ルワンダの農村部ムシャセクターというところで暮らしています
ここには本当に何もない
あるものと言えば、ヤギと牛とバナナと教会くらい
…だと思ってたんですが、すごいものを発見してしまいました
『Muhazi Water Sport』という名前のホテル&レストラン
ムシャのオアシスをご紹介します
Muhazi Water Sportとは?
『Muhazi Water Sport』この名前はよく目にしていました
幹線道路からこの村に入ってくるところに看板が立っているし、グーグルマップで施設名が表示される数少ない施設のひとつだからです
「Muhazi」というのはこのセクターの北部にある大きな湖のことなので、その施設名からしてちょっとしたウォータースポーツのできるところなのかな
と思ってたんですが、実際に行ってみたらとんでもない勘違いだったことが発覚しました
いざ潜入
自転車でガタガタ道を30分ほどかけて進むとーー
ありました!『MUHAZI WATER SPORT』
え、なにこれ…
すげーちゃんとしてる!何ここ!
恐る恐る中に入ると…
広いカフェバーのような空間が…!!
めっちゃいいとこじゃん…
あまりの立派さに、初めて美容院に行って「もみあげはどうしますか?」と言われてテンパって「もんでください」と言ってしまったときのようにオロオロしていると、オーナーが登場
このセクターでボランティアとして働いていると自己紹介すると、ぼくが自転車でぶらぶら調査しているのを見たことがあるから知ってるよ、と。それはそれは
ここは宿泊施設になってるようで、気前のいいオーナーさんが部屋も案内してくれました
部屋の外観。ひとつかふたつの客室が棟ごとに建っています
こんなキレイな客室、ボランティアの身分である私めはルワンダで見たことがございません…
ダブルの部屋は、一泊40,000RWF(約5000円)
ぼくが普段泊まるゲストハウスは25,000RWF前後なので、それと比べれば高いですが、日本と比べればかなりお得ですよね
「ターゲットはやっぱり外国人なの?それともキガリに住んでる人とか?」と聞くと、「お金を持ってる人なら誰でもええで」と言われました。身も蓋もない
トイレも客室内にあります
シャワーはお湯が出るそうです(重要)
ここはファミリールーム。奥にもう一部屋あります
飾ってある絵とか民芸品のセンスもいいですねー
オープンしたのは2010年。いまはいろいろデコレーションをしている最中とのことで、何十人もの方々が働いてました
すぐ外にはムハジ湖が広がっています。ここにはバルコニーを作っているんだとか
そしてこんなお洒落なデッキまで…!!
「ここで結婚式とか色々セレモニーができそうだね」と言うと、「君の誕生日パーティーもここでやったらええで」と言われました。どんだけブルジョワ
ルワンダで働くということ
オーナーと「仕事」についても話しました
「ボランティアが終わったらどうするの?」
「自分でビジネスをやりたいと思ってるよ。でも場所はルワンダにするか、日本にするか、それとも別のところかまだ決めてないんだ。ルワンダで出来れば一番いいけど、何かとストレスも多いからね」
「ストレスがあるのはどこでやっても一緒だよ」
「いやいやいや、それはオーナーがルワンダ人だからそう言えるんだよ。外国人が他の土地に住むのは大変なんだよ…!!」
「でも、せっかくルワンダにこうやって住んでるんだから、他の人がやるよりは絶対有利になるはずだよ。それにルワンダにはチャンスがいっぱいある」
おっしゃる通り。2年もここに住めるというのは、現地の文化や風習を学ぶ上でこの上ないアドバンテージになります
それに、こんな大きな施設を経営していて、何十人もの現地の人たちを従業員として雇って雇用を生み出しているこの人に言われるととても説得力がある
残り1年。どうするかな…
食べることで精一杯
「オーナーはこうやってビジネスを出来てるけど、この村の人たちはほとんどが農家で貧しい暮らしをしてるよね。なぜ彼らは農業以外の仕事をできないのかな?」
「ひとつは資本の問題だね。なにかアイデアがあっても、それを始める資金を集めるのが難しいんだ」
確かに、それは他の人も言っていました
ルワンダのセカンダリースクール(中高)ではEntrepreneurshipの授業があってスモールビジネスを学べるけど、お金や担保になる土地がないため実際にビジネスを始められる人は少ない。マイクロファイナンスとかベンチャーキャピタルみたいなのの需要まだまだありそう。
— タケダノリヒロ@ルワンダノオト (@NoReHero) November 10, 2016
「お金や担保になる土地がないため実際にビジネスを始められる人は少ない」と教えてくれたのは、バスで知り合った無職の青年
バスで隣になったルワンダ人のお兄ちゃんが1を聴いて10を知るタイプで、嬉しくて色々活動のこと話してしまった(大抵のルワンダ人には壊れるほど話しても1/3も伝わらない)。そんなスマートな若者でもいま無職。きっと環境のせいで埋もれてる人いっぱいいんだろうな。なんとかしたい。
— タケダノリヒロ@ルワンダノオト (@NoReHero) November 10, 2016
オーナーはこう続けます
「そもそも食べ物が不足してるのも大きな問題だね。みんなその日の食糧を確保することで精一杯なんだ。そんな状態で落ち着いてビジネスについて考えたりはできないよ」
ほんと、その通りですよね。最低限の衣食住が整っていなければ、それ以外のことを考える余裕なんてないのかもしれません
驚きと発見の1日でした
「リラックスしたくなったり、オーナーのアドバイスが欲しくなったらまた来るよ」
「うん、また会おう」
そう言って別れたものの、上り坂の険しい道&道なき道を自転車で帰るのがしんどすぎて、リラックスなど到底できないことを思い知ったタケダでした
我が家はこの丘の向こう…
ウォータースポーツ?
「ところで、『MUHAZI Water Sport』って名前だけど、アクティビティとかは何かできるの?」
「………ボートに乗れるよ」
名前変えろや
そんな魅力満載のホテル&レストラン、『MUHAZI Water Sport』のサイトはこちら
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アクセスが悪いため全力でおすすめすることはできませんが、ムシャにお越しの際は試しに行ってみては?
タケダノリヒロ(@NoReHero)