お手伝いさん産休へ。ルワンダの産休制度と、人を雇うということ

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ルワンダ青年海外協力隊のタケダノリヒロ(@NoReHero)です。

ぼくの家ではお手伝いさんを雇って、週に一回掃除と洗濯に来てもらっています。

その彼女が妊娠していて、お腹もだいぶ大きくなってきたので産休に入ってもらうことに。

こちらとしても休んでもらえてホッとしましたが、これがもし自分の経営する会社だったら…と「人を雇う」ということについて考えさせられました。

Image-1

改善中のルワンダ産休制度

そもそもルワンダの産休制度ってどうなってるんでしょうか。

実はつい最近制度が変わったばかりです。こんな風に。

前制度

産休日数→12週間(産前産後合わせて)

給料→前半6週間は100%支給、後半6週間は20%支給

新制度(16年2月~)

産休日数→12週間(産前産後合わせて)

給料→12週間100%支給

参考:Mothers to get full salary under new maternity leave law(The Rwanda Focus)

以前は20%の給料しかもらえなかったんですね。

そのせいで生活が苦しくなり、産休を早めに切り上げて職場復帰せざるを得なかった人もいたようです。

だいぶ改善されてきています。

日本の場合は?

一方、日本では基本的にこんな感じ。

産休日数→14週間(産前6週間、産後8週間)

給料→取り決めがないため、ほとんどの会社では給料なし

ただし、以下の様な補填があります。

<出産手当金>
健康保険組合などから「出産手当金」が出る(給料の2/3の額)。
会社から給料が出ている場合は減額。
国民保険加入者はなし。

<出産一時金>
どの健康保険に加入していてももらえる。
1児につき42万円程度。

参考:産休のときの給料はどうなる?[結婚のお金] All About

ややこしい…

これを自動で計算してくれる便利なサイトがありました。

【2016年最新版】産前産後休業・育児休業給付金 | 期間・金額計算ツール

5個の項目を変更するだけで、休業期間や給付金の金額を教えてくれます。

計算してみた例↓(数値は初期設定)

スクリーンショット 2016-06-28 20.16.16

これはわかりやすい。

数字だけ見ると、ルワンダよりは日本の方がマシですね(さすがにアフリカには勝ってるか…)。

ただし、世界的に見ると出産・育児に対する公的支援は弱いようです。

その辺はまた改めてまとめます。

うちのお手伝いさんは

ということで、うちのお手伝いさんにはルワンダの制度に則って「12週間+給料100%」で休んでもらうことに。

妊娠していることを知ったとき、「働き続けても大丈夫なの?」と聞いたら、「全然問題ない」と言っていたのでしばらくはそのまま来てもらってました。

でも大きなお腹を抱えながら、かがんでタライで洗濯したり、掃除のときに家具を動かしたりするのは大変なはずです。

もしかしたら、この仕事を休んでしまうと生活が苦しくなるから無理して続けていたのかも…。

それでしばらくは休んでほしいということ、休んでいる間の分もお金は払うということを伝えました。

彼女も最初は「申し訳ないから…」と言っていましたが、「元気な子どもを産んでもらわなきゃいけないからね」と言うと、笑って了承してくれました。

こっちとしても、この件でずっとヒヤヒヤモヤモヤしてたので一安心。

しばらくは掃除洗濯がんばらなきゃ。

もしこれが会社だったら?

今回の件で考えさせられたことがあります。

これがもし、自分の経営する会社だったら――

5人くらいの小さな会社で、まだ利益もそんなに出ていない、人材の替えも効かないという状況だったら――

笑顔で産休に送り出すことは出来るかな――と。

もしかしたら、「こんな大変なときに子どもなんかつくってんじゃねーよ」なんて最悪なことを思ってしまうかもしれません。

実際、それに近いことを上司に言われたという話を耳にしたことがあります(知り合いではなくネットか何かで)。

そんなの悲しすぎますよね。出産って人生でもっとも嬉しい出来事のはずなのに。

だから、そうならないためにも、人材の替えが効くような仕組みをつくって、従業員が安心して働ける環境を整えることも経営者の仕事なのかもしれませんね。

ちゃんとした雇用の形でないとは言え、お手伝いさんの産休問題を通じて「人を雇う」ということの難しさを少しだけ感じることが出来ました。

ひとまず、母子ともに健康でありますように!

タケダノリヒロ(@NeReHero

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