アフリカのルワンダでツアー業をやってます、タケダノリヒロ(@NoReHero)です。
あなたは、「自分は何のためにこの仕事をしてるんだろう」と、考えたことがありますか?
ぼくはよく考えます。わざわざサラリーマンを辞めて、アフリカで起業したわけですからね。そりゃ「意味のあること」をやりたいと思ってます。
でも、マンガ『宇宙兄弟』を読んでいたら、「意味など探すな」という正反対のセリフが出てきたんです。
しかもそれがグサッと、見事に刺さってしまいました。
今回はそのことばの真意に触れながら、「仕事の意味」について考えてみました。
『宇宙兄弟』のワンシーン
マンガ『宇宙兄弟』より。引用するのは19年5月現在の最新巻である35巻(序盤を読んでる人はネタバレ注意)。
主人公のムッタが、同僚のフィリップと月面で天文台を設置する作業のシーンです。
過酷な環境下での地道な作業が続き、ふだんは明るいフィリップも「これって意味あんのかなーってちょっと考えちゃったりさ…」とめずらしくネガティブなことばを口にします。
そこでムッタは、自分たちのために地球で尽力してくれている友人を引き合いに出しながら、こう言います。
自分のやっていることの “意味” を探す必要はない
やったことの結果が
誰かの “意味あること” になればいいんだ
引用元: 宇宙兄弟(35)
これは、ムッタが自分自身に言い聞かせたことばでもありました。
「意味など探すな」
「自分が楽しんだ結果」
「喜ぶ人がいる」
これ以上のことがあるか……?
これが――私の天職だ――!
引用元: 宇宙兄弟(35)
ムッタにとっての「誰か」「喜ぶ人」とは、彼らが設置している天文台の発案者であるシャロンさん。
自分が楽しんだ結果、喜ぶ人がいる。
まさに、これ以上のことはないですよね。
どんなに華やかに見える仕事でも、しんどい作業や地道な努力はかならずあるもの。
そんなときにはフィリップのように「仕事の意味」を見失ってしまいそうになりますが、自分のやったことの「結果」が、誰かにとっての「意味あること」になる。
そう思えば、つらくて地味な作業でもヤァマン(大丈夫)ですよね。
誰かにとっての「意味あること」をつくり出す
このムッタのことばは、自分が仕事をしていくうえで、ずっと覚えておきたいと思います。座右の銘にしたいくらい。
「自分にとっての意味」を考えると、単調な作業であれば「意味なんかない」と思ってしまうかもしれません。
でもその先に、その結果を受け取ってくれる誰かの喜ぶ姿を思い浮かべられれば、とんでもなく意味のあることになりますよね。
ぼくはいまルワンダでツアー業をやっています。
ツアーのプログラムを組んでいる段階では、まさに月面でのフィリップのように「この作業、意味あるのかな……」と思ってしまうこともありました。
でも、実際にお客さんがやって来て、ルワンダで新たな出会いや体験に感動して帰ってもらえると、それがお客さんにとっての「意味あること」になり、それが自分にとってもよろこびになるんです。
ルワンダでお会いしたKorinちゃん(@korin1bom3)からのツイート。
スタディツアーに参加してくれた女子大生(ツイートに書かれている優希ちゃん)と、ぼくのツアーを介して知り合い、日本でも再会したようです。
こんなつながりをつくれたのもうれしいし、その優希ちゃんはスタディツアーに参加したことで夢を再確認して、次のステップに進めるようになったと言ってくれたので、本当にこのツアーを始めて良かったと思いました。
バタフライエフェクト。ルワンダでお客さんに提供できるのは小さな「きっかけ」に過ぎません。
でもそれが時とともに、大きな「意味あるもの」になるかもしれない。
これからも誰かの喜んでくれる姿を想像しながら、小さな羽で風を起こし続けていきます。