ルワンダ青年海外協力隊のタケダノリヒロ(@NoReHero)です。
水・衛生環境の改善に携わる「水の防衛隊」チームで、セカンダリースクール(中学・高校)での手洗いワークショップを実施しました。
ンゴマ、キレへ、ルマワガナの三地域で行うシリーズの1回目。
今回訪れたのは、ンゴマ郡のSaint Josephというセカンダリースクール。
団体でのワークショップは全員初めてで、どうなるか全く分からなかったんですが、反応は上々でした。
びっくりしたのはルワンダの中高生の素直さ。
以下はワークショップ内容や反省点です。
ワークショップ内容
各地域で三回に渡って実施する今回のワークショップ。最終的な目標は生徒たちが正しく手洗い出来るようにすることです。
初回は、衛生劇を通して生活のどんなところに問題があるのかを改めて認識してもらって、正しい手洗いの方法を一緒に学びました。
言語はほぼルワンダ語。司会はこのンゴマ郡庁配属のしんごがやってくれましたが、しっかり伝わってました。
アイスブレイク(ジェスチャーゲーム)
まずはジェスチャーゲームでアイスブレイク。
ルワンダではジェスチャーゲームはあまり一般的ではないんですが、やっているうちにすぐ理解してくれました。
【反省点・他隊員からのフィードバック】
・自己紹介が終わって、どこからアイスブレイクに入ったのかが分かりづらかった。
・ジェスチャーをしてくれた生徒が机の後ろでやっていたので見えづらかった。しっかり見える位置に立たせる。
・ジェスチャーゲームを理解してもらえない可能性を考慮して、最初は隊員がジェスチャーをやっていたが最後の方だけ生徒にジェスチャーをやらせた。途中から切り替えが出来て良かったが、次回はもっと早めに生徒にやらせてもいいかも。
劇
カリサとサバティという子ども2人の劇。カリサはしっかり者なので、遊んで帰ってきたときやごはんを食べる前に手を洗いますが、サバティは面倒くさがって手を洗いません。
ちゃんとウケて良かった。
最終的にサバティはお腹をこわしてしまいます。そこで、サバティのどんなところに問題があったか、いつ手を洗えば良かったかというのをグループで話し合ってもらいました。
食事の前やトイレの後などはもちろん、挨拶(握手)した後という答えも出てきました。
【反省点・他隊員からのフィードバック】
・グループ分けするときに「ここからここまでがグループね」とはっきり指示する。
・話し合いに入ってファシリテートするために、使いそうな単語は予め確認しておく。
・生徒たちの答えに対して、「なんでそう考えたの?」などもう少し深掘りしたい。ルワンダ語だから難しいが、先生に訳してもらったりして対話を増やしたほうが良い。
イソジン(ヨウ素液)とデンプンのりで手洗いチェック
手洗いの重要性を改めて考えてもらったら、次は実際にちゃんと手を洗えているかどうかのチェック。
日常生活で付着する汚れの代わりにでんぷんのりを手にべったり付けた後、水で手を洗ってもらいます。
その後、イソジン(ヨウ素液)に手を浸します。もしヨウ素液が黒く変わったら手にでんぷんが残っている、つまりちゃんと手が洗えてないってことになるんですね。
ここは科学の実験みたいでもっとも盛り上がりました。
【反省点・他隊員からのフィードバック】
・でんぷんのりが何なのか、しっかり説明できるようにしておく(先生も初めて見るからよく分かっていなかった)
正しい手洗い方法
最後にみんなで正しい手洗い方法を確認。
【反省点・他隊員からのフィードバック】
・協力してくれる先生にうまく趣旨が伝わらず、すこしスムーズに行かなかった(事前に打ち合わせていた先生がおらず、初めて会う先生が協力してくれた)。先生との打ち合わせを事前に充分行いたい。
素直なルワンダの中高生
「しっかり手を洗おう」というテーマや劇は中高生には少し幼稚すぎるかなとも思いましたが、みんな真剣に取り組んでくれました。
日本だったら「手洗い?劇?ハァ?なめんなよ、やってられっか」みたいな反応になりますよね、きっと。
今日の生徒たちはバンバン手を上げてくれたし、話し合いもしっかりしてくれてました。
日本とのこの違いは何なんだろ…。
でも簡単なことですが、手洗いが重要なのは間違いありません。石けんを使った手洗いによって、下痢性疾患の症例を40%以上減らすことが出来るということが明らかになっています(参考:日本ユニセフ協会)。
今日の子どもたちも、ほんの数年で親になるんですよね(ぼくらもそうですが)。
彼らに子どもが出来たときに、なんで手洗いが大事なのか、どうやって洗ったら良いのか、伝えてもらえるように取り組んでいきたいと思います。
応援に来ていただいたみなさん、ありがとうございました!
明日はキレヘ、明後日はぼくの任地ルワマガナ郡ムシャセクターです。楽しみー。
タケダノリヒロ(@NoReHero)