タケダノリヒロ( @NoReHero)
アフリカ・ルワンダでの青年海外協力隊としての活動を終え、2年ぶりに日本に帰ってきました。
もろもろ落ち着くまで、熊本の実家で過ごしています。
おなじタイミングで帰国した熊本出身の協力隊の方々と地元の高校を訪問して、海外での経験についてお話してきました(わたしはほとんど付いて行っただけ)。
そこで感じた「やりたいことを見つけたり、目的を達成したりするうえで、『リアルな体験』って大事だな」ってことについて。
九州学院での講演会に参加
お邪魔したのはあらゆるスポーツの強豪校で、俳優の高良健吾さんの母校でもある九州学院。参加者は特進コースの1年生です。
元マダガスカル隊員の積さん(写真右)が講演をするということで、元パラグアイ隊員の河添さん(写真中央)といっしょに見学に行きました。3人とも熊本出身。
本校で国際交流委員を担当している松本先生も元青年海外協力隊のニジェール隊員なので、こうしたグローバル教育にも力が入れられています。
積さんからはマダガスカルの文化や生活が紹介されたあと、高校生のみなさんに「グローバルに働くこと」といったテーマでお話がありました。
お世辞なしで面白かった……!マダガスカルの紹介は綺麗な写真や映像をふんだんに使っていたので、行ったことがなくてもすごくイメージが湧いたし、クイズを交えてあったので学生たちも正解したら「いぇーい!」って盛り上がってました。そしてしゃべるの上手。
私が海外ボランティアに興味をもったきっかけ
私も積さんに振ってもらって、少しだけお話をさせてもらいました。「グローバルに働くこと」というテーマだったので、自分が海外ボランティアに興味をもったきっかけについて。
私は「子どものころから協力隊になるのが夢でした!」というわけではなく、大学4年のときにタイで参加したNGOのボランティアが始まりでした。
「子どもや家族にかかわる仕事がしたい」と思って就職活動をして、お菓子メーカーから内定をもらうことができました。
でも、それまで子どもとかかわる機会など大してなかったので、自分でも「本当に子ども好きなのか?『おれ、子ども好きなんだ』って言ってればモテると思ってるだけなんじゃないか?」という疑問が発生。
その真偽を確かめるべく、実際に子どもとかかわれる機会をつくろうと思って参加したのがタイのボランティアでした。
これがすごく楽しかったんです。もともと2週間で終わる予定だったのに、帰国後もう一回行って、計1か月のボランティアになったくらい。
ここから「途上国って面白い」「ボランティアって面白い」と思うようになり、国際交流や国際協力への関心が強まって、青年海外協力隊というキャリアにつながりました。
スタディツアーに興味をもってくれた学生も
もうひとつお話させてもらったのが、これからルワンダで運営しようと思っているスタディツアーについて。私は今年の夏ごろにはルワンダに戻って起業しようと思っています。
「アフリカに行ってみたいけどひとりじゃ怖い」「国際協力に興味があるけど、何から始めたらいいかわからない」という日本人(特に大学生)向けに、現地でのホームステイやボランティア体験、企業視察を通じて、歴史・文化・ビジネスを学んでもらうプログラムです。
※まだ応募は受け付けていません。18年夏ごろ開始予定。
この話をしたら、何人かの学生さんが「興味あるんですけど……」と質問に来てくれました!うれしいなぁ。
私が国際協力に興味を持ちだしたのが大学4年生だったのに比べて、彼らはまだ高校1年生。できるだけ早い段階で自分の興味に気づいて濃い体験をしてもらえれば、数年後の選択肢はきっともっと広がるはず。
そんな学生さんたちの顔を見て話せたことで、「すこしでもいいプログラムをつくらなければ」と気持ちを引き締めることができました。
「リアル」に触れるということ
今日の講演会を通じて実感したのが「『リアル』に触れる」ことの大切さ。
大学生のとき、タイのボランティアに参加して、自分の気持ちを確かめることができました。
これからやろうとしているスタディツアーは、学生と話して「やらなきゃ」という気持ちになりました。
どちらもネットやテレビ、本や雑誌などからでも、ある程度の情報は得ることができます。
でも、意識や行動を変えていくには、「琴線に触れる」ほどの感銘を受けて「実際に会う・話す・見る・聞く」というリアルな体験が必要なんです。
だからこそ、可能性に満ちた学生のみなさんにも、我々の肉声を通して途上国の「リアル」を伝えていければと思っています。そしてもっと興味が湧いたら、ぜひ現地に足を運んでほしい。
そうすることで、自分の好きなことややりたいことがより明確になりますからね。
「やりたいことが見つからない」というとき、「目標になかなか届かなくて心が折れそう」というときは、生の声を聞いたり、生の景色を見たり、「リアル」なものに触れることで乗り越えられるのではないでしょうか。
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