ルワンダ聾学校で手洗い啓発ワークショップ!【青年海外協力隊・水の防衛隊】

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[:ja]青年海外協力隊のタケダノリヒロ(@NoReHero)です。

アフリカ・ルワンダで水・衛生環境の改善に携わっています。

今回は水関連の隊員によって組織される「RW-SAT」(Rwanda Water and Security Action Team, 水の防衛隊)で、手洗い啓発の出張ワークショップを実施しました。

訪問したのはムサンゼ郡のフェア・チルドレン・ユース・ファンデーションという聾学校。


ワークショップ開始前から元気いっぱいな子どもたち

コミュニティ開発×公衆衛生×障害児・者支援という、青年海外協力隊の3つの職種がコラボしたスペシャルな企画。

紙芝居やダンスを交えて、楽しく手洗いについて教えてきました!

コンテンツ

今回のワークショップ内容はこんな感じ。

  • 自己紹介
  • アイスブレイク
  • 紙芝居
  • 手洗いチェック(低学年)/ディスカッション(高学年)
  • 手洗いダンス

生徒たちのほとんどが耳が聞こえないということもあり、ビジュアルエイズを多めに使いながら、この学校に配属されている三浦隊員(職種=障害児・者教育)に手話で同時通訳してもらって進めました。

ワークショップ実施に至った理由は「給食前にきちんと手洗いを出来ていない生徒がたくさんいる」という話を三浦隊員から聞いたこと。

なので、今回は「給食前にみんながきちんと手洗いをできるようになる」ことを目的としてワークショップを実施しました。


生徒たちと盛り上げ隊長・川野 Photo by Tokino Ozawa

自己紹介

まずは自己紹介から。

RW-SATメンバーは各自自分の名前だけでも伝えられるように、手話を覚えていきました。


教室に貼ってあった手話のアルファベット

一文字ずつ手話で表すと、生徒たちが名前を書き出してくれます。


「I」の手話をする山口隊員と名前を書き出す生徒

英語やルワンダ語で話すことには慣れたものの、耳が聞こえない、話せないという子たちとコミュニケーションを取るのははじめて。

これだけでも「伝わる」ということの喜びを実感できました。

「ことば」ってすごいね。

そして手話のアルファベット一文字と簡単な動作を使って表す「手話ネーム」をそれぞれ生徒たちにつけてもらいました。

ぼくがもらったのは、ノリヒロの「N」の指で頭の横を掻くという手話ネーム(刈り上げ気味の髪型にしてたのが気になったようで笑)

紙芝居

それからアイスブレイクを経て紙芝居


紙芝居をめくる吉安隊員(右)と、手話で通訳する三浦隊員(左)

「手を洗った子は元気だったのに、手を洗わずにご飯を食べた子はお腹が痛くなった」というストーリーで、「なぜ手を洗うことが重要なのか」を考えてもらいました。

手洗いチェック(低学年)

手洗いの重要性を実感してもらったら、次は「ちゃんと手を洗えているかどうか」の実験(1~3年生)。

サラヤの手洗いチェッカーと特殊なライトを利用して、手を洗えているかどうかを確認しました。


山口隊員による手洗いチェッカーの説明 Photo by Tokino Ozawa

汚れに模した手洗いチェッカー(ローション)を手に塗って暗いところでライトを当てると、ローションが残っている部分が白く光ります。


白い部分に汚れ(ローション)が残っている

これを手洗い前と手洗い後で比較。

ちゃんと洗ったつもりなのに、意外と手に汚れって残ってるものなんですよね。

それを目に見える形で生徒たちに実感してもらいました。

ディスカッション(高学年向け)

4~5年生の生徒たちには、もう少し自分たちの頭で考えてもらえるようにディスカッションを実施。

CBEHPP(Community Based Environmental Health Promotion Program)というルワンダ政府が推進している地域衛生プログラムのツールを活用しました。


生徒に問いかけ中。左から井垣、大江、鈴木、三浦隊員 Photo by Tokino Ozawa

日常生活の場面を描いたカードを見せながら、「どんなときに手を洗わなければいけないか」「この手の洗い方は良いか悪いか」と生徒たちに問いかけて答えてもらいました。

手洗いの良し悪しにおけるおもなポイントはふたつ。綺麗な水で手を洗っているかどうか(たらいに貯めた水を複数人でシェアしたりしてはいけない)と、石けんを使っているかどうか

もちろん手を洗った方が良いんだけど、ただ単に手を洗えばいいというわけではないことを、このディスカッションを通じて理解してもらいました。

手洗いダンス

最後に「どうしたらきちんと手を洗えるか」を学ぶために、日本ユニセフがつくった「世界手洗いダンス」を踊りました。

手洗いにはおもに6つのステップがあって、その動きがダンスの中に含まれています。

生徒たちも楽しんでくれました。


世界手洗いダンスを踊る生徒たち Photo by Tokino Ozawa

ぼくらが帰っても手の洗い方を忘れないように、壁に貼らせてもらった手洗いの6ステップ。


教室に貼らせてもらった手洗いの6ステップ

参加していた先生は「にょこにょこ」という擬音の響きが気に入ったらしく、「”にょこにょこ”の部分だけ私のオフィスに飾っておくわ!」と言ってました。


「にょこにょこ」好きな先生 Photo by Tokino Ozawa

こうやって先生たちも積極的に参加してもらえるのがとてもありがたいし、啓発活動に継続性をもたせるうえでとても大事なことですよね。

途上国への物的支援の意義

ぼくらがワークショップをおこなう数日前に、この学校の配属隊員である三浦さんの知人から、生徒たちにハンカチの贈りものがあったそうです。


嬉しそうにハンカチを見せる生徒 Photo by Tokino Ozawa

生徒たちは全員マイハンカチを持っていて、みんな我先にと嬉しそうにぼくらにハンカチを見せてくれました。

なので、手洗いについて教えたあとに「ちゃんと綺麗なハンカチで手を拭くんだよ!」と伝えることができて大助かり。

正直、個人的にはモノを贈る支援はあまり好きではありません

こうやって現地でボランティアをしていると、被支援者のニーズに合わなかったり、それをコントロールする人がいなくて無駄に捨てられていく支援物資をよく目にします。

でも、子どもたちの顔を見ると、このハンカチは彼らにとって「単なる手を拭くもの」という以上に何倍もの価値があったように思います。

きっと彼らはマイハンカチをもらったことで、「早くハンカチを使いたい!」と、キレイに手を洗ってきちんと拭くという行為自体にワクワク感を持てるようになったはずだし、「世界のどこかに自分たちの成長を願ってくれている人がいる」ということを間接的にでも気付いてくれたはず。

モノを贈るなら、こういう支援をすべきだよなあと考えさせられました。


ボールも決して多くはないそう。 Photo by Tokino Ozawa

最後にみんなで記念撮影!


終了後に全員で集合写真!いい笑顔 Photo by Tokino Ozawa

ありきたりな感想ですが、教えに来たこちらの方がいろんなことを学ばせてもらいました。

先生たちにも「また来てほしい」と言っていただけたので、今度は先生たち向けのワークショップなんかできるといいね。

まっきー、長時間の手話通訳ほんとにお疲れ様でした!感謝感謝!今後とも生徒たちのフォローよろしくお願いします!また遊びに行くね!

とっきーも素敵な写真をありがとう!

それにしても楽しかった!ルワンダの水・衛生環境の改善に向けて、これからもRW-SATがんばります!

タケダノリヒロ(@NoReHero

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学校での衛生啓発活動まとめ!WASHワークショップbyルワンダ青年海外協力隊[:]

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