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【更新 2018/01/16】タケダノリヒロ( @NoReHero)
ミスチルのなにが良いって、やっぱり歌詞ですよね。
「人生のどんなタイミングにも当てはまる歌がある」というのがぼくのミスチル持論なんですが、今回は32枚目のシングル『GIFT』の歌詞の秘密に迫ります。
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もくじ
Mr.Children ギフト 基本情報
『GIFT』は2008年に発売された、ミスチル32枚目のシングル。アルバム『SUPER MARKET FANTASY』に収録されています。
この曲はNHK北京オリンピック・パラリンピックのテーマソングとしても使われていたので、多くの方が耳にしたことがあるはずです。
『GIFT』を聴くべき人
『GIFT』はオリンピックのテーマソングになっていただけあって、大きな目標に向かって挫折を味わいながらも努力を積み重ねている人にぴったりの曲。
アスリートはもちろんですが、スポーツだけではなく音楽でも芸術でもサラリーマンでも「これだ!」と決めた道がある人には刺さること間違いなしです。
Mr.Children GIFT 歌詞の意味・解釈
それではさっそく歌詞を見ていきましょう。
一番きれいな色ってなんだろう?
一番ひかってるものってなんだろう?
冒頭、「一番きれいな色ってなんだろう」というフレーズから始まります。
この曲がテーマソングになっているオリンピック・パラリンピックで考えると、「一番きれいな色」=「もっとも優れた色」は金色になるはずです。
ところがこの曲では、
白と黒のその間に
無限の色が広がってる
君に似合う色探して やさしい名前をつけたなら
ほら 一番きれいな色
今 君に贈るよ
と歌われています。
つまり、「一番きれいな色は人によって違うんだ」、金子みすゞ的に言うと「みんな違ってみんな良い」というのがこの曲のメインメッセージになってるんですね。
GIFT=才能
なぜそう言えるかをスムーズに解説するために、ここでは「この曲の主人公はひとりのアスリートだ」と考えてみましょう。
英単語「GIFT」にはよく知られているように「贈り物」という意味がありますが、ほかにも「才能」という意味があります。
“a person of many gifts” で「多才な人」という意味になり、動詞としては「授けられた」という意味もあるので、”gifted”で「才能に恵まれた、天賦の才を授けられた」という意味に。
競技の世界で「才能」は非常に大きな要素になりますよね。
「GIFT」ということばが冠されているとおり、この歌詞からも「才能」と「努力」の間でゆれる主人公の葛藤が垣間見えます。
果てしない旅路の果てに
『選ばれる者』とは誰?
たとえ僕じゃなくたって
それでもまた走っていく 走っていくよ
どんなに努力を積み重ねても、結果が出るとは限りません。
「自分には才能がないのだろうか?」
「どれだけ努力したって無駄なんじゃないだろうか?」
そう思いながらも、主人公は努力を続けていきます。
なぜ進み続けるのかというと、それでも自分の夢や想いを諦めきれないから。
地平線の先に辿り着いても
新しい地平線が広がるだけ
「もうやめにしようか?」 自分の胸に聞くと
「まだ歩き続けたい」と返事が聞こえたよ
勝ち続けられる人なんて存在しません。
金メダルを取る人がいれば、銀の人も、銅の人もいるし、そんな色さえつかない人もいます。
降り注ぐ日差しがあって
だからこそ日陰もあって
そのすべてが意味を持って
互いを讃えているのなら
もうどんな場所にいても
光を感じれるよ
毎日毎日地道な努力を積み重ねていると、「この1日は将来につながっているんだろうか」と不安になることもありますよね。
ぼくの好きな音楽マンガ『ブルージャイアント』でも、世界一のジャズプレーヤーを目指す主人公の大がこんな葛藤をいだいています。
画像引用元:ブルージャイアント 第3集
雪の降りしきるなか、心が折れそうになりながらもひとり練習を続ける大。
それでも、「孤独や不安に苛まれる日にだって意味はあるんだよ」と、大のように目標に向かって突き進む人を『GIFT』は励ましてくれているのではないでしょうか。
支えてくれる人の存在
とはいえ、人は応援してくれる人がいるからこそがんばれるんですよね。
『GIFT』にも「君」が登場します。
僕は探していた 最高のGIFTを
君が喜んだ姿をイメージしながら
たとえば、この主人公が野球選手であれば、彼が「いつも支えてくれる奥さんや子どもたちに、ホームランを打って喜んでもらうことが最高のGIFTだ」と考えているシーンが想像できますね。
知らぬ間に増えていった荷物も
まだなんとか背負っていけるから
君の分まで持つよ だからそばにいてよ
それだけで心は軽くなる
ここ!この歌詞がいいんですよ!!
「君の分まで持つよ だからそばにいてよ それだけで心は軽くなる」
ほんと、大切な人がそばにいてくれるだけで気持ちが楽になったりするんですよね。
だから、支えてもらう代わりに「君」の分まで悩みとか苦しみをもつよ、分け合っていこう、というメッセージ。
素敵です。
もしぼくがこれからプロ野球選手になったら、この曲を打席に立つときの入場曲にしようと思います(んなことないけど)。
ギフト PVに込められた意味
この記事では『GIFT』の歌詞に焦点を当てて解説しましたが、曲の解釈をするうえではPVも外せません。
このPVは「虹」がテーマになっており、終盤では老若男女が水をまいて本物の虹を出現させています。
画像引用元:YouTube
「虹」はLGBTを表す色としてもよく使われているとおり、「多様性」の象徴です。
ここで冒頭に述べた「一番きれいな色ってなんだろう」という問いに戻るわけですね。
勝負の世界では白黒はっきりつけないといけませんが、その過程には「降り注ぐ日差し」もあれば「日陰」だってある。
誰しもが「選ばれる者」になるとは限りません。
それでもその過程すべてに意味があり、どこかに「自分に似合う色」あるんだよ、と。
それがこの曲『GIFT』に込められた意味なのではないでしょうか。
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