めげずにソーラークッカーづくりに挑戦しております。前回は水の殺菌と目玉焼きづくりに挑みましたが、雨が降ってきたため途中終了。
水は35℃程度までしか上がらず、目玉焼きもカラスに突っつかれながら生き延びたものの生卵のままでフィニッシュとなりました。
もう水浴びも寒くない!ソーラークッカーで目玉焼き&温水つくってみた。
今回は「ペットボトルを黒く塗ったら、太陽光を吸収してより温かくなるんじゃないか?」という仮説をもとに実験を行いました。目玉焼きは一旦保留。
実験概要
左上:外に置いたペットボトル①、右上:黒く塗って外に置いたペットボトル②
左下:自作ソーラークッカーに入れたペットボトル③、右下:黒く塗って自作ソーラークッカーに入れたペットボトル④
天気はくもり時々晴れ。天候的にはちょっと厳しかったです。
実験時間は11:00〜16:00。SODISの場合は「6時間日光に当てる」と書いてあるので、そもそも実験時間が足りなかったということにいま気付きましたが、まあ大体でいいでしょう。
結果発表
①まずはただ単に外に置いただけのペットボトル。
32.8℃。やはり曇っていたせいか、前日よりも水温は上がりませんでした。
②続いて黒く塗って外に置いたペットボトル。
37.4℃。最高記録更新!ですが、病原菌が死滅する65℃には遠く及びません。
③続いてソーラークッカーに入れたペットボトル。
35.1℃。んー、ただ単に外に置いた①よりは上がりましたが、ソーラークッカーを使わなかった②に負けてしまいました……。
④最後に本命の黒く塗ってソーラークッカーに入れたペットボトル!
……34.4℃。③より低い。。
ということで、②(黒+外)>③(透明+ソーラー)>④(黒+ソーラー)>①(白+外)という残念な結果になりました。
しかし単純に①透明のままか②黒く塗るかで比べたら、②の黒く塗った方が圧倒的に良いということは分かりました。
考察
・最高温度37.4℃では殺菌出来ないため、意味が無い。
細菌の種類と急速に死滅する温度
寄生虫、Protozoa嚢胞(ジアルジア属、クリプトスポリジウム、体内寄生性アメーバ属)・・・・・55°C (131°F)
バクテリアコレラ、E.coli、チフス菌、サルモネラ、赤痢菌、ロタウィルス・・・・・60°C (140°F)
A型肝炎ウイルス・・・・・65°C (149°F)
水の場合、病原菌が死滅するのは65℃以上とされています。なので、37.4℃では、下痢を予防するための煮沸の代替方法として利用することは出来ません。
・なぜソーラークッカーで、外に放置するよりも水温が上がらなかったのか?
①ダンボールやアルミホイルで影が出来ていた
原因として考えられるのは、ダンボールサイドの羽の部分やアルミホイルが煽られて影が出来てしまっていたことです。テープすら手に入っていないため、ソーラークッカーを充分補強できていませんでした。
途中で様子を見に行った時も、アルミホイルが被さって完全に太陽光を遮ってしまっていたので、ここの改良が必要です。
②密閉できていなかった
こちらのサイトには、「保温性のある箱を透明なガラスやプラスチック板でフタができるようにしたもの(ボックス型クッカーの場合)などを用いる」と書いてあったので、とりあえずフタをしようと思ってラップを被せていましたが、密閉できていませんでした。
これもテープでしっかり止めるか、クリアファイルなどで代用するなど対策が必要そうです。
③ダンボールでは保温性が弱い
他のサイトでは、ダンボールではなく発泡スチロールを使っているのをよく見かけます。
理由は「おいしいから」。0円で降り注ぐ太陽光だけで調理するソーラークッカー研究家 西川豊子さんに学ぶ「太陽と寄り添う暮らし方」 | greenz.jp
とは言え発泡スチロールなんかこの村で見たことないからな……。
④アルミホイルでは照り返しが弱い
⑤パラボラ型やパネル型よりも箱型の方が弱い
⑥そもそも太陽光が弱い
原因は色々考えられますが、とにかく考えながら試行錯誤していくしかないですね。
実験に使った水は今回も水浴び用に使いました。お湯、最高です。
タケダノリヒロ(@NoReHero)