日本にあってルワンダにないお店・サービス60業種

アフリカ・ルワンダ在住のタケダノリヒロ(@NoReHero)です。

ルワンダは首都キガリであれば想像以上に発展していて便利だし、治安も良くてとても住みやすい国です。

しかし、日本の生活と比べるとやっぱり不便なことも多いもの。

その原因のひとつが、サービス業の不足にあります。

ルワンダ政府は一次産業中心だった産業構造を三次産業に移行しようとしていますが、じゃあどんなお店やサービスがあったらいいんでしょうか。

これがあったら便利だなとか、自分で起業するとしたらとか考えつつ、ルワンダ在住歴1年3ヶ月の日本人視点からルワンダにはない(または少ない)お店やサービスを挙げてみました。約60業種!

当然「ほんとはあるのにぼくが知らないだけ」というものもあると思いますが、それだけ認知されてないということで。

小売系

本屋さん

本屋さん、全然ないですね。首都のキガリで2箇所だけ知っていますが、ほんとにそれぐらい。

というか、ルワンダ人が全然本を読まない。教科書や聖書を除いて読書してる人を見たのは、この1年ちょっとでリアルに5人にも満たないと思います。

有名な作家とか、有名な作品とかも聞いたことないから文学が発展してこなかったのかも。

自分はKindleがあるので、電子書籍化されているものであれば読めますが、やっぱりふらっと書店に入って、たまたま目に入った本を手にとって買うあのワクワク感も味わいたいです。

花屋さん

花屋さんも、キガリの街中でワゴンに載せて売ってたような気がする…くらいの存在感。

日本だったら至るところにありますけどね。

造花を飾ってる家はたまにあります。

楽器屋さん

これは個人的に欲しい。

教会のミサとかでバンドが来て演奏することがあるんですが、ああいう楽器ってどこで手に入れてるんだろう…。

楽器は値段が張るので、経営するとしても富裕層向けですね。

化粧品専門店

アフリカの別の国に住んでいる彼女が、「ちゃんとした化粧品が手に入らなくて困る」と言っていました。

おそらくルワンダ在住の日本人女性の方々も、化粧品の入手には苦労されてるんじゃないでしょうか。

市場に行けばいろんな種類のボトルが乱雑に並んでますけど、ああいうのじゃダメなんですよね?(ちゃんと見たことないからよくわからん)

ルワンダ来た当初にミニスーパーで輸入物のシャンプーの値段を見てびびり、それ以来湯シャンに切り替えました。

シャンプーでさえ高すぎてとても買おうとは思えなかったので、女性用の化粧品であればなおさら手に入れづらいでしょうね。

「ルワンダ在住の外国人女性向けにヘアケア・スキンケア用品・化粧品の輸入販売」とかやったら需要ありそうだし、綺麗なお姉さんも増えるので一石二鳥じゃん!と思いましたが、いろいろ気が引けるのでやめときます(輸入によって国内の製造業を圧迫しちゃうとか、もろもろ)。

スポーツ用品店

日本にいたときはスポーツ用品店にけっこう行ってたんですけど、ルワンダにはこういうのもないです。

ゼビオとかムラサキスポーツとか、地元熊本で言う「スポーツのハヤカワ」みたいな(懐かしい)。

ルワンダには部活とかもないですから需要も少ないんでしょうけど。

とは言え、サッカーやバレー、バスケなどは競技として人気があります。あと空手やカンフーなどの格闘技もよく「教えて教えて!」と言われます(あいつらアジア人は全員カンフーできると思ってる)。

今後、経済成長にともなってスポーツの競技人口は確実に増えてくるはずなので、こういうお店があると青少年の夢応援と、国民の健康増進にもつながるので社会的な意義も大きいですね。

ちなみにルワンダでは毎週金曜日の午後はスポーツデーとなっており、役所の人たちは午前で仕事を終えて運動をするくらい政府としてもスポーツの重要性は認識しているようです。

ルワンダにないその他の小売業

その他にもこんなお店がまだルワンダには少ないです。存在はするけど、数が少なかったり規模が小さかったり質が低かったりするものも含みます。

輸入雑貨屋さん、100円均一、家具屋さん、CD・DVDレンタル販売、ドラッグストア、コンビニ、スーパー、ショッピングモール、お弁当屋さん・惣菜屋さん、魚屋さん、家電量販店

レジャー・エンタメ系

ルワンダは遊べるところが少ないです。日本にあるレジャー系の施設はほぼありません。

ボウリング、ビリヤード、ダーツ、ゴルフ(打ちっぱなし)、マンガ喫茶、ゲームセンター、カラオケ、美術館、水族館、映画館、動物園、遊園地、温泉・銭湯、アスレチック施設、劇場

※存在はするけど、数が少なかったり規模が小さかったり質が低かったりするものも含みます。

この辺が整備されるには、もっと国民全体の所得が上がらないと厳しそうですね。

ボウリングはあるらしいんですが、レーンの裏にスタッフがいて手動でピンを並べてるそうです。

美容・ファッション系

エステ

これも「化粧品」の項目で書いたのと同様で、ルワンダ在住の外国人女性向け。

途上国に来てる方は富裕層が多いし、紫外線も強い、日々の生活でストレスも溜まりやすそうなのでウケが良さそう。

ネイルサロン

サロン、とまでは行かなくても、1回100円とかでやってあげたらローカルの人たちにも喜んでもらえそう。

興味ないから気にしたことなかったけど、ルワンダにもあるのかな?

髪の編み込みはその辺でよくやってます。

スーツ屋さん

そう言えば見かけないスーツ屋さん。青山とかはるやまとかスーツカンパニー的な。もちろんアルマーニとかダンヒルみたなブランドショップもありません。

でも、ルワンダ人の男性はみんなちゃんとスーツを持ってます。

ダボダボだったりツンツルテン(←久々に使った)だったりはするんですが、結婚式などでは正装として来ています。

みんなどこで買ってるの???

一般的には服は市場で買うんですが、スーツもあったかな…。

ルワンダでもちゃんとしたスーツを作れるお店があったら、こっちでビジネスする人は助かりそうですけどね。

メガネ屋さん・コンタクトレンズ

スーツと同じく「みんなどこで買ってるの??」というのがメガネ屋さん。

日本と比べるとメガネ率はかなり低いですが、ホワイトカラー層ではけっこうメガネかけてる人多いです。

でも、メガネ売ってるところなんて見たことないです。

こんど同僚に聞いてみます。

コンタクトレンズもルワンダで手に入ったらかなり楽なんですけどね…。

ぼくは日本から大量に持ってきたんですが、スーツケースの中で一番スペース取ってました。

ルワンダにないその他の美容・ファッション店

おしゃれ美容室、マッサージ、ファストファッションブランド店、高級ブランド店、時計屋さん

※存在はするけど、数が少なかったり規模が小さかったり質が低かったりするものも含みます。

グルメ系

挙げればキリがない飲食店。これがあればどれだけルワンダ生活が豊かになることか…

ファストフード

ルワンダにはなぜかマクドナルドとかバーガーキングとかケンタッキーとかサブウェイとか、ファストフードのチェーン店がまったくありません。

アフリカのほかの国では展開しているところも多いんですけどね。

カフェなどでハンバーガーを出してるお店もありますが、やたらと高くて400~500円とかするので、庶民が簡単に手を出せる値段ではありません。

アイスクリーム屋さん

大学時代にタイの農村でボランティアをしてたときは、バイク(自転車だったかな?)でアイスの移動販売が村まで来てくれてたので毎日それを楽しみにしてました。

タンザニアに行ったときもダルエスサラームで利用したんですが、ルワンダでは見たことないですね。

ルワンダは電気代が高いから保存コストがかかったり、電力が不安定で品質維持が難しかったりするのかな。

フィッシュ&チップス屋さん

アイルランドに留学してたとき、ちょっとした観光地には大体フィッシュ&チップスのスタンドがあって、そこでテイクアウトしてよく食べてました。

ルワンダは内陸国なので魚介類が手に入りづらいんですが、ちょうどフィッシュ&チップスに入ってるような白身魚は養殖してるし、ジャガイモも豊富なのでできそうなんですけどね。

ルワンダにないその他のグルメ系のお店

他にも

うどん、そば、ラーメン、牛丼、天丼、回転寿司、居酒屋、ファミレス、カレー屋、宅配ピザ、パスタ、スープ、ドーナツ、クレープなどなど

※存在はするけど、数が少なかったり規模が小さかったり質が低かったりするものも含みます。

書いてたら日本食食べたくなってきた…

その他

宅配便サービス

ルワンダにはヤマトや佐川のような宅配便サービスがありません。

たしかにあそこまで大規模なインフラを整えるのは難しそうだけど、ドア・トゥ・ドアのバイク便みたいなサービスだったらできるんじゃない? BtoBでもBtoCでもCtoCでも行けるし、バイク1台から始められるし、スマホのアプリを使ったフードデリバリーとかはすでにあるから、それの宅配便バージョンやったら面白そう!と思ったら、お隣のウガンダでまさにそんなビジネスを伊藤淳さん(CourierMate)がやっておられました。

これいいなあ。ルワンダにもこういうサービスがあればものすごく便利になりそうです。

就職・転職サイト

ルワンダの失業率は3.4%(New Times, 2015)で日本は2.8%(統計局, 2017年2月)なので、数字上はそんなに変わりませんが、肌感覚としてはルワンダは10%ぐらいあってもおかしくないです。

しょっちゅう「仕事くれ」って言われるし、「仕事なにしてるの?」って聞いたらかなりの確率で「いま探してるんだ」と言われるので気軽に聞けないくらい。

職探しは日本だったら就職サイト・転職サイトを使うのが一般的ですが、ルワンダではほぼ人づての紹介

一応そういうサイトもあるようですが、あまり利用はされていないようです。

でも実は人を探してるってところもありそうだから、うまいことマッチングしてあげたら助かる企業や失業者も多いかもしれません。

家庭教師あっせん

外国人駐在員の家庭と家庭教師のマッチングサービスとか需要ありそう。けどこれも人づての紹介でなんとかなるか。

通訳・旅行ガイドあっせん

日本企業からの出張者や駐在員向け通訳、または旅行者向けの旅行ガイドマッチングサービス。こういうのルワンダにあるのかな?

コインランドリー

日本にいたときは一時期洗濯機のない生活をしていたのでよく使ってました。

布団を洗ったりするのにも便利ですよね。あの暖かくて洗剤の匂いがする空間がなんとも言えず好きなのでルワンダにもあったら超うれしい(いま洗濯はぜんぶ手洗いだし)。

ただ、電気と水の確保が大変そう。

 その他のその他

メディア(Web、テレビ、雑誌)、ホームステイあっせん、ごみ処理業者

産業が文化をつくる

こうやってルワンダにないものを挙げてみると、その産業に関連する文化も未成熟だということがよく分かります。

本屋さんが少ない=読書文化がない、文学が未発達

スポーツ用品店が少ない=スポーツが一般的ではない

飲食店のバラエテイが少ない=食文化が乏しい

とか。

そもそも文化が発達していないから産業が成長していない(だれも参入しない)のが現状だと思いますが、それなら産業を盛り上げて文化をつくっちゃえばいいって考え方もありですよね。

LINE執行役員の田端信太郎さんの著書『MEDIA MAKERS』では、ヨガ文化が普及した背景について、「Yogini」という雑誌が創刊されたことでヨガのムーブメントが起こり、広告主も増え、ヨガ関連にお金を落とす女性が増えたと書かれていました。

こんなふうに、ただのビジネスじゃなくて「その国に新しい文化をもたらす」って考えるとワクワクしますよね。

ルワンダにはもっともっといろんな「余白」があるはずなので、キョロキョロしながら探してみます!

タケダノリヒロ(@NoReHero

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