「IT立国」を目指すルワンダの教育政策のひとつ「One Laptop Per Child(ひとりの子どもに1台のラップトップを)」。

近所の小学校でその現状を見せてもらったところ、お世辞にもそのプロジェクトが上手くいっているとは言えない状況でした(↓前回の記事)。

ルワンダの子どもにPCを!One Laptop Per Child(OLPC)の現状と課題

とは言えこの取組自体にはものすごいポテンシャルを感じるので、この学校でPC授業をお手伝いすることに

1回目の授業の様子や課題をまとめました。

PC授業・ダイジェスト動画

はじめて参加したパソコン授業。動画にまとめたのでご覧ください。

【動画の長さ:16秒】

本日の授業内容

  • 授業対象:小学5年生(約50人ずつ)
    • ルワンダでは2010年に始まったOLPCだが、この学校にはラップトップ(通称「XO」)が配布されたばかり
    • 授業は4年生からスタートするが、5年生は昨年習えていないので、4年生とおなじカリキュラムを駆け足で進行中
  • コマ数/日:40分×6コマ
    • タケダはこの日、午前中の3コマのみ参加
    • 4・5年生は週に2コマ、6年制は週に1コマ

タイムテーブル。「P4」,「P5」は「Primary(小学)4年、5年」の意味。A組からF組まで1学年6クラス。

  • コンテンツ:「Write」アクティビティの使い方
    • XOラップトップのアプリは「アクティビティ」と呼ばれる
    • Write」は簡易版Microsoft Wordのようなライティング・システム

「Write」アクティビティの操作画面

  • 指導内容
    • 名前の入力
    • 太字化、イタリック体(斜体)化、アンダーライン、フォントサイズの変更

想像以上に苦戦!

「名前を入力して、太字にして、ななめにして、アンダーラインを引いて、フォントサイズを変える」という、初歩的なレッスンでしたが想像以上に苦戦しました。

いちばんつまずいたのは「【B】(太字)、【I】(イタリック)などのボタンをクリックする前に、テキストを選択(網掛け)する」というところ。

何度言っても伝わらなかった「テキストの網掛け」

おなじ子に5回言っても伝わらなかったときは、さすがに「なんでこんな簡単なこともできぬのだ…ぐぬぬ…」と思ってしまいました。

でも、ルワンダの特に地方では、電子機器に触れる機会なんてほとんどないですからね。「装飾ボタンを押す前に、網掛けをする」という概念がなかなか伝わらないのも無理はありません。

このあたりの基本的なことは、徐々に慣れていってくれることでしょう。

なかなか先に進めなかった子が、「できた!!」と言って手を叩いてよろこぶ姿がとても印象的でした。なにかを自分の手で生み出すよろこびをもっと知ってほしい。

運営面での課題

この日の授業で感じた運営的な課題は、

  • 先生の負担が大きい
    • 日本のPC授業のように、生徒全員がいっしょに見れるモニターがない→先生が1グループずつまわって同じことを何度も教える必要がある(この日は50人で13台のXOラップトップを使用)
    • 生徒の理解度が低い→「家に持ち帰って学習してほしいが、盗難や紛失の恐れがあるためできない」(先生談)
    • 1日6コマもある(午前で帰る時、「この授業はほんとうに大変。午後は一緒に教えてくれないの…?」と言われとても忍びなかった)
  • 先生のトレーニング不足
    • 先生は今回の「Write」アクティビティは十分理解していたが、ほかのアクティビティには分からないものもある

先生の負担については、ぼくがサポートすることで多少は軽減してもらえるかなと思っています。

生徒の理解度についても、回を追うごとに加速度的に向上していくはず。

先生のレベルに関して、今回の「Write」アクティビティは完璧に教えられていました。ただ、ほかのアクティビティは「どうやって使うのかすら分からないものが多い」という状態です。

しかも日々の授業が忙しいため、先生がそういったアクティビティの使い方を研究する時間もありません。そこで、自分が代わりに研究&重要そうなポイントをピックアップして、先生に教えていければと計画中です。

この取組みは、子どもたちの可能性を大きく広げるプロジェクトだと思っています。

引き続き、学校での授業に協力していくので、続報をお楽しみに。

タケダノリヒロ(@NoReHero)/ ルワンダノオト(@Rwandanote