TEDのこんな動画を観ました。
「人生を幸福にするのは良い人間関係に尽きる」という内容だったんですが、どうも腑に落ちませんでした。
ほんとにそうかな。それだけで幸せになれるかなと。
そこで幸せと人間関係について考えてみました。
良い人間関係が幸せの鍵
この研究は75年に渡って700人以上の人生を追い、幸せになる要因を探ったものです。これではっきり分かったのは、人間を健康で幸せにするのは富でも名声でも無我夢中で働くことでもなく、「良い人間関係」だということです。
人間関係に関する3つの教訓がありました。まとめると、こう。
①孤独は命取り。家族・友達・コミュニティとよく繋がっている人ほど幸せで、身体的に健康で長生きする
②重要なのは友人の数ではなく、身近な人たちとの関係の質
③良い関係は身体の健康だけでなく、脳をも守ってくれる
良い人間関係を築けた人ほど、精神的にも肉体的にも幸せな人生を送れた人が多かったということですね。
これを観て、「ああ、なるほどね」とは思ったんですが、まったくワクワクしませんでした。なんかそれってつまんなくね?と。
やりたいことは全部やる
むしろ、たまたま前日に読んだこちらの記事の方に魅力を感じました。
カネがなくても、恋も、好きな仕事も、ぜんぜんあきらめなくていい! 最注目の政治学者、栗原康が特別寄稿
100年前のアナキスト、伊藤野枝さんを紹介したコラムです。
アナキストとは、誰にも支配されずにやりたいことだけやる。周りの評価なんか関係ないといった人ですね。
別にそんな荒くれ者になりたいわけではないですが、前述のTEDよりもこちらの記事の方が明らかにワクワクしました。
野枝にはいざとなったらなんとでもなる、それにちょっとでも友だちの力をかりれば、いくらでも好きにやれるという確信があったんじゃないかとおもう。
ふつう、なにか好きなことをやるためには、なにかひとつをあきらめざるをえなくなったりするものだが、野枝にはそういうのがない。恋も、セックスも、子どもも、文筆も、やりたいことはぜんぶやる、死んでもやる。野枝の人生には、そういう気迫がみちあふれている。
ただ、伊藤野枝も友だちの力を借りていたということから、「良い人間関係」を大事にしていたのは間違いないですね。
人生の目的=幸せになること=良い人間関係?
人生の目的は、幸せになることだと思います。
で、この75年に渡る研究の結果、幸せになる人には良い人間関係を築いている人が多いということが分かりました。
でも「人間関係に”尽きる”」と言い切ってしまうのは違うと思います。
もちろん良い人間関係を築くことも幸せになるための要因の1つだとは思いますが、他にも大事なことはあるはずです。
たとえば、こちらの記事で引用したこの名言。
人生の幸福という感情は 、余暇によって起こるのではなく 、自分の能力を超えた問題にチャレンジしているタイミングで起こる積極的なもの ―ミハイ・チクセントミハイ
引用元:21世紀のビジネスにデザイン思考が必要な理由/佐宗邦威
ぼくは「チャレンジすること」も幸せになるために必要なことだと思っています。
でも、良い人間関係を築くのは、ぼくが思っているよりも難しく、貴重なものなのかもしれませんね。
結婚して子どもが出来たら、「家族がいればもう何もいらない」とか言ってるかもしれませんし、心の何処かでそれを当たり前に得られるものと思っているから、その有り難みに気づけていないのかもしれません。
ただ、少なくとも今のぼくには良い人間関係を築くこと以外にもやりたいことがいっぱいあります。たぶん人よりも少し欲張りなんです。
だからこそ伊藤野枝さんのように「やりたいことは全部やる」って人に魅力を感じます。
ルワンダ人にとっての幸せとは?
ぼくは現在青年海外協力隊としてルワンダで生活しています。
ルワンダは日本のように経済的に豊かな人は多くないし、インフラが整っているわけでもないし、娯楽があるわけでもありません。
それでも幸せそうに暮らしている人はいっぱいいます。
ルワンダで過ごす2年間で、ルワンダ人の価値観に触れながら「人生の目的」や「幸せ」について自分なりの答えを見つけられたらいいなと思います。
タケダノリヒロ(@NoReHero)