青年海外協力隊のタケダノリヒロ(@NoReHero)です。
ルワンダで水・衛生環境の改善をはじめとした住民の生活向上に携わっています。
JICAルワンダがFacebookでこのような告知をしていました。
新しいボランティアの募集要項が公開されたんですね。
協力隊への応募を考えている方、希望を出す国は決めてますか?
現在協力隊は世界で80近くの国に派遣されていますが、まだ決まっていないのならルワンダがおすすめですよ。
今回はその理由を現地隊員の目線から紹介します!
Contents
要請一覧
まずは、現在出ている要請を見てみましょう。
職種名/要請数(=募集人員)/類似した職種
- 観光/1/青少年活動
- 理科教育/4/数学教育、小学校教育
- 小学校教育/1/理科教育
- 障害児・者支援/1/青少年活動、幼児教育
- 空手道/1/体育、青少年活動
- バレーボール/1
- 青少年活動/1/小学校教育、幼児教育
- コンピュータ技術/3/PCインストラクター、電気・電子機器、小学校教育、青少年活動
- コミュニティ開発/13/野菜栽培、食用作物・稲作栽培、果樹栽培、水資源開発、公衆衛生
- 食用作物・稲作栽培/1/野菜栽培
- 公衆衛生/1/感染症・エイズ対策、看護師
全部で28件出ていますが、詳しくは下記のリンクをご覧ください。
要請情報概要|青年海外協力隊(JV)|JICA-ボランティア
上記にはぼくの後任となる要請も含まれてます。みなさんふるってご応募ください。
ムシャ(ぼくの任地)はいいとこですよ。
【お客様ガイド】ムシャ情報まとめ〜ルワンダ訪問をお考えのあなたへ〜
ルワンダの良いところ
ここからは、ぼくがルワンダをおすすめする理由をご説明します。
ぼく自身、協力隊に応募するときは「途上国ならアジアでもアフリカでもどこでもいい」と思ってましたが、結果的にルワンダに来れて本当によかったと思ってます。
これ以上良い国はなかなかないんじゃないでしょうか(ほかの国で活動したことないからなんの根拠もないけど笑)
ルワンダをおすすめする理由は、パッと思いついただけでも8つあります。
まじめで優しいルワンダ人の国民性
まずはなんといっても、ルワンダ人の人柄です。
人柄
ルワンダ人が声を荒げて怒ってるのを一度も見たことがないぐらい優しいです。
ここに来る前は「アフリカ人」=いつもテンション高くてウェイウェイ言ってるイメージしかなかったんですが(超偏見w)、ルワンダ人は全然そんなことありません。
むしろシャイな人が多いんです。
授業や会議では積極的に手を挙げて「おお、みんな熱意があって良いな」と感心するんですが、当てられた途端モジモジしながらゴニョゴニョしゃべる、みたいなケースが多々あります。
いや、聞こえないよ!wさっきの勢いどこいった!w
ってツッコみたくなるのがルワンダ人の愛らしいところです。
柔軟性が低く、機転が利かないなって思うときもありますが、言ったことはきちんとやってくれて、時間は守って、サボらず真面目に働くって人が多いですね。
家族や友人をとても大事にするのもルワンダ人の良いところ(連絡が来すぎて困ることもしばしば)。
抜群にいい治安
治安も良いので、危ない目に遭ったことは一度もありません。
ほかの国で警官から賄賂を要求されたり、ひったくりや強盗に遭ったって話を聞くたびにルワンダがいかに平和な国かということを思い知らされます。
国土が狭い
それから国が小さいこと。
移動が楽
それのなにが良いかというと、まず移動が楽なんですね。
ほかの国の隊員の話を聞くと、首都に上がるまでにバスに10時間以上乗らなきゃいけない(しかもしょっちゅうパンクしたり、事故ったりする)とか、飛行機に乗らなきゃいけないそうです。
ルワンダではいちばん遠い隊員でも首都まで3~4時間あれば来れちゃいます。
ぼくのところは1時間。だから時間と体力をむだに削らなくて住むんですね。
アフリカのバスでも比較的快適だと思われるルワンダでさえ、大概ぎゅうぎゅう詰めにされて、ガンガン音楽が流れていて、ちょっと香りのきつい人が乗ってたり、隣の人が生きたニワトリを素手で掴んでたり、おじさんがいきなり神について語りだしたりするので消耗するんですよね。。
バスで隣に座ったおじさん、やたらでかい声でずっと電話してるなと思ってよく見たら電話なんか持ってなくて、でも誰とも会話してなくて、なんだろと思ったらバスの全乗客に向けて神について語ってた。。ハレルーヤ連呼wまったく目を合わせない他のルワンダ人wヤバいやつやん。。早く降りたい。
— タケダノリヒロ@ルワンダノオト (@NoReHero) March 3, 2017
だから移動時間が短いのはすごく楽。
隊員が連携できる
国土が小さいのは、隊員同士が連携しやすいという点でもメリットになります。
ぼくは「水の防衛隊」というグループに属していて、ほかの隊員と一緒に衛生啓発活動をやったりしてます。
手洗いワークショップinキレヘ&ムシャ〜実戦でルワンダ語力アップ!〜
そこでひとりではできないようなワークショップをやったり、ほかの隊員のアイデアやノウハウを取り入れたりできるんです。
もちろんプライベートでも集まりやすいので、息抜きにもなります。たぶん丸二年ほかの日本人と会わずに生活するとしたら、相当しんどいです。
「あまり日本人とばかり絡みたくない」という人は任地にこもっていればいいし、会いたくなったらすぐに会えるというのがルワンダの良いところですね。
隊員以外の日本人との出会い
それから、会いやすいのは隊員だけではありません。
一般企業の駐在員や、ルワンダで起業している方、旅行中の方など、その他の日本人とも会いやすいのがルワンダの特徴です。
先日、在ルワンダ日本大使館の大使公邸にお招きいただいたんですが、そこにはルワンダ在住の日本人が100名近く集まっており「こんなに日本人たくさんいるのか!」とびっくりしました。
そこでも面白いことをやっている人たちと出会うことができたので、人脈を広げたい方にはうってつけの国だと思いますよ。
真摯な対応のJICAスタッフ
人に関して言うと、ボランティアを統括してくださっているJICAスタッフの方々もルワンダのポイントのひとつです。
JICAは「独立行政法人」なのでお役所的な仕事になってもおかしくないんですが、ルワンダのみなさんはいつも我々の活動が円滑に進むように、隊員の目線に立って柔軟に対応してくださってるなと感じています。
一般の方からご指摘をいただいてこのブログが問題になったこともあるんですが、そのときも「ブログなんか止めろ!」と頭ごなしに否定することもなく、きちんと話を聴いてくださったので腹を割って話すことができました。
内輪の問題で余計なストレスを抱えたくない方は、ルワンダおすすめです。
※決してJICAスタッフもこの記事を見るだろうという予測のもとヨイショしているわけではありません。決して。
気候がおだやか
それからなんと言っても気候のおだやかさ!
アフリカって言うとものすごく暑いイメージがありますが、むしろ肌寒いこともあるぐらい。
最近ルワンダは雨季に入って肌寒くなってきました。マイブームは自宅でバケツにお湯を張ってやる足湯です(末端冷え性w)。
年間通して15~25℃くらいなので、汗だくになることもないですし、寒さに凍えることもありません。
街・自然が綺麗
街と人の清潔さ
ルワンダにはじめて来た方々が口を揃えて言うのが「街がきれい!」です。
ほんと、ゴミひとつ落ちてないんですよね。首都のキガリなんてまるで先進国のような清潔さ。
道が舗装されていないような農村部でも、ごみが落ちていることは少ないです。
街中では業者(おそらく国に雇われてる)がいつも掃除をしていますし、住民も綺麗好きな人が多いからだと思います。
外の椅子に座るとき、わざわざハンカチで拭いたり、紙袋を敷いてから座る人も多いです。こんな神経質な人たちがまさかアフリカにいるとは。
景色の良さ
清潔さだけではなく、風景も魅力のひとつです。
ルワンダは丘が多いので、「千の丘の国」と呼ばれています。
ぼくの家の庭からも綺麗な丘陵風景を眺められるので、活動終わりに庭でビールを飲んだり本を読んだり考えごとをしたりするのが息抜きになってます。
比較的簡単な単一言語
協力隊に参加する方のなかには、「英語はある程度話せるから、もう一言語身につけたい!」と思ってる方も多いんじゃないでしょうか。
その点ルワンダはうってつけです。
なぜかと言うと、公用語のルワンダ語は比較的簡単に覚えられるんですね。
ペラペラになるのはハードルが高いですが、半年もあればある程度コミュニケーションは取れるようになります。
ぼくはその「ある程度」で満足しつつあります…ペラペラな先輩隊員もいますがほんとすごい。
あと、アフリカでは同じ国でも部族によって言語が全然違うってところも多いですが、ルワンダでは100%ルワンダ語を使います。
英語とフランス語も公用語になってますが、全員が話せるわけではありません(英語を使える人は想像以上に少ない)。
しかしルワンダ語なら国内どこに行っても通じるので、ほかのアフリカ諸国と比べたら楽なんじゃないかと思ってます。
「アフリカの奇跡」経済発展
ルワンダの経済は、ジェノサイドという暗い歴史を経て「アフリカの奇跡」と言われるほどめざましい発展を遂げました。
資源が少ない分、カガメ大統領の強力なリーダーシップのもと、シンガポールをお手本に「ICT立国」を目指しています。
最近ではドローンを利用したサービスなども話題になってますね。
ルワンダにて、ドローンを利用した医療品輸送サービスが開始
整った住環境
生活環境も他国に比べると良いようです。
他の国の話を聞くと、「家ではまったくネットが通じない」とか「自宅で数時間のうちに100匹以上蚊を捕殺した」とか「最初の活動が自分の家を作ることだった」とかって言う人もいるので、ルワンダは恵まれてます。
もちろんそんな体験も協力隊ならではなのでいい経験かもしれませんが、それで活動に支障が出てしまっては元も子もないですから生活環境が整っているに越したことはありません。
もちろんルワンダでも、地域によってはネットが繋がりにくかったり、水道が通ってなかったりする家もあります。
が、ぼくの家は電気・水道・ネットはほぼ問題ないですし(電気つかない部屋もあるけど)、料理もガスボンベを買ってきてコンロでやってます。
ルワンダの悪いところ
良いところばっかり挙げてても信憑性に欠けるので、悪いところも考えてみました。
って言っても、不満があるのは「食事」くらいですね。
旨いけど飽きる!でも旨い!ルワンダの食事・レストラン・カフェ事情
内陸国なので魚介類が手に入りにくかったり、料理のレパートリーが少なかったりするので、日本食がすごく恋しくなります。
でも、首都のキガリに行けば美味しい日本食も韓国料理もタイ料理もイタリアンも食べられるので、特に問題ありません。
むしろたまにしか食べれないので、食の有り難みを感じられます(ポジティブw)。
あと強いて言えば、派遣前の訓練所(NTC)では国名順に並ぶので、毎回予防接種でめっちゃ待たされることぐらいですかね(「ルワンダ」だから最後になる)。
そんな超どうでもいいデメリットぐらいしか思いつきません。
それくらい素敵な国、ルワンダです。
出戻りも多いルワンダ
以上、ルワンダの良いところをご紹介しましたが、協力隊の任期を終えてまたルワンダに戻ってくる人もすごく多いです。
ぼく自身まだ残り10ヶ月ありますが、協力隊が終わったらまたルワンダに戻って来るという意思を固めつつあります(気分屋なのですぐ変わっちゃうかもしれませんが)。
ルワンダはこれからまだまだ発展していきます。
その発展を外から見ているよりは、創る側になりたい。
こんなに素敵な国でも、可能性を発揮できてない若者や子どもたちがたくさんいるんです。
だから、ぼくらに出来ることはきっとある。
協力隊でどの国に応募するか迷ってるみなさん、ルワンダで一緒に面白いことやりませんか?
(とか言ってさっさと日本に帰ってたらごめんね)
タケダノリヒロ(@NoReHero)
各国の協力隊ブログは、ルワンダ同期隊員ぴかりんのまとめ記事をご覧ください。
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ルワンダは隊員からの情報量も間違いなく世界一です(ブログ大好き隊員がふたりいるのでw)。