【更新 2017/11/16】
毎月最終土曜日に行われる地域の奉仕活動「ウムガンダ(Umuganda)」に初めて参加してきました。
ウムガンダとはなにか、実際にはなにをするのか、参加した様子をお伝えします。
ウムガンダとは?
ウムガンダとは、毎月最終土曜日に行われる地域の奉仕活動のことです。お店は閉じられ、交通機関も動かなくなります。時間は朝の8時からお昼ごろまで。
18歳から65歳までの住民に参加が義務付けられており、清掃活動や学校・医療施設の建設などが行われます。
1962年の独立以降行われていましたが、94年にツチ族に対する大虐殺(ジェノサイド)が発生。当時ウムガンダは、「隠れているツチ族を見つけ出して駆逐するための運動」と曲解されて利用されていたようです。
そこで一旦ウムガンダはなくなりますが、98年にコミュニティ再生を目的として再度導入され、いまに至ります。
高校生と草刈り
今回のウムガンダは教会の敷地内の草刈りでした。ぼくの家もこの敷地内にあるので、ここは自宅の庭のようなものです。
近くのセカンダリースクール(日本で言う中学・高校)の生徒たちがゴルフクラブのような形をした道具を使って草刈りをしていたので、混ぜてもらいました。
ぼくはこの地域の役場であるムシャセクターオフィスで働いているんですが、同僚たちはほとんど英語が話せません。しかし教育制度が変わり、フランス語から英語への転換が図られているため、現役の学生たちは英語が堪能です。
一緒に草刈りをしながら、色んな話をすることが出来ました。
高校生らしく恋愛の話も盛り上がり、「彼女の写真見せて!」って言われたので見せたら「oh, she is very beautiful!!」って言ってました。ふっふっふ。
日本のウムガンダ
生徒たちから「日本にもウムガンダはあるの?」と聞かれました。「ここまでちゃんと制度化はされてないけど、地域で集まって掃除したりするよー(町内会のイメージ)」と答えたんですが、北信州にも「おてんま」という地域で清掃などをおこなう風習がありますよね。
北軽井沢に住んでいたころ「こんな素晴らしい行事は、他の地域や国にも広めるべきだ」と思っていたんですが、まさかのルワンダにもありましたね。不思議な巡り合わせを感じます。
住民集会
奉仕活動の後は、住民集会があります。今回はふたつのセクターの住民が集まり、ルワマガナ郡(セクターの上部組織)主導で行われたので通常より規模が大きかったようです。
ムシャセクターのトップや郡庁のスタッフが住民に対してスピーチをしていました。内容は性教育やマラリアについて。
カンカン照りの陽気にもかかわらず、住民のみなさんは直射日光を受けながら2時間以上にわたるスピーチを真剣に聞いていました。
このウムガンダ後の集会は、住民に伝えたいことがある場合にとても有効なコミュニケーションの場になりそうです。
住民との交流を深めたい
初めてウムガンダに参加してみて、奉仕活動を行うという以上に、地域住民がお互いに交流を深められる場になっていると実感しました。
最近、このウムガンダや日々の生活を通して近所の子どもたちと交流する機会も増えてきたので、だいぶ「ノリ!」と呼んでくれる子が増えてきました。名前で呼んでもらえるのは、やっぱりすごく嬉しいですね。
今日も出かけて帰ってきたら、教会の敷地内で遊んでいた子どもたちが30人ぐらいわーっと寄ってきて、あっという間に取り囲まれてしまいました。
みなさんお気づきのことと思いますが、子ども好きをアピールすることによって好感度を上げようとしています。
今日もいい1日でした。
タケダノリヒロ(@NoReHero)