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「これからの世界はどうなっていくのか?」「そんな世界のなかで、どういう働き方をすればいいのか?」という疑問をお持ちの方は、ぜひこれを読みましょう
リンダ・グラットンが2012年に書いた『ワーク・シフト』。もう4年も経ってしまいましたが、本書で予想されているのは2025年の世界。まだ間に合います
この記事では、本書のざっくりとした要約と、未来を切り開くための「3つのシフト」として紹介されているうち、「ゼネラリスト」から「連続スペシャリスト」になる方法に焦点を当てて解説します
とは言え、ただ説明しても分かりづらいので、働き方について考えるためにサラリーマン日本代表にお越しいただきました
もくじ
未来を形づくる5つの要因と32の現象
- 要因1 テクノロジーの進化
- テクノロジーが飛躍的に発展する
- 世界の50億人がインターネットで結ばれる
- 地球上のいたるとろこで「クラウド」を利用できるようになる
- 生産性が向上し続ける
- 「ソーシャルな」参加が活発になる
- 知識のデジタル化が進む
- メガ企業とミニ起業家が台頭する
- バーチャル空間で働き、「アバター」を利用することが当たり前になる
- 「人工知能アシスタント」が普及する
- テクノロジーが人間の労働者に取って代わる
- 要因2 グローバル化の進展
- 24時間・週7日休まないグローバルな世界が出現した
- 新興国が台頭した
- 中国とインドの経済が目覚ましく成長した
- 倹約型イノベーションの道が開けた
- 新たな人材輩出大国が登場しつつある
- 世界中で都市化が進行する
- バブルの形成と崩壊が繰り返される
- 世界のさまざまな地域に貧困層が出現する
- 要因3 人口構成の変化と長寿化
- Y世代の影響力が拡大する
- 寿命が長くなる
- ベビーブーム世代の一部が貧しい老後を迎える
- 国境を越えた移住が活発になる
- 要因4 社会の変化
- 家族のあり方が変わる
- 自分を見つめ直す人が増える
- 女性の力が強くなる
- バランス重視の生き方を選ぶ男性が増える
- 大企業や政府に対する不信感が強まる
- 幸福感が弱まる
- 余暇時間が増える
- 要因5 エネルギー・環境問題の深刻化
- エネルギー価格が上昇する
- 環境上の惨事が原因で住居を追われる人が現れる
- 持続可能性を重んじる文化が形成される
これをもとに未来を予測して、自分のストーリーをつくっていきましょう!
ストーリーをつくるプロセス
自分のストーリーをつくるプロセス
(上記32の要素から)
- 不要な要素を捨てる
- 重要な要素に肉づけをする
- 足りない要素を探す
- 集めた要素を分類し直す
- 一つの図柄を見出す
暗い未来と明るい未来
第2章 いつも時間に追われ続ける未来~三分刻みの世界がやって来る~
第3章 孤独にさいなまれる未来~人とのつながりが断ち切られる~
第4章 繁栄から締め出される未来~新しい貧困層が生まれる~
でも逆に5章からは明るい未来が描かれてます!
第5章 コ・クリエーションの未来~みんなの力で大きな仕事をやり遂げる~
第6章 積極的に社会と関わる未来~共感とバランスのある人生を送る~
第7章 ミニ起業家が活躍する未来~創造的な人生を切り開く~
3つのシフト
第8章 第一のシフト=ゼネラリストから「連続スペシャリスト」へ(知的資本)
第9章 第二のシフト=孤独な競争から「協力して起こすイノベーション」へ(人間関係資本)
第10章 第三のシフト=大量消費から「情熱を傾けられる経験」へ(情緒的資本)
<第一のシフト〉は、一つの企業の中でしか通用しない技能で満足せず、高度な専門技能を磨き、ほかの多くの人たちから自分を差別化するために「自分ブランド」を築くこと。
〈第二のシフト〉は、難しい課題に取り組むうえで頼りになる少人数の盟友グループと、イノベーションの源泉となるバラエティに富んだ大勢の知り合いのネットワーク、そしてストレスを和らげるための打算のない友人関係という、三種類の人的ネットワークをはぐくむこと。
〈第三のシフト〉は、大量消費主義を脱却し、家庭や趣味、社会貢献などの面で充実した創造的経験をすることを重んじる生き方に転換すること。
連続スペシャリストになる方法
ゼネラリストじゃダメな理由
スペシャリストになる5つのステップ
1 まず、ある技能がほかの技能より高い価値をもつのはどういう場合なのかをよく考える。未来を予測するうえで、この点はきわめて重要なカギを握る。
2 次に、未来の世界で具体的にどういう技能が価値をもつかという予測を立てる。未来を正確に言い当てることは不可能だが、働き方の未来を形づくる五つの要因に関する知識をもとに、根拠のある推測はできるはずだ。
3 未来に価値をもちそうな技能を念頭に置きつつ、自分の好きなことを職業に選ぶ。
4 その分野で専門技能に徹底的に磨きをかける。
5 ある分野に習熟した後も、移行と脱皮を繰り返してほかの分野に転進する覚悟をもち続ける。
第一は、その技能が価値を生み出すことが広く理解されていること。
第二は、その技能の持ち主が少なく、技能に対する需要が供給を上回っていること。
第三は、その技能がほかの人に模倣されにくく、機械によっても代用されにくいことである。
好きな仕事を選ぶ
未来が予測どおりになる保証がないことを考えれば、自分が好きなこと、そして、情熱をいだけることを職業に選ぶのが賢明だ。ましてや七〇歳代になっても働き続けるとすれば、本当に楽しめる職業を探したほうがいい。しかし以下で見ていくように、自分の道を決めた後は、生半可な気持ちで臨んだり、ゼネラリストのままでよしとしたりしてはならない。高いレベルの専門技能や知識を身につけるために精力的に打ち込むべきだ。
専門技能を高めるコツ
「場所」は学ぶべき点のある人たちのそばに身を置くこと、「時間」は高度な専門技能を身につけるために膨大な時間をつぎ込むこと(1万時間)、「差別化」は同様の技能をもつほかの人たちから自分を差別化することです
これによってふつうは接点のない要素が組み合わされて、創造性が引き出されるんです
連続スペシャリストへの道
もうひとつが、自分で複数の専門技能を身につける方法です。専門分野の隣接分野に移ったり、まったく新しい分野に移行したりすれば守備範囲が広まってリスクヘッジできますね
分野を広げる前に
- 新しいチャンスが目の前に現れたとき、未知の世界にいきなり飛び込むのではなく、新しい世界を理解するために実験をすること
- 自分と違うタイプの大勢の人たちと接点をもち、多様性のある人的ネットワーク(ビッグアイデア・クラウド)を築くこと
- はじめのうちは本業をやめず、副業という形で新しい分野に乗り出すこと
セルフマーケティングの時代
一つ目は、たとえて言えば、自分の仕事に自分の刻印を押すなり、署名を書き込むなりすること。
二つ目は、弁護士や医師のような専門職にならって、ギルド(同業者組合)やそれに類する組織をつくること。
三つ目は、活力を失わず、精力的に仕事に打ち込み続けるために、さまざまな要素を取り込んでキャリアのモザイクを描き、いわば教会のカリヨン・ツリー(組み鐘のタワー)型のキャリアを実践すること。
カリヨンツリー 引用元:clarkmaxwell, flickr
まとめ
明るい未来を切り開いていくためには、複数の専門スキルを身につけることが大事なんですね
自分自身「どんな専門性を身につけていけばいいのか」「そのためには何をすればいいのか」と考えているところなので、方向性を示してもらえてとても参考になりました
この記事では「第一のシフト」を中心に説明しましたが、「第二・第三のシフト」も重要なので気になった方は本書も読んでみてください
タケダノリヒロ(@NoReHero)
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