ルワンダ青年海外協力隊のタケダノリヒロ(@NoReHero)です。
コミュニティ開発という職種で、水や衛生環境の改善に携わっています。
『グッド・ウィル・ハンティング』や『オーシャンズ11』、『ボーン・アイデンティティー』で有名な俳優のマット・デイモン。
彼に、水問題に取り組む慈善活動家としての一面があることをご存知ですか?
彼の活動を知って、一気にファンになりました。こういう人になりたい。
マット・デイモンが共同設立した「Water.org」の紹介ムービー。
5年も前になりますが、雑誌『COURRiER Japon』(2011年11月号)で「ただの”慈善”とは一線を画して…マット・デイモンが挑む『水問題』」という特集が組まれています。
その内容が協力隊活動の参考になりそうなので、一部ご紹介。
- 「いまもこれからも、僕の強みは明らかに、水問題へ人々の関心を集められることだ」
- 「水問題の仕組みを理解したかったら、現地に赴いて、地元の人から自宅で話を聞くに限る」
- 井戸は手入れが悪いと壊れることがあり、そうなると地域の水事情は掘削以前より悪化してしまう。そこで、給水施設や衛生施設を小規模な公益事業として機能させ、その建設と所有に関してコミュニティの参加を促すことに力を入れていた(Water.orgの前身「ウォーター・パートナーズ」の戦略)。
- 慈善事業の世界で「WASH」と呼ばれるこうした取り組みは、支援活動のなかでも最も地味だ。だが支援が適切であれば、コミュニティを貧困から脱出させられる可能性が最も高い。トイレや衛生教育、井戸ポンプの維持や管理、蛇口のある給水施設を想像して欲しい。まさに村がかりで取り組むべきものであり、自治の初期の形だと言える。
- Water.orgは「ウォーター・クレジット」と呼ばれるマイクロファイナンスの手法を活用している
- (80~90年代の支援プロジェクトがトップダウン型で失敗したことを受けて)「コミュニティ自身が深く関わるかどうか」が成否を分ける戦略だとわかった。「まず、『水問題委員会』が必要です。また、少なくともコミュニティの8割がプロジェクトに加わる意志を表明し、資金集めや設備の建設、維持に携わらなければなりません」とホワイトは言う。プロジェクトはこうして、トップダウンの慈善活動からボトムアップの持続可能な事業へと変わるのだ。
- 「スラム街に行って、ローンで自宅に給水栓やトイレを設置し、すでに返済を終えた人たちに会ったんだ。彼らの生活はすっかり変わっていたよ」とデイモンは語る
- 「ウォーター・クレジットは、リスクの高いアイディアも成功できると証明してくれた。途方も無い考えが上手くいったんだ。それに、あらゆる場所で機能している。それがいちばんワクワクするね」
こういったコミュニティ参加型、ボトムアップ型の支援活動は、我々協力隊(水の防衛隊)にも求められていることです。
ぼくの住んでいる地域でも、給水施設を整備するお金がなく困っているので、この「ウォーター・クレジット」についてもう少し詳しく調べてみようと思います。これなら住民主体で解決できるかも。
大スターでありながら、住民の目線に立って活動をしているマット・デイモン。
水問題の仕組みを理解したかったら、現地に赴いて、地元の人から自宅で話を聞くに限る
正直、水問題の解決なんて無理なんじゃないかと思ったりもしていたんですが、彼を見習って地道に取り組んでいきます。
タケダノリヒロ(@NoReHero)