、それをまとめるヘルスセンターとも上手く繋がりをつくれず、またぼくの配属先であるセクターの同僚の協力も得られず、あっという間に1年が経ってしまっていたところ。
しかし、ここに来て変化が。
地域の衛生クラブ始動
ぼくの同僚が、セクターで衛生クラブの人たちを集めて会議をしていたんです。
今週4日間、地域の衛生クラブ担当者(コミュニティ・ヘルス・ワーカー、住民がボランティアとして担当)を集めてトレーニングをするそうな。
ぼくが衛生啓発をやってるって知ってるはずなのに、なんで教えてくれなかったんだろう。。とまあまあショックでしたw
「会議に参加していい?」と聞いたら、「ルワンダ語で上手にしゃべらないと伝わらないよ」と。
それが「あなたになにができるの?いても意味ないでしょ?」って意味に聞こえたんですが(自意識過剰)、めげずにとりあえず様子を見せてもらうことに。
すでにできてる理想形
同僚が絵の書いてあるカードを配り、住民がそれについて説明していました。
カードを説明する住民(中央)と、同僚(右)
「子どもが野外排泄している絵」や、「果物の皮を向いて食べている絵」など、その状況・行動が「良いか、悪いか」「その理由はなにか」「改善策はなにか」などを考えて発表、話し合うというもの。
みんなすごく積極的で、楽しそう。
同僚はしょっちゅう席を外してましたが、その間もヘルスセンターの人を中心に自主的に続けてました。
もうこれ、完璧です。もはや「ルワンダ人が自分たちだけで啓発活動をする」という自分の目指す活動の最終形態が出来上がってました。
もちろん、これから彼らがそれぞれの村で知識や情報を普及してくれないと意味がないんですが、この自主性を保てるようにサポートしていけばきっと上手くいくと思います。
とりあえず混ざる
休憩がてら歌って踊る住民たち。とにかく楽しそう。いい雰囲気です。
現時点で自分にできることは特にないので、とりあえず混ざることに。
同僚はいまいち冷たいんですが、ほかのメンバーはみんなウエルカムだったのでこれから一緒にやっていけそうです。
それにしても、住民だけでこんなに自主的な活動をできるなんて。感動。
ヘルスセンターの手洗い指導
翌日は前日と同様にセクターでワークショップをやった後、隣のヘルスセンターに移動して手洗い指導。
ヘルスセンタースタッフが教えてました。
それから、手洗い器「カンダジラ・ウカラベ(Kandagira ukarabe)」(木の棒を踏んだら水が出てくるやつ)のつくりかた。
このヘルスセンタースタッフもウエルカムな感じだったので、これから協力してやっていけそうです。
ほんのちょっとしたきっかけで変わる
収入向上の支援をしてるお父さんは、やることを一緒に決めたら、自ら家計簿をつけて、たくさん働くようになってくれました。
衛生啓発活動なんてまったくおこなわれていなかったセクターでは、国からツール(と指示)が届いたことで、セクター・ヘルスセンター・住民が一体となって動き始めました。
ほんのちょっとしたきっかけで、人は大きく変われるんですね。
住民の意識と行動を変える、というのが協力隊としての自分の最大のテーマでもあるので、その変化をこの目で見れたのがほんとに嬉しかった。
今年はひとりじゃなくて、ルワンダ人を巻き込みながら(巻き込まれながら)やっていきます。
ヒトコトノオト
活動の主役は自分じゃなくて、住民だということを忘れないようにしないと。
タケダノリヒロ(@NoReHero)
衛生クラブ再開!人が変わっても使える「仕組み」づくり
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